私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

再び、“登美能那賀須泥毘古の登場

2019-07-26 08:54:05 | 日記
 ここでまた“那賀須泥毘古”がジンムの心に浮かびあがるのです。
 ジンムは吉備の国から「ウズヒコ」の案内で「浪速」にやってきますが、そこでジンムに立ちはだかり攻撃してきたのが

       “登美能那賀須泥毘古<トミノナガスネヒコ>”

 です。
  この戦いで敵の矢を腕に受けて死んで兄「五瀬命」の怨念が忘れることはできません。その恨みを晴らすためにジンムは土雲を破った勢いで、再び、トミノナガスネビコを打ち破る勢いが見えたのでしょう、ナガスネヒコに戦いを挑みますが、この時も、またもや、ジンムが歌を歌って味方の勢力を鼓舞するのです。その歌は

 「粟の植えてある畑に紛れ込み敵を攻撃しようとしたら、そこに臭い韮<ニラ>が生えていた、その臭い韮の根っこを引き抜くように、敵を
           “宇知弖志夜麻牟<ウチテシヤマム>”
 と。臭い韮、即ち、にっくきナガスネビコの息の根を止めるために、撃ち滅ぼそうではないか、「それ攻撃を開始せよ。」です
 
 これを合図に戦いが始まるかと思いきや、続けて、更に、「ジンム」は歌います。

 「よくもそんなに続けて、次から次へと、敵を前にして、口から歌が出てくるものでしょうか。???」と思えるように、後から後から続きます。と云う事は、もしかして、日本の神代の世界では、平安朝における和歌と同様、日常の生活の中に歌が溶け込んでいて、必須の生活手段だったのではないでしょうかね?。だから、会話の中に、常に、歌が出て来たのではないでしょうか。

 まあそれは兎も角として、いつも心に残っている兄「五瀬命」の敵討ちです。