エウレカセブン「第七の幸運をもたらす宿」

人気アニメ「エウレカセブン」を愛し、ツッこみ、ゲスの勘ぐりでエピソードを読み解くブログです(ひでぇ)。リンクフリー。

第14話「メモリー・バンド」Memory Band

2005-07-17 01:37:29 | 各話ガイド(第1クール)


軍との戦闘で、大きな損傷を受けた月光号は、低空飛行を余儀なくされる。
徐々に回復しつつあるエウレカだが、コーラリアンの現出によって、その謎は一層深まりを見せていた。
コーラリアン現象に、自らの解釈を提示するストナー。そして、同じ頃――。
ドミニク少尉もまた、エウレカとニルヴァーシュに関る世界の謎に、思考をめぐらしていた。【公式あらすじ】





私の名前は「観察者」。
現象と心象の中間に位置する存在。あらゆる自然現象は、何者かによって観察されねば、その事象が記録されることはない。
私の名前は「観察者」。
あらゆる現象は、私のような中間に位置する者の目によって、観察されることでのみ、その存在を未来に残すことができる。

君はコーラリアンを知っているか。
「コーラリアン」と呼ばれる存在について、我々が語れる言葉はすくない、誰もがそれをまるで幽霊か化け物のように語る。しかし、実際はいずれにも当てはまらない。コーラリアンを前にして、我々の持つ語彙は、圧倒的に少ない。
君はコーラリアンを知っているか。
もし我々に、今の我々以上の語彙が備わったとして、しかし、きっと我々にはそれを表現できないし、その感じ取ったことを分かち合うことさえできないであろう。
我々はコーラリアンの前では、圧倒的に無力だ。



言ってしまえば、それは砂漠の蟻が大空の先にあるものを語るに等しい。
しかし、伝わらないからといって、表層だけを語り、本質から逃げるという行為に満ち溢れたこの世界で、それにのっとって言葉をつむぐことに、一体どれだけの価値があるのだろうか。
伝わらないのなら、伝わる努力をするべきだ。その努力をしたくないのなら、永遠の沈黙をもってこの場から立ち去るべきだ。それを「彼等」は証明していた。

大波を待つライダーたちにとって、そこに存在していることが全てを言い表していた。
すべては体験を通して語られる。すでに用意された安易な言語でしか表現できない「彼等」は、その安易さのもとに持ち合わせた深い真実によって、それをあえて言葉として表現する。

何を語る? 真実。
・・・しかしそれは、あまりにも浅い言葉でしかない。それを人は陳腐な言葉の羅列と蔑むであろう。しかし、真実など誰がわかる? 目の前で起こった現象に対して高尚な言葉で語ること・・・それこそが現象を矮小化させている。

現象は現象でしかない。現象を語るには、現象になるしかない。しかし我々は、現象そのものになることはできない。現象は我々以外のところにあり、我々以外のところから発生するものだからだ。

・・・そうなのだ。現象は俺達がいなくても起こる。ただ、それを目撃したものたちには何かを残す。
それがその者たちにとって「傷」となるのか、はたまた「糧」となるのか。

・・・それすらも、波には関係ない。



サウスアイレスで私とアネモネが遭遇したこと。
これはもしかすると、この先々に向けてのターニングポイントであったのかもしれない。この二者の邂逅。アネモネとエウレカ。typeTHE-ENDとtypeZERO。そして何よりも、爆心地における、報告書にも記載されていなかった怪現象。
これこそがデューイ中佐・・・いや、大佐が話されていたことの証明でもある。しかし、あの爆心地で彼女たち以外に存在していた・・・確かレントンと呼ばれるあの少年・・・。

4課が入手した情報によると、ベルフォレスト会戦以後に、ゲッコーステイトに加入したとされる。それは「ray=out」18号の表紙からも明らかだ。
ベルフォレスト・・・そう、私がイズモ隊とともにtypeZEROを追い、そしてその発動を目撃したところ。
これら全ては、はたして偶然なのだろうか? それとも・・・。

typeZERO・・・それは、我々が最初に発見したLFOである。報告書によれば、発見したのは三人の科学者。ドクターヤウチ、ドクターダイアモンド、そして・・・後に世界を救ったとして有名になる、かのアドロック・サーストンである。
同行したのは、当時情報部主任であり、数名の部下を連れたデューイ・ノヴァク少尉。ある意味それが、我々人類が「未知なる存在」に接触した、最初の出来事と言われている。
アドロック博士の死後も推進された「アゲハ構想」は、しかし、思わぬことで廃棄されてしまう。














【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●OPが今週から変わりました。新キャラや見慣れない機体が登場していますが、こちらについては「OP/ED詳細」で。
●実は総集編だったりする今回。見逃した人は、この回だけで1クールのあらすじが分かるようになっています。
●もちろん、新規シーンも挿入されてるので、最後まで気を抜いてはいけません。しっかりツッコミどころを探すのだ(笑)!
●ホランドが今更17号を見ていること。ヒマつぶし? 間抜けな寝顔も要チェック。





【今週のみどころ、ツっこみどころ】B-part
●この作品で何度も繰り返される対比手法。今回はストナーとドミニクという、異色の組み合わせです。
●ドミニクが見ているニルヴァーシュのPC用壁紙が欲しいと思う今日この頃。公式って、携帯の待受(壁紙)しかないんだよね。
●致命的なミスが。ドミニクがレントン表紙を「18号」って言ってるのに、ストナーが今作ってる最新号のゲラにも「18号」とある。ストナー、疲れてるんだね(笑)。
●前述のゲラに、しっかりクリエの広告枠がレイアウトされている件。しかも「プラスエイト」の予定。
●FAC-51、ハッシェンダだって! いや、いちいち引用にツッコミ入れてたらキリがないな。
●肝心の曲のタイトルは・・・「つづく!」 ・・・ウソです。知りたい人は、そのままEDクレジット見ててください。





【初登場人物】
●アホなDJ二人組(声だけ)。このラジオは今後も出てくるので要チェック!





【伏線とか】
●最古の発掘現場ですって! 何かありそうでワクワクしますね。総集編だったので、ムリヤリテンション上げてみました。





【判明した事柄・世界観】
●コーラリアン雲が消失するときには、周囲のトラパーを全部消滅させてしまうらしい。レントン君に教わりました。
●記事を書くときのストナーはチェーンスモーカー。
●ストナーは写真や記事の執筆だけでなく、ちゃんと紙面構成まで一人で全部こなしている。