宿泊地から車で10分かからない所にあるステニコ城は北イタリアのトレントから真西に約30km離れた、同じ名前の村を見下ろす丘の上に位置しています。
遠目 ・ その拡大
この地域は戦略的に重要であった為、先史時代からいくつもの要塞が築かれてきましたが、その流れの中で13世紀初頭に、今も要塞構造として堂々とした重厚な外観を残しているステニコ城が誕生しました。その後城所属の荘園の所有権がトレントの公爵司教の手に渡り、建物は絶え間ない拡張と変更にさらされ、領土を支配する公爵司教の邸宅に変わりました。(公爵司教 = 公爵の地位を持つ司教; 神聖ローマ帝国では、公爵司教は司教として教区の霊的指導者であり、公爵として君主であり、したがって政治的影響力も持っていた。)
外観 1 & 2
外観 3 & 4
外観 5
それからほぼ6世紀の間、この地域はトレントの公爵司教の名において軍事的、経済的、政治的に管理され、城はその中心的役割を果たしたのです。公爵司教区の世俗化に伴い、城はオーストリア政府によって帝国王室裁判所および税務局の所在地として使用されました。そして19世紀後半に城の複合施設がオーストリアによる支配からイタリア国家に移されると、治安判事裁判所として使用され、その後警察本部として使用され、20世紀の後半に修復工事の後で一般公開されました。
登城道 ・ 城門
中庭を見る ・ 中庭
部屋がたくさんあって広い建物の内部では、所々に監視人がいて道順を教えてくれます。皆さん例外なくフレンドリーで丁寧に対応してくれます。
内部 1 & 2
台所 ・ 食堂
優雅な各部屋には3世紀から17世紀にかけての鐘、錬鉄製、塗装、彫刻が施された木製の工芸品、エレガントな花嫁の箪笥、精巧に細工された家具、銅製の食器、タイル張りのストーブ、鍵と錠前、武器と時計などの重要なコレクションの他、18世紀後半の絵画もあります。特にフレスコ画と彫刻の洗練さは圧巻です。
厠 ・ 牢屋
礼拝堂 ・ 木製祭壇画
さらに地方のコレクションからの絵画や装飾品が収蔵されており、それらは何世紀にもわたってトレンティーノ地方で働いてきた芸術家や職人の創造性と技術の重要な証です。
弁当
ステニコ城がある村の外れに3本の滝を持つ公園があるのですが、そこで昼食を食べました。梅干しと昆布が入ったのり巻きです。おかずは豚肉、卵焼き、昆布巻き、ほうれん草。暑い日でしたので、木陰で冷たい麦茶を飲みながら食べる弁当は最高でした。
そして夕食はアパートメントで自炊です。
料理の一部がこれ。
茹でて冷やしたレタスとスモークサーモンのサラダ ・ 岩塩を振りかけたサツマイモのオーブン焼き
紫と黄色と白の3色カリフラワーとブロッコリーのゴマだれ和え
いつもの様に美味しくいただきました。
〔2024年10月〕