※この画像は私が学生代表の一人として待機していたエセックス大学図書館に向かうエリザベス女王。-Photographed by Ian, my flatmate in 1985 at University of Essex, UK
久しぶりの映画レビューです。1997年8月31日、ダイアナ元妃突然の死。その時、王室に何が起こったのか。全世界で大ヒット！43映画賞77部門受賞。アカデミー賞最優秀主演女優賞をエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンが受賞した話題作。
■Lady Diana's Death, Queen Elizabeth & PM Tony Blair
絶大な人気と突然の事故死によって伝説に変わったプリンセス・オブ・ウェールズことダイアナ元英国皇太子妃。彼女の死はあまりにもセンセーショナルでした。
その悲しみとやるせない世界中の人々の心痛はやがて、英国王室へと向けられていきました。18年間の保守党政権から英国史上最年少で労働党政権の首相となったトニー・ブレアとエリザベス女王がこの事態にどう対応したのかを描いたフィクションですが、その内容はリアルです。
■エリザベス女王との謁見（えっけん）とそのマナー
このブログの添付画像は、私が英国エセックス大学政治学部に留学中にエリザベス女王がエセックス大学を公式訪問した時の写真です。この後、エリザベス女王はキャンパスにある図書館を訪問。そこで待機して、女王をお迎えする学生代表の一人に光栄なことに、私が指名されました。
陛下から話しかけられたら、"Yes, Your Majesty." 「はい、陛下。」と応えること。握手を求められたら、頭を下げてお辞儀をしてから応じること。陛下に歩み寄る場面があれば、決して戻るときに陛下に背中を向けないこと。などの注意を事前に侍従から受けていましたが、この作品の中で、ブレア首相予定者が初めてエリザベス女王に謁見する場面でもまったく同じ注意を侍従から受けているシーンが出てきます。
■ヨーロッパ最大の王室とその威厳と職責
さて、この作品を観た感想ですが、やはりエリザベス女王にはヨーロッパで一番大きな王室の長としての威厳があったのだということ。彼女は自分の人生すべてを英国と英国民、英連邦とその国民、そして神に捧げ続けてきた偉大な指導者なのだという事実。
残念ながら、私の隣のインド人学生がエリザベス女王陛下から話しかけられ、私は直接、言葉を交わすことはできませんでしたが、エリザベス女王の威厳と威光が今でも昨日のことのように思い出されます。
■王室批判と王室の存在意義を考える。～日本の皇室は？
絶大な人気に後押しされたダイアナ元妃の言動とそれを支持する国民の批判にさらされ、変化を迫られる脅迫観念の中にあっても、強く、勇敢に、毅然と国王としての職責を全うしようとする"THE QUEEN"=「英国女王」の苦悩を描いた意欲作であると思います。
エリザベス女王を間近にお迎えしたその年に、当時、オックスフォードご留学中であられた徳仁親王殿下（現在の皇太子殿下）もエセックス大学をご訪問になり、私は殿下とシェリー酒をいただきながらコンスタブルのお話しをするという光栄な機会に恵まれました。殿下はとてもリラックスしておられましたが、やはり威光と気品に包まれた方でした。
私はリベラルな思想の持ち主ですが、このような王室や皇室はあってもいいのではないかと個人的には思っています。みなさんは、どう思われるでしょうか？
イングリッシュスクエア
草加校統括責任者
瀬戸健一郎
※陛下は"Majesty"、殿下は"Highness"といいます。これに所有格の人称代名詞を付け、それぞれ大文字で表記します。また、閣下は"Excellency"です。
※"Sir"は一般的に厳格な敬称としては使われませんが、「～卿」（きょう）という准男爵やナイト爵の呼称に当たります。"Mr."より丁寧ではあります。世襲制貴族でなくても、叙勲の栄によって一代貴族となり、"Knight"の称号を得れば、正式に"Sir"と呼ばれることは現在でもありえます。（"Sir Thomas Lipton"=リプトン卿／英国の世襲制貴族で紅茶の世界的ブランドを確立した人物）
※皇太子殿下は、"His Royal Highness the Prince of Wales"（英国皇太子殿下）、"His Imperial Highness the Crown Prince"（日本国皇太子殿下）といいます。ご本人をお呼びする時は、"His" が "Your" に変わるわけです。
※英国の国名は、"United Kingdom of Great Britain consisits of England, Wales, Scotland and Northern Ireland"（イングランド、ウェールズ、スコットランドを含むグレートブリテンおよび北部アイルランドにおける連合王国）であり、イングランド（=イギリス）の国王が連合王国全体の元首。
※現在の正式な国名は、"United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland"（グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国）です。いずれにしても長いですね。
