都市計画道路3.4.35号東村山所沢線についての福田かづこの意見

2011-08-07 00:40:31 | 3・4・35号線、3.4.10号線
以下は 都市計画縦覧(8月10日まで)が行われている
久米川町1丁目~5丁目の都市計画道路3・4・35号線への私・福田かづこの意見です。
せっかく東村山市内に移り住んできた若い世代を追い出す計画は、当事者が納得していない限り押し付けるべきではありません。
その立場で 住民から選出された議員の立場でb意見を東京都に提出しました。
〆切は8月10日必着です。もちろん持参でもOKです。
いまどきメールもダメだなんて 遅れている感はぬぐえませんが…



                              2011年8月3日
東京都知事 石原慎太郎様

東村山都市計画道路3・4・35号東村山所沢線についての意見

                 〒189-0024 東村山市富士見町2-16-23
                                福田 かづこ

東村山都市計画道路3・4・35号東村山所沢線の計画は、到底地域住民の納得のいくものではありません。計画線上のいずれ立退きになる住民の皆さんにとっては、まさに寝耳に水の話でした。5月20、21日の素案説明会で、多くの住民から反対の声が上がりました。また再説明会の要望があったにも関らず、これを拒否し、住民の疑問にも答えず、いつの間にか都市計画縦覧、決定と進んでいることに、厳重に抗議するものです。
 以下、いくつかの問題点を指摘し、この道路の都市計画決定に反対の意見を表明します。また指摘事項に回答を求めます。さらに、9月8日の東京都都市計画審議会の決定を先送りし、少なくとも予想される関係地権者全世帯の意見聴取をすることを求めるものです。

1、関係住民には寝耳に水の計画―人生設計が大きく狂います。
まず住民に賛否を問うべきです。

 東京都は、この路線の新設の理由に、東村山市がH12年に策定した都市計画マスタープランで所沢側の飯能所沢線の受け入れが位置づけられたことを上げ、また東京都として、都県境を越えた道路ネットワークを作りたいとしています。5月の素案説明会においてもそれを強調していました。
 たとえ都市計画マスタープランがそうであっても、地域住民に都市計画マスタープランを一言一句説明がされたわけでもなく、近年の宅地開発で移り住んできた住民にとっては、道路計画のような重要事項説明もなく、正に寝耳に水の話であることは事実です。
従って、この計画については、地域住民の頭を飛び越して、それを押し付けるのではなく、「そうした計画が必要だと思うが住民の皆さんの意見を聞かせて下さい」とまず言うべきです。
素案説明会の際、「道路計画が無いことを確認して家を購入した。子どもは転校も迫られる。人生設計が狂う。認められない」「子どもが自由に遊べる環境を選んで家を購入した」「環境が悪くなる」「コミュニティーが壊れる」など地権者の切実な声が話されました。また、「60歳を超えて、ここを追い出された後、再び住宅ローンを組ませてくれる金融機関があるとも思えない。説明会以後具合が悪くなった」など個々人の、生活を変えられたくないと言う切実な気持ちが、口々に語られています。勝手に理由を作って、計画を押し付け、住民を追い出すのは理不尽です。追い出される側が納得いくはずがありません。
 すでに住民が住んでいるところに新規に路線を引くからには、何よりも地域住民の声を一軒ずつ聞き歩き、「都市計画道路が無いために不便を感じているか」「地域内に通過交通が入り込んで迷惑しているか」など調査するとともに、地域住民と、繰り返し話し合いをすることこそ優先されるべきです。
しかし、東京都はこうした努力をしないばかりか、素案説明会会場においてすら、多くの住民が挙手をしていたにもかかわらず、時間を理由にこれを無視し、質疑を打ち切ってしまいました。また後日住民から再説明会の要望が出されたにもかかわらず、聞きたいことがあるなら都庁へ来れば答えてやると言う態度でした。住民無視も甚だしい不遜な態度だと言わなければなりません。
 住民の賛否は問う必要がないというのが東京都の考えでしょうか。民主主義と相容れない考えです。これからでも、地域住民の意見聴取をするべきです。

2、地域住民のコミュニティーと環境を破壊します。

①コミュニティーが破壊されます。
計画地域は、古くからの住人と新しい若い世代が混在してコミュニティーを作っ
てきた地域です。この道路計画によって地域自体が分断され、行き来が不自由になります。同時にコミュニティーから追い出される側と残れる側の確執も生まれるのではないでしょうか?
  このコミュニティーが破壊されないという保障はどこにありますか?

