牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

1月8日(火) 「健康な教会へのかぎ」 リック・ウォレン著  いのちのことば社

2013-01-08 07:49:09 | 日記

 著者はアメリカを代表する教会の1つであるサドルバック教会の牧師だ。著者は4年前のオバマ大統領の就任式の中でお祈りをした牧師でもある。「二つの翼で飛び立つ教会」でキム・ソンゴン牧師はリック・ウォレン師の本からよく引用をしていた。

 序章で著者は教会成長を霊的な波乗りにたとえている。多くの本はどうやって波を起こすかについて書かれているが、それは神の領域であり人間はどうしようない。大事なのは神が創った波に乗る技術であるとしている。

 本(序論)からの引用。「パウロは「私が植えて、アポロが水を注ぎました。しかし、成長させたのは神です」(Ⅰコリント3章6節)と指摘しました。パートナーシップに注目して欲しい。パウロとアポロは彼らの分を果たしたが、神が成長させたのだ。流布している教会成長の文書のほとんどで見過ごされている要素は、この神の主権である。教会指導者の仕事は、経験を積んだサーファーのようなものである。神の霊の波を見つけて、それに乗る。つまり、神が世界でどのように働いておられるかを見出して、神とともに働く努力をすることである。、、、、、「どうしたら教会は成長できるか」という誤った問いから始めてはならない。それは、「どうしたら私たちは波を創ることができるか」というように論点を誤解している。必要な問いは「何が教会を成長から遠ざけているか」である。神が私たちに送ろうとしておられる波を妨げているものは何か。どんな障害や妨げが成長を遅らせているのか。すべて、いのちあるものは成長する。あなたが成長させる必要はない。いのちある有機体が健康なら、成長するのが自然なのである。私の三人の子供に成長するよう命令したことはないが、栄養不足や不衛生な環境などから守ってやるなら、自然に成長する。成長しないなら、何かひどい不健康、おそらくは病気なのである。」

 「自然に成長する教会」でクリスチャン・シュヴァルツが書いていたことと非常に似ている。今は「健康な教会」が一つのテーマなのだと感じざるを得ない。


 第1部は「概観」が書かれている。本からの引用。「 教会が健康で活力があるかどうかは、会衆席に座っている人数ではなく、教会から送り出された人数によって測られると私は思っている。教会は送り出す務めに携わっているのである。教会の健康度を測る一つの重要な質問は「大宣教命令のために動員されている教会員が何人いるか」であろう。 」

 すなわち教会にお客さんではなく、プレーヤー(選手)が何人いるかということであろう。サポーターは遠くから何でも好きなことを言えるが、プレーヤーは大変だ。同じ教会員でも、(本当は内にいるはずなのだが)外から教会を見ているか、それとも本当に教会の内に自分もいるかは全く違うことである。

 
 続いて第一部からの引用。「教会が健康で、継続的に成長することにはいろいろな面がある。私は、真正な教会成長を次の五つの要素によって定義している。
 ①教会は、交わりを通して「温かさに」成長する必要がある。
 ②教会は、弟子訓練を通して「深さに」成長する必要がある。
 ③教会は、礼拝を通して「強さに」成長する必要がある。
 ④教会は、奉仕を通して「広さに」成長する必要がある。
 ⑤教会は、伝道を通して「大きさに」成長する必要がある。

 使徒の働き2章42節-47節の初代エルサレム教会において、この五つの側面が描かれている。初代クリスチャンたちは交わり、互の徳を養い、礼拝し、奉仕し、伝道した。結果として47節は言う。「主も毎日救われる人々を仲間に加えてくださった。」、、、、教会がなすべきことをなした時(この五つの目的を果たした時)、神は成長(神のなさること)を与えてくださった
。 」