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久しぶりの映画レビューです。1997年8月31日、ダイアナ元妃突然の死。その時、王室に何が起こったのか。全世界で大ヒット！43映画賞77部門受賞。アカデミー賞最優秀主演女優賞をエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンが受賞した話題作。
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■Lady Diana's Death, Queen Elizabeth & PM Tony Blair
絶大な人気と突然の事故死によって伝説に変わったプリンセス・オブ・ウェールズことダイアナ元英国皇太子妃。彼女の死はあまりにもセンセーショナルでした。
その悲しみとやるせない世界中の人々の心痛はやがて、英国王室へと向けられていきました。18年間の保守党政権から英国史上最年少で労働党政権の首相となったトニー・ブレアとエリザベス女王がこの事態にどう対応したのかを描いたフィクションですが、その内容はリアルです。
■エリザベス女王との謁見（えっけん）とそのマナー
このブログの添付画像は、私が英国エセックス大学政治学部に留学中にエリザベス女王がエセックス大学を公式訪問した時の写真です。この後、エリザベス女王はキャンパスにある図書館を訪問。そこで待機して、女王をお迎えする学生代表の一人に光栄なことに、私が指名されました。
陛下から話しかけられたら、"Yes, Your Majesty." 「はい、陛下。」と応えること。握手を求められたら、頭を下げてお辞儀をしてから応じること。陛下に歩み寄る場面があれば、決して戻るときに陛下に背中を向けないこと。などの注意を事前に侍従から受けていましたが、この作品の中で、ブレア首相予定者が初めてエリザベス女王に謁見する場面でもまったく同じ注意を侍従から受けているシーンが出てきます。
■ヨーロッパ最大の王室とその威厳と職責
さて、この作品を観た感想ですが、やはりエリザベス女王にはヨーロッパで一番大きな王室の長としての威厳があったのだということ。彼女は自分の人生すべてを英国と英国民、英連邦とその国民、そして神に捧げ続けてきた偉大な指導者なのだという事実。
残念ながら、私の隣のインド人学生がエリザベス女王陛下から話しかけられ、私は直接、言葉を交わすことはできませんでしたが、エリザベス女王の威厳と威光が今でも昨日のことのように思い出されます。
■王室批判と王室の存在意義を考える。～日本の皇室は？
絶大な人気に後押しされたダイアナ元妃の言動とそれを支持する国民の批判にさらされ、変化を迫られる脅迫観念の中にあっても、強く、勇敢に、毅然と国王としての職責を全うしようとする"THE QUEEN"=「英国女王」の苦悩を描いた意欲作であると思います。
エリザベス女王を間近にお迎えしたその年に、当時、オックスフォードご留学中であられた徳仁親王殿下（現在の皇太子殿下）もエセックス大学をご訪問になり、私は殿下とシェリー酒をいただきながらコンスタブルのお話しをするという光栄な機会に恵まれました。殿下はとてもリラックスしておられましたが、やはり威光と気品に包まれた方でした。
私はリベラルな思想の持ち主ですが、このような王室や皇室はあってもいいのではないかと個人的には思っています。みなさんは、どう思われるでしょうか？
イングリッシュスクエア
草加校統括責任者
瀬戸健一郎
※陛下は"Majesty"、殿下は"Highness"といいます。これに所有格の人称代名詞を付け、それぞれ大文字で表記します。また、閣下は"Excellency"です。
※"Sir"は一般的に厳格な敬称としては使われませんが、「～卿」（きょう）という准男爵やナイト爵の呼称に当たります。"Mr."より丁寧ではあります。世襲制貴族でなくても、叙勲の栄によって一代貴族となり、"Knight"の称号を得れば、正式に"Sir"と呼ばれることは現在でもありえます。（"Sir Thomas Lipton"=リプトン卿／英国の世襲制貴族で紅茶の世界的ブランドを確立した人物）
※皇太子殿下は、"His Royal Highness the Prince of Wales"（英国皇太子殿下）、"His Imperial Highness the Crown Prince"（日本国皇太子殿下）といいます。ご本人をお呼びする時は、"His" が "Your" に変わるわけです。
※英国の国名は、"United Kingdom of Great Britain consisits of England, Wales, Scotland and Northern Ireland"（イングランド、ウェールズ、スコットランドを含むグレートブリテンおよび北部アイルランドにおける連合王国）であり、イングランド（=イギリス）の国王が連合王国全体の元首。
※現在の正式な国名は、"United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland"（グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国）です。いずれにしても長いですね。
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