牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

1月27日(日) 「統率者の哲学⑥」 ジョン・マクスウェル著

2013-01-27 17:11:41 | 日記

 第16の法則は、「勢いの法則」である。本からの引用。「 「勢い」はリーダーの最高の友である。時にそれがあるがないかが勝負の分かれ目となります。ですからバスケットボールの試合において、例えば敵のチームが予期しないポイントをどんどん稼ぎ、強すぎる「勢い」がついてしまっている時、賢いコーチはタイムアウトを要求し勢いを中断させようとするのです。対戦相手の「勢い」が強くなりすぎると、たとえ強いチームでも試合に勝てなくなってしまうことがあるからです。「勢い」はまた、組織において非常に大きな差異を生み出します。あなたに全く「勢い」が無い時、一番単純な仕事でさえ乗り越えられない問題のように見えてしまうでしょう。しかしあなたが「勢い」が自分のものにしている時には将来は明るく輝いて見え、障害は小さく問題も一時的なものに見えるのです。」

 「もしあなたの願いが、あなたの組織と共に大きな事業を成し遂げることなら、決して「勢い」の力を甘く見ないでください。「勢い」はまことにリーダーの最高の友なのです。もしあなたが「勢い」を作り上げることができたら、何でもできるようになるのです。それこそが「勢いの法則」のパワーなのです。」


 第17の法則は、「優先順位の法則」。本からの引用。「リーダーはむやみに頑張ることと、成果を上げることとの違いをよく分かっている。、、、、私は自分の活動を評価し、優先順位を決めるために二つのガイドラインを使ってきました。一つはパレートの原則です。内容はこうです。もしあなたが重要度において上位20%の活動に集中していたら、その努力に対して果たすべき目標の80%が達成できることでしょう。例えば、もし10人の社員を雇っていたなら、80%の配慮と時間を最も優秀な二人に費やすべきです。もし100人の顧客を抱えていたなら、上位20%があなたの売上の80%をもたらすでしょう。もしリストにやらなければいけないことが10個書いてあるなら、そのうち二つの最も重要な事項が、費やした時間に対して80%の結果を与えてくれるでしょう。」

 「二番目のガイドラインは三つのRです。私の三Rは責任範囲・労働に対するリターン・精神的報酬(Requirement,Return,Reward)です。効果的であるために、リーダーはこの三つの事柄に沿って生活を律さなければなりません。」
 (1)責任範囲・・・何が必要とされているか?   何があなたの責任と義務で、何があなたに求められているのかということから始まらねばなりません。あなたが個人的ん直接やる必要のないことは、誰かに委任するか削除していきましょう。
 (2)労働に対するリターン・・・何が最大の成果をもたらすのか?   リーダーとして、あなたが最も得意とすることに多くの時間を費やすべきです。
 (3)精神的報酬・・・何が最大のやりがいを生むのか?   リーダーの人生の起爆剤は、その人が生きがいとして取り組んでいることが最大の精神的報酬をもたらした時です。

 GE社のジャック・ウェルチ氏が強いリーダーシップを発揮して、世界市場において一番と二番になれるものにだけに事業を絞る「優先順位の法則」(選択と集中)を用い、素晴らしい成果をあげたことが紹介されています。


 第18の法則は、「犠牲の法則」。本からの引用。「リーダーは、前進するためには犠牲を払わなくてはならない。、、、、人々はチャンスを掴むために他のたくさんのことを犠牲にします。、、、、リーダーは前進するために犠牲を払います。職種に関わりなくそれはすべてのリーダーにいえることです。リーダーに聞いてご覧なさい。彼が繰り返し犠牲を払ってきたことが分かるでしょう。通常、より出世したリーダーは、より大きな犠牲を払っているものです。効果的なリーダーはベストなものに貢献するために二次的なものを犠牲にします。それが「犠牲の法則」なのです。」

 「犠牲のない成功はあり得ません。リーダーシップのより高みを目指すなら、より大きな犠牲を払わなければならないでしょう。上へ前進するためには犠牲を払わなければならないのです。それこそがリーダーシップの本質です。それが「犠牲の法則」なのです。」

 黒人に白人と同じ権利を求める公民権運動を率いていくキング牧師が払った犠牲のことが紹介されています。