ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

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草加市前助役初公判

2006-02-12 01:50:13 | 市議会議員として
2月7日(火)、さいたま地裁(今岡健裁判官)で昨年逮捕された草加市前助役の初公判がありました。当初から逮捕容疑を否認しつづけており、私も彼の逮捕直前に本人から犯罪の構成要件を満たすようなことはしていないと聞いていましたから、起訴事実を認めたという報道には少し驚きを感じました。

■犯罪の構成要件とは

犯罪の構成要件というのは、贈収賄事件の場合、①職権によって便宜をはかった。②その見返りとして金品の授受をした。という2点が同時に揃うこと。

言い換えれば、職権によって何らかの意思決定に影響を与えたとしても、その見返りに金品を授受しなければ贈収賄罪は成立しない。もしくは単なる金品の授受があっても、そこに見返りとして、なんの便宜供与も存在していなければ、贈収賄罪は成立しないという考え方。

■逮捕容疑と起訴事実

おそらく、逮捕容疑は昨年9月にオープンした福祉施設に蓄熱式温水器を導入したことが①の便宜供与であり、②の金品の授受が2002年3月から2005年2月の3ヵ年に渡って合計252万円であったこととは直接結びついてはいないという認識を前助役はもっているのではないかと感じます。

しかし、今回の起訴事実の中には他の2事業での口利きが容疑に加わっているたため、今後は前回の2事業で便宜を図った時点での前助役の政策調整室長(課長)時代の職務権限が争点になるのではないかと思います。

前助役は贈賄側の社長が幼なじみであったことで厳しさが足りなかったことを反省していると話したとの報道もありましたが、事件の全容がきちんと解明されるまで、私も軽々しく事件について、これ以上語るのはやめようと思います。

■事件の再発防止にむけて

現在、草加市議会では「契約・入札制度調査特別委員会」を設置して、今後、客観的にみても疑義をもたれないような制度に現状を変革していく努力をしています。工事仕様書において、どの納入業者から、どの製品を使うかを市役所が指示するような行為は厳に禁じられていますが、製品の仕様を具体に規定することが、結果的に特定の業者の扱う、特定の製品を規定してしまうような危険性について、私が団長を務める自由市民クラブ議員団では2月15日(水)緊急団会議において議論することになっています。

一日も早く、市民の皆さまの市政に対する信頼回復ができるよう、頑張ります。

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Counbilor

ps 産科が閉鎖状態の市立病院の再建も大きな課題です。現在産科閉鎖による病院の収入減は1年で7~8億円ともいわれており、十分な開院準備やシミュレーションもせずに開院時期の公約ばかりを優先した市長の責任も3月議会ではただしていかなければなりません。チェック機能を担う、議会の責任の重さを私たち議員ばかりでなく、市役所職員・幹部にも認識していただき、お互いがお互いの職責を軽視することなく、共に働いていける市政環境を築いていきたいと私は願っています。

ブログテーマ:草加市政報告(草加市助役逮捕続報/贈収賄事件初公判)


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