お久しぶりですね。みなさん、真夜中ですがこんにちは。
実はけいぞうは、去年の12/11からきのう1/13まで、お正月に2日間休んだ以外はずっと仕事がつづき、やっときのうですべてがいったん終り、昨夜から今日1/14の昼前まで信じられないくらいよく寝ました。どうもありがとうございました。(だれに言ってんですか)
その間、休み以外で気分転換したのは人と食事をしたときくらい。
今年になってからあった勤務先のフリースクールの1年1度の慰労会での会食では、おいしい中華料理が出てくる前に日々の疲れか、眠くなってしまい、うとうとしてしまいました。
(でもそのあとはおいしかった。ごちそうさまでした。)
それでまだ今年の年賀状も出していなくて、申し訳ないけど寒中見舞いで出そうと思い、今日ばっかりは、どうしても気分転換しようと、ひと月以上前に買った映画のチケットで映画を観てきました。
(邦画好きのけいぞうは1年に5回くらいだが、映画を映画館で観る。映画の日とか、前売りチケットとかでできるだけ安く観る。)
観た映画は「ミッドナイト イーグル」
(出演:大沢たかお、竹内結子、玉木宏、吉田栄作など)
で、今日は実はまったく別のことを書く予定だったのですが、それは次回に回して、今日はこの「ミッドナイト イーグル」を観た感想を書こうと思います。
この映画はかんたんにストーリーを書くと、
あらすじ:戦場カメラマンとして活躍していた西崎(大沢たかお)は、現実に傷つき、また病気の妻を顧みずに死なせてしまった事を悔やむ日々を送っていた。ある夜、冬の山中で西崎は空を飛ぶ赤い光を撮影する。それは北アルプスに落下していく米軍のステルス爆撃機だった。すぐに自衛隊の特殊部隊が送り込まれた。ステルスには「特殊爆弾」が搭載されていた。一方、西崎も後輩の新聞記者(玉木宏)と共に墜落現場へ向かう。しかし予想外の難関が彼らを待ち受けていた。(goo映画より)
これにさらにあらすじをつけ加えると、元戦場カメラマンの西崎(大沢たかお)には、小さな息子ユウ(小学校入学前)がおり、亡くなった妻の妹の慶子(竹内結子)がその子・ユウを引き取って育てている。自分の姉の病を顧みず、自分自身のためだけに登山をして山の写真ばかり撮って心を紛らわせていた西崎には子どもを任せることはできないというのが、その理由だった。
さて、これ以上はいわゆるネタばれになるので書けない。
で、かんたんに感想を言うと、スケールが大きく、とてもせつない良い日本映画だったと思う。これがなぜあまり評価が高くないのか、ぼくはわからない。
たしかに物語の背景において、間違いなく現実的には北朝鮮と思われる国の国名が映画内では国名として出て来なかったり(聴き落としでなければ出て来なかった)、ほかにも少し理由が短絡的かな?と思うところがなかったわけでもない。
しかし、いろんな出来事や事件の展開の理由となる登場人物それぞれの心の動きがわかりやすく、共感しやすかった点が、複雑すぎる映画よりずっと良いと思った。
また現実的に今の日本では起こりえないようで、でももしかしたら起こってしまうかもしれない ”国家の危機” の状況には、臨場感があり、ぼく自身、緊急対策本部内にいるような感覚になってしまった。
細かい点を抜かせば、非常に良い、そしてせつなさが残る作品だ。また観たいと思う。
この映画の中では、それぞれの登場人物がそれぞれに傷やつらさを背負って生きていた。
主人公・西崎(大沢たかお)は海外の戦場での 痛ましい記憶と妻を死なせてしまった自戒の念と、息子といっしょに暮らすことのできないつらさを担っていた。
西崎の後輩の新聞記者・落合(玉木宏)は、自分の取材信念を曲げずに上司と対立し、本社勤務から地方に飛ばされてしまっていた中で、なんとか本社を見返したいと思って、危険な北アルプスの墜落現場へ向かった。
西崎の義妹の慶子(竹内結子)は、西崎のおかげで姉を失っていた。
また西崎・落合らとともに工作員と戦い続けた自衛隊員・佐伯(吉田栄作)は、仲間を見殺しにし、妻子に自分の安全を保障できないという中で戦い続けた。
特に西崎についてだが、彼の初めの傷は、戦場においてだ。それがボスニアであったか、どこでであったかはぼくはわからなかったが、それは戦争という場において受けた心の傷であった。
その傷がひいては、妻を失わせ、息子から引き離されるという事態を招いた。
またこの物語の中では(おそらく北朝鮮と思われる国の)工作員との激しい戦いが展開される。これも戦争と言えるだろう。
戦争とは、国家間のいろんな摩擦から生じるものであるが、その中で今まで正当性のある戦争はどれだけあったのだろうか。
数えたことはないが、おそらく多くの戦争は国家元首の誤った判断や偏った思想や、あるいは国家元首は戦争拒否であっても軍部の思いのままに戦争に突入したというケースがほとんどではないだろうか。また国家元首の私利私欲のためというケースもありえるだろう。
