どこか遠くでフッチボル

鹿島サポだが裏の顔は日本代表サポ組織「食う軍」の司令。徒然なるままボソボソと。

鹿島2-1横浜FM

2008-04-01 | Football
鹿島開幕3連勝!
冷たい雨と風が吹くカシマスタジアムでしたが、内容の濃い素晴らしいゲームでした。
これで昨年から続けてリーグは12連勝!
ではこの試合を現地観戦しての感想を少し。

鹿島はバーレーンから帰国したばかりの田代・篤人も先発。
一方の横浜も中沢と山瀬がしっかりと先発。
特にこの2人は試合にも出場していて疲労は残っていただろう。

試合は両チームとも攻守が素早く切り替わり、気が抜けないスピード感溢れるプレーの連続。
鹿島は、満男にボールが入ると野沢・本山・マルキが激しく動いてマークを外す。
この動きに横浜の中沢・栗原もマークが外れるシーンがあった。
得点にはならなかったが左の新井場のセンタリングに飛び込んだ田代のプレー、そしてマルキへのスルーパスなど、大きなチャンスが二つあったが無得点。
最後のシーンで身体を張ってシュートを打たせない横浜DFはさすが。

一方の横浜の攻撃は、サイドがワンツーで裏を狙うシーンが目立つ。
このあたり、中央の満男を外そうとするような意思も見られた。
鹿島から見ると、ロニーとロペスの両外国人の動きがやっかい。
個人技に加え、連携で裏を何度かとられそうになったが、大岩のきわどいクリアで何度かシュートを枠には飛ばさせなかった。
ボランチに入っている山瀬は、前半動きは重かったように感じた。

先制点は鹿島。
ボランチ満男が右よりの位置から中央、そして左サイドへと横浜DFを引き連れて動いたところ、マルキが左サイドから満男の後ろから逆サイドへとラン、すれ違いざまボールを後ろに出す満男、一瞬前が空いたチャンスを逃さすマルキがミドルシュート。
GKの榎本が弾こうとするが、ボールはコロコロとゴールの中へ。
鹿島先制!
守備のイメージが強かった鹿島だが、昨年から熟成された感がある攻撃は迫力がありそして優雅。
マルキの好調は、中盤の調子のよさと相まってしばらく続きそうだ。

一方、前半から気になるのが篤人の動き。
ACLのナムディン戦あたりから一人調子に乗れていない。
昨年からU-19・U-23・フル代表と3つの代表を掛け持ち、それに加え、鹿島でのACLも含めた連戦と、さすがに疲労が見え始めていた。
バーレーン戦での遠征前から、大丈夫だろうかと不安視していたらやはりベンチ外となっていた。
伊野波そして笠井と、右SBにいい選手が入っている事もあるが、一度鹿島もチームとして休養させる手もあるかもしれない。

前半を終って鹿島1点リード。
後半、両チームとも選手交代なく始まった。

雨に濡れたピッチ、その中でもミスが少なく白熱の攻防。
ボールを持った選手を後ろから追いかけ、そしてファール無しでボールを奪う満男にゾクゾクときた。
イタリアでの一年は、彼を大きく成長させた。
この日、満男を見ていたら、ジョルジーニョのプレーが重なった。
言葉ではなく、背中でチームを引っ張る満男。
この日の中盤でひときわ目立ったのは間違いなく彼だったように思う。

堅い守備でシュートを枠にいかせていなかった鹿島だが、後半20分過ぎ、左から上がった小宮山が篤人をフェイントで交わして中に切れ込み、そこからミドルシュート。
雨で濡れたピッチを計算に入れた地を這うボールが、曽ヶ端に触れさせずにゴール。
シュートもよかったが、曽ヶ端なら弾けたように思う。
ミスと言えなくもないシーンだったが、これは小宮山を誉めるべきだろう。
鹿島は新井場のスローインが遅延行為となりイエロー。
そのプレーから流れは一気に横浜に動いたように思う。
更には満男のPK失敗。
雨で足が滑ったボールは、クロスバーの上を越えた。
これで満男は2回連続PK失敗。
嫌な流れを感じつつ、横浜の攻勢が続く。
後半になり動きがよくなってきた山瀬が、豪快にミドルシュート。
曽ヶ端が動けなかったのは、ボールがバーを越えたと見たか、それとも動けなかったか。
観客席からみていても、ボールは上に大きく外れると見えたが、そこから急激に落ちたボールがバーを叩いたシーンには肝を冷やした。
やはり山瀬は危険なプレーヤだ。

ドローが頭をよぎり始めた残り5分。
この日もスーパーサブで野沢に代わり出場したダニーロが中沢のクリアミスのボールを拾うと、豪快に左足シュート!
勝ち越した鹿島は伊野波を篤人に代えて守備固め。
そのままゲーム終了、鹿島の開幕3連勝となった。



鹿島の選手、10点満点で評価してみます

 曽ヶ端:5.5 失点のシーンが悔やまれるが その他は安定
  内田:4.5 攻守に精彩なし 連戦の疲れが出ているか
  岩政:5.5 高さで負けたシーンなし 安定感抜群
  大岩:6.0 抜けれれば危険なシーンでの踏ん張りは特筆もの
 新井場:5.5 好調維持もスローインの遅延行為 流れを失なう転機となった
  青木:5.5 満男が上がった後のカバーなど守備で抜群の信頼感
 小笠原:6.0 この日の満男は攻撃にも顔を頻繁に出した 中盤の存在感は抜群
  野沢:5.5 攻撃で横浜を混乱に陥れるプレー連発も、得点にからめず 
  本山:5.5 この日のバランサー 守備でもスペースを消す動きでチームに貢献
 マルキ:6.5 思い切りの良さがこの日も光る 連続得点試合を今後も期待
  田代:5.5 ポスト役のターゲットとして光る 栗原との高さ対決にも勝利

ダニーロ:6.0 決勝点でこの日の主役となる 遅いドリブルなのに不思議な程抜いてく
  興梠:5.0 スピードは完全復調 残り時間5分では得点は厳しいか
 伊野波:5.0 ロングボールの処理で危ないシーンがあった


満男vs山瀬の(元々攻撃選手・いまボランチ)対決が面白かった。
前半は満男の圧勝、後半に入りドローというところか。
この日観戦した岡田日本代表監督の目にはどう映ったかな?


最後に。
横浜FMは今期早野監督から元磐田監督の桑原監督に移行。
サッカーが目に見えて変ったかも知れません。
まるで好調なときの磐田を見ているようで、これは横浜は強いぞと感じました。
この日、4バックをとったように感じたが、サイドを抉るプレーは脅威。
今年一番のライバルは、横浜になるのかと感じました。
特に・・・後半の田中隼磨の存在は怖かったね。

鹿島が勝ったから言うんじゃないけど、レベルが高い、ピッチから緊張感が伝わってくるいい試合だった。
こんな試合が見たいんだよ!
Jリーグ最高って思いました。

長文、失礼(笑


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