<オオカミ>見つめてコミュニケーション取っている可能性
毎日新聞 6月12日(木)12時34分配信
イヌ科の動物について仲間を見つめる時間の長さなどについて調べたところ、群れで行動するオオカミは他の動物よりも、
視線を使ってコミュニケーションを取っている可能性が高いことが、京都大野生動物研究センター(京都市左京区)の幸島司郎センター長らの研究でわかった。
12日(日本時間)の米科学誌「プロスワン」で発表した。
イヌ科動物の目の周辺の濃淡パターン
幸島センター長らの研究チームはまず、イヌ科の動物25種類について、目のふちどり、瞳、瞳孔の白黒の濃淡について比較。
濃淡の差がはっきりしている順に、Aタイプ(オオカミなど)▽Bタイプ(フェネックなど)▽Cタイプ(ヤブイヌなど)の3種類に分類した。
白と黒のコントラストが際立っているほど、仲間に視線がわかりやすいとみられる。
Aタイプは群れで協力して狩りをする種類が多いのに対し、BやCは単独、ペアで生活する種類が比較的多かった。
さらに仲間をじっと見つめる凝視行動の長さを調べたところ、Aのオオカミは平均3.3秒▽Bのフェネックは平均2.0秒▽Cのヤブイヌは1.4秒で、オオカミは最大38秒見つめていた。
研究チームは「視線がわかりやすい動物ほど、仲間との視線を使ったコミュニケーションに関係している可能性が高い」と分析。
さらに「オオカミが家畜化されてイヌになり、人間と暮らしていく過程で、オオカミから受け継いだコミュニケーション能力が役立ったのではないかとも考えられる」としている。
毎日新聞 6月12日(木)12時34分配信
イヌ科の動物について仲間を見つめる時間の長さなどについて調べたところ、群れで行動するオオカミは他の動物よりも、
視線を使ってコミュニケーションを取っている可能性が高いことが、京都大野生動物研究センター(京都市左京区)の幸島司郎センター長らの研究でわかった。
12日(日本時間)の米科学誌「プロスワン」で発表した。
イヌ科動物の目の周辺の濃淡パターン
幸島センター長らの研究チームはまず、イヌ科の動物25種類について、目のふちどり、瞳、瞳孔の白黒の濃淡について比較。
濃淡の差がはっきりしている順に、Aタイプ(オオカミなど)▽Bタイプ(フェネックなど)▽Cタイプ(ヤブイヌなど)の3種類に分類した。
白と黒のコントラストが際立っているほど、仲間に視線がわかりやすいとみられる。
Aタイプは群れで協力して狩りをする種類が多いのに対し、BやCは単独、ペアで生活する種類が比較的多かった。
さらに仲間をじっと見つめる凝視行動の長さを調べたところ、Aのオオカミは平均3.3秒▽Bのフェネックは平均2.0秒▽Cのヤブイヌは1.4秒で、オオカミは最大38秒見つめていた。
研究チームは「視線がわかりやすい動物ほど、仲間との視線を使ったコミュニケーションに関係している可能性が高い」と分析。
さらに「オオカミが家畜化されてイヌになり、人間と暮らしていく過程で、オオカミから受け継いだコミュニケーション能力が役立ったのではないかとも考えられる」としている。