そういった理由で戦争が引き起こされるというのは、ばかばかしいが、しかし極めてわかりやすい理由である。
話がミッドナイトイーグルからずれるが、昨年秋、ぼくが夢中になって読んだマンガ「20世紀少年」(浦沢直樹作品)というのがある。今年から3部作の予定で実写映画化される凄い作品だ。
しかしその作品を全部読んだ人はわかると思うが、話は登場人物の10代から60歳ころまでの話だが、作品の中のテーマ、原因は、すべて登場人物の10代のころの心の傷、疎外感から出発している。
このミッドナイトイーグルを観ていて、特にこの大沢たかお演じる主人公・西崎を見ていて、上記のことも含めて、いかに人の心の傷や、心のちょっとしたズレが、いかにその人個人と周囲の人々と、それが国家元首であったら、その国家あるいは国家間にまで影響を与えてしまうのか、ということを思わされた。
またそれと同時に、ぼく自身の中にある心の傷も引き出された。
しかもせつなさの残る映画だけに、壮大なスケール感を味わう以上に、人生や自分自身や自分の家族について考えさせられてしまった。
人それぞれの心の傷は、人それぞれが前向きに人生の中でそれを対処していくしかないが、この映画の中では、主人公・西崎は今までのすべてを清算するかのように、”国家の危機”の中で、捨て身の行動をとる。
そのとき彼に反感を持っていた義妹の慶子との心が結びついた。ひとつの心となった。
そして西崎の心の傷は傷で終わらず、光に変わった。そして息子ユウにとってそれはかけがえのないものとなった。
ぼくは「愛は多くの罪をおおう」という聖書の言葉を思い出した。
この映画は最後に慶子とユウが登場して終わるが、そのときのスクリーンに(あるいはDVD化された後ならテレビ画面に)どのような印象があったか、ぜひ感じとってもらいたい。そこには映画監督がおそらくこんなメッセージをこめているんだろう、というのがわかるはずだ。
それにしても竹内結子はスクリーンの中では、テレビドラマ以上に引き立つ。映画「いま、会いにゆきます」でも感じたが、すばらしい女優になったものだ。
この作品を観て、心の傷が宝に変わる、とはこういうことを言うのかもしれない、と僕は思い、劇場を後にした。。。
(BGM: 「優しい時間」オリジナル・サウンド・トラック/音楽 渡辺俊幸 2005年発表)
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実はけいぞうは、去年の12/11からきのう1/13まで、お正月に2日間休んだ以外はずっと仕事がつづき、やっときのうですべてがいったん終り、昨夜から今日1/14の昼前まで信じられないくらいよく寝ました。どうもありがとうございました。(だれに言ってんですか)
その間、休み以外で気分転換したのは人と食事をしたときくらい。
今年になってからあった勤務先のフリースクールの1年1度の慰労会での会食では、おいしい中華料理が出てくる前に日々の疲れか、眠くなってしまい、うとうとしてしまいました。
(でもそのあとはおいしかった。ごちそうさまでした。)
それでまだ今年の年賀状も出していなくて、申し訳ないけど寒中見舞いで出そうと思い、今日ばっかりは、どうしても気分転換しようと、ひと月以上前に買った映画のチケットで映画を観てきました。
(邦画好きのけいぞうは1年に5回くらいだが、映画を映画館で観る。映画の日とか、前売りチケットとかでできるだけ安く観る。)
観た映画は「ミッドナイト イーグル」
(出演:大沢たかお、竹内結子、玉木宏、吉田栄作など)
で、今日は実はまったく別のことを書く予定だったのですが、それは次回に回して、今日はこの「ミッドナイト イーグル」を観た感想を書こうと思います。
この映画はかんたんにストーリーを書くと、
あらすじ:戦場カメラマンとして活躍していた西崎(大沢たかお)は、現実に傷つき、また病気の妻を顧みずに死なせてしまった事を悔やむ日々を送っていた。ある夜、冬の山中で西崎は空を飛ぶ赤い光を撮影する。それは北アルプスに落下していく米軍のステルス爆撃機だった。すぐに自衛隊の特殊部隊が送り込まれた。ステルスには「特殊爆弾」が搭載されていた。一方、西崎も後輩の新聞記者(玉木宏)と共に墜落現場へ向かう。しかし予想外の難関が彼らを待ち受けていた。(goo映画より)
これにさらにあらすじをつけ加えると、元戦場カメラマンの西崎(大沢たかお)には、小さな息子ユウ(小学校入学前)がおり、亡くなった妻の妹の慶子(竹内結子)がその子・ユウを引き取って育てている。自分の姉の病を顧みず、自分自身のためだけに登山をして山の写真ばかり撮って心を紛らわせていた西崎には子どもを任せることはできないというのが、その理由だった。
さて、これ以上はいわゆるネタばれになるので書けない。
