今と全く同じ 大正時代に書かれた『貧乏物語』ー河上肇著ー

2009-01-30 11:41:28 | 今読んでいる本
大正時代の経済学者、歴史の時間に学んだ 河上肇先生が書かれた
貧乏物語 を読んでいます

写真の本です
その下にあるのは 日本共産党のしんぶん赤旗で連載された
子どもと『貧困』 と言う記事です
1月26日から29日まで 4日間掲載されました

河上肇先生曰く
当時の イギリスの貧困層の子どもたちを
給食が救った 給食が実施されて 子どもたちの顔が明るく元気になった
イギリスの大臣が 海軍の増強と 子どもたちの給食実施に
富裕層への増税を 反対を押し切って実施する 国会演説なども掲載されているが

なんと、この件(くだり)は 連載の現代の子どもたちの現状と瓜二つなのである
連載初日は 学校で給食を食べることが唯一の食事
長期休暇になったら 物乞いをするしかない子
自ら 児童相談所に行く と言わざるをえないこの実態を報道していた

学校で乱暴者だったA君が 実際は給食だけで生きており
2泊3日の 自然教室で 3度の食事が取れたとき
見違えるような 元気な トラブルを起こすことも無い子のなっていたが
給食だけしか食べられない生活に戻り 彼の態度も元に戻った
結局 施設に入った

冬でも夏服ですごさざるを得ない子ども
母親も疲れきっており お風呂も焚くことが出来ない家庭

僻地の学校では 朝早くから 学校を解放し
子どもたちの居場所にする取組み
お医者さんにも罹れない子どもたちの現実に 心を痛め
何とかしたいと 取り組む教職員集団

こうした 世界第2位の経済力を誇る現代日本の中の
子どもの貧困の実態が 赤裸々に報道されていました

記事と平行して読み進んでいた 貧乏物語は
まさに 大正時代の 世界一金持ちと言われた イギリスで
貧困により 子どもらしい活き活きとした顔や
勉強の意欲も失われる 子どもたちの実態がある
この貧困 貧乏を何とかしなければならず
そのために 経済学的に 一体何をなすべきか
と 説いているのである

残念ながら 河上肇先生は 第二次大戦下で
時の特高警察に捕まり
終戦まもなく 1946年1月30日 
まさに 今日亡くなったと 本の最後のページに
大阪市立大学名誉教授 林直道先生が紹介しておられます

河上肇先生が 本書を現して100年近くたった今なお
お医者さんにも掛かれず 給食でしか命をつなげない
貧しい子どもたちを生み出す政治が続いていることに
改めて怒りを禁じ得ません

今年は 二つの選挙があります
世の中を変えて 社会的に生み出される貧困を
根絶できる 社会にしたいものだと考えています


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