
こんちゃんが来たばかりの時からしばらくの間、こんちゃんがぼけてると思っていた。

感情の起伏は感じられず、意味不明に暴れたりするのが、調べると痴呆の症状に似ていたからだ。

体が元気じゃなかったからかもしれない。

意思の疎通をとることが難しいようだと感じ、まあでも、保護した時点で折り込みずみだよなと覚悟し諦めていた。

それからしばらく。

元気になって、慣れてきて、うちの子らしくなって、とにかく変で、面白い。

こんちゃんが来てから、うちはほんとによく笑うようになった。

こんちゃんは普段何かにつけて後回しにされがちだが、家族みんなで一緒に散歩すると、嬉しくて、嬉しくて、大ハッスルになる。

それも最近わかったばかりのことで、夫に「初めはこんちゃん感情ないかと思ってたけど、今思えば、あれもこれも、うれしいとか、やった~とか、だったのかな」と日々の発見を告げたらば、確かにずいぶんじいさんだなと思ったし、ぼけてるかもなと思ったけどさ…

「感情ないわけないじゃんねえ、こんちゃん」
と強く言って、不意に、当時こんちゃんの小さな背中をおもいだし、なんだか泣きそうになった。
そうだよね。あのときだってきっと、いろいろ感じていたのよね。
鉄仮面みたいだったけど。
感情ないなんて、感情ないなんて、

そんなわけないよねえ