②地域環境が間違いなく悪化するのに環境アセスメントも実施しません。
この地域は、現在、車も居住者以外は入ってきにくい閑静な地域です。子どもたちが安心して遊べる地域です。だからこそわざわざここに移り住んだとおっしゃる若い
方々がほとんどです。

②-1 子育て環境が悪化します。
車も入り込まない地域に、大きな道路ができて、大きな交差点ができれば、子育て環境にとっては間違いなく危険な地域になります。安全が確保できるはずがありません。この問題での安全対策は、通過交通のための道路を作らないことです。
  ②-2 温室効果ガスの増加で大気汚染が進みます。
また、温室効果ガスの排出は必ず増えます。喘息患者の発生・増加も容易に推測
ができます。それなのに都は「道路延長が1000m以上ではないので、環境ア
セスメントはやりません」と素案説明会で住民に回答しています。とんでもあり
ません。
素案説明会では、「住民の皆さんの環境は守ります」とか、「住民と相談します」とか回答していました。無いところに通り抜けの道路ができるわけですから、環境を守るという約束は出来ないはずです。それとも約束は履行できるのですか?それを「守る」というのなら、車が2万台通過しても排ガスをこの地域で撒き散らさない対策、子どもたちが安心して遊べる今以上の環境がどのように保障されるのかの説明を求めます。
ちなみに、素案説明会では道路の緑化を進めると言いました。緑化は排ガスを少し防ぐ効果はあっても、排ガスの発生を抑える効果はありませんので念のため。

3、「周辺道路の慢性的な渋滞」は、行政が意図的に作り出したものです。

 本計画の理由書に記載されている「周辺道路の渋滞」は、解消に数十分以上かかるものはなく、地域住民は問題なく暮らしています。またこの周辺道路の渋滞は、都道に右折レーンが出来れば間違いなく解消されるものです。新規路線の3・4・35号線を開設するまでもありません。
 素案説明会で、近辺道路の渋滞写真を見せられた住民から、「その道路の渋滞は日常的なものではない。特に渋滞しているときを見計らって写したのだろう」と厳しい指摘があり、たくさんの共感の拍手が起こりました。新規路線の開設が必要だと言う計画にあわせて、行政が渋滞を作り出したと住民は感じています。こうした偽りの実態を示して道路計画を推進する事は都民を欺くものです。

4、道路構造について

 この道路は、西武鉄道を潜るアンダーパスの構造であると説明されました。都市計画決定を前にした縦覧書類の中にその図面はなぜ開示されていないのでしょうか?このことも都合の悪いことを糊塗する意図を感じます。抗議します。
 
 ①良好な住環境の確保?=実は地域住民の生活の不便さを増長する。
  ●生活道路への通過交通が排除されるということ
   今でも、この地域に通過交通が過剰に入り込んでいるわけではありません。逆にこの計画道路ができれば、住環境に今以上に通過交通が入り込んでくることは必定です。道路を作らないことが良好な環境を維持する保障です。
  ●アンダーパスにより不便を強いられる。
   この計画道路は側道によって周辺住民が側道で往来することになっています。今まで自由に行き来していた住民が、一方通行の不便を強いられることになります。住環境は悪化します。
  ●鉄道アンダー部分の自転車・歩行車道について
   高齢者が多く、また子育て世帯が多い地域で、自転車。歩行者用道路が勾配で作られることは危険です。安心して行き来することは出来ません。また対岸への横断も遠くで横断することになり、住民にとっては今以上に不便を強いられます。

②良好な生活環境の確保=アンダーパス部の勾配8%~4%は排ガスを増加させる。
この道路は、アンダーパス部分が勾配のきつい坂道になる計画です。土木の専門家は、平面で交差する部分で勾配が大きくなるので、アクセルを強く踏むことによって排ガスは必ず多くなると指摘しています。周辺環境悪化の道路計画は認められません。この道路構造上の排ガスの排出量については、環境アセスを行うまでもなく計算できるはずです。これを明らかにすべきです。
5、歴史的な街道を破壊する愚挙は止めるべき
 都県境の初めの交差点は、東村山市の歴史的街道・公事道が通っています。計画はこ
の公事道を、変更することになっています。埼玉県民の利便性のために、都下、東村山
市内の歴史的街道を変更していいはずがありません。故郷を大事に思えと言いつつ、故
郷を作ってきた街道を次々に破壊する愚挙、こんな計画は止めるべきです。
 以上、本計画の撤回を求めます。


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