で、かんたんに感想を言うと、スケールが大きく、とてもせつない良い日本映画だったと思う。これがなぜあまり評価が高くないのか、ぼくはわからない。
たしかに物語の背景において、間違いなく現実的には北朝鮮と思われる国の国名が映画内では国名として出て来なかったり(聴き落としでなければ出て来なかった)、ほかにも少し理由が短絡的かな?と思うところがなかったわけでもない。
しかし、いろんな出来事や事件の展開の理由となる登場人物それぞれの心の動きがわかりやすく、共感しやすかった点が、複雑すぎる映画よりずっと良いと思った。
また現実的に今の日本では起こりえないようで、でももしかしたら起こってしまうかもしれない ”国家の危機” の状況には、臨場感があり、ぼく自身、緊急対策本部内にいるような感覚になってしまった。
細かい点を抜かせば、非常に良い、そしてせつなさが残る作品だ。また観たいと思う。
この映画の中では、それぞれの登場人物がそれぞれに傷やつらさを背負って生きていた。
主人公・西崎(大沢たかお)は海外の戦場での 痛ましい記憶と妻を死なせてしまった自戒の念と、息子といっしょに暮らすことのできないつらさを担っていた。
西崎の後輩の新聞記者・落合(玉木宏)は、自分の取材信念を曲げずに上司と対立し、本社勤務から地方に飛ばされてしまっていた中で、なんとか本社を見返したいと思って、危険な北アルプスの墜落現場へ向かった。
西崎の義妹の慶子(竹内結子)は、西崎のおかげで姉を失っていた。
また西崎・落合らとともに工作員と戦い続けた自衛隊員・佐伯(吉田栄作)は、仲間を見殺しにし、妻子に自分の安全を保障できないという中で戦い続けた。
特に西崎についてだが、彼の初めの傷は、戦場においてだ。それがボスニアであったか、どこでであったかはぼくはわからなかったが、それは戦争という場において受けた心の傷であった。
その傷がひいては、妻を失わせ、息子から引き離されるという事態を招いた。
またこの物語の中では(おそらく北朝鮮と思われる国の)工作員との激しい戦いが展開される。これも戦争と言えるだろう。
戦争とは、国家間のいろんな摩擦から生じるものであるが、その中で今まで正当性のある戦争はどれだけあったのだろうか。
数えたことはないが、おそらく多くの戦争は国家元首の誤った判断や偏った思想や、あるいは国家元首は戦争拒否であっても軍部の思いのままに戦争に突入したというケースがほとんどではないだろうか。また国家元首の私利私欲のためというケースもありえるだろう。
そういった理由で戦争が引き起こされるというのは、ばかばかしいが、しかし極めてわかりやすい理由である。
話がミッドナイトイーグルからずれるが、昨年秋、ぼくが夢中になって読んだマンガ「20世紀少年」(浦沢直樹作品)というのがある。今年から3部作の予定で実写映画化される凄い作品だ。
しかしその作品を全部読んだ人はわかると思うが、話は登場人物の10代から60歳ころまでの話だが、作品の中のテーマ、原因は、すべて登場人物の10代のころの心の傷、疎外感から出発している。
このミッドナイトイーグルを観ていて、特にこの大沢たかお演じる主人公・西崎を見ていて、上記のことも含めて、いかに人の心の傷や、心のちょっとしたズレが、いかにその人個人と周囲の人々と、それが国家元首であったら、その国家あるいは国家間にまで影響を与えてしまうのか、ということを思わされた。
またそれと同時に、ぼく自身の中にある心の傷も引き出された。
しかもせつなさの残る映画だけに、壮大なスケール感を味わう以上に、人生や自分自身や自分の家族について考えさせられてしまった。
人それぞれの心の傷は、人それぞれが前向きに人生の中でそれを対処していくしかないが、この映画の中では、主人公・西崎は今までのすべてを清算するかのように、”国家の危機”の中で、捨て身の行動をとる。
そのとき彼に反感を持っていた義妹の慶子との心が結びついた。ひとつの心となった。
そして西崎の心の傷は傷で終わらず、光に変わった。そして息子ユウにとってそれはかけがえのないものとなった。
ぼくは「愛は多くの罪をおおう」という聖書の言葉を思い出した。
この映画は最後に慶子とユウが登場して終わるが、そのときのスクリーンに(あるいはDVD化された後ならテレビ画面に)どのような印象があったか、ぜひ感じとってもらいたい。そこには映画監督がおそらくこんなメッセージをこめているんだろう、というのがわかるはずだ。
それにしても竹内結子はスクリーンの中では、テレビドラマ以上に引き立つ。映画「いま、会いにゆきます」でも感じたが、すばらしい女優になったものだ。
この作品を観て、心の傷が宝に変わる、とはこういうことを言うのかもしれない、と僕は思い、劇場を後にした。。。
(BGM: 「優しい時間」オリジナル・サウンド・トラック/音楽 渡辺俊幸 2005年発表)
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