福岡地方検察庁
検事 下平 豪 様
＜Ｋさんの即時釈放と不起訴決定を求める請願書＞
6月25日佐賀駅前で逮捕され、現在福岡東署に勾留されているKさんを即時に釈放すること、速やかに不起訴処分を決定することを強く求めます。
Kさんは2011年の東日本大震災・福島第一原発事故により、福岡に避難している被災者です。新天地での慣れない生活、抱えている持病などの苦労と正面から向き合い、繰り返し市の保護課職員と相談をしてきました。
ところが保護課は、Kさんの事情を誠実に受け止めず、持病である精神的症状については診察命令を下していながら一方的に生活保護を打ち切りました。居住地が労働組合事務所であったこと、家族の介護のために実家に帰るなどしてきたことから、住所が不定であり、連絡が取れないことが理由だといいます。繰り返しますが、Kさんは避難者です。
福岡に自主避難をしたKさんの生活が苦しい事は誰の目から見ても明らかで、容易に想像できることです。保護課はそうしたKさんの状況を、持病がある事も含め認知していたにも関わらず、一方的に生活保護支給を打ち切りました。保護課のこの行為は、生活保護法違反ではないでしょうか。(生活保護法第二条、同第九条、同第十九条)
6月24日、再審査を求めていたKさんのところへ、保護課職員二人が押し掛けました。保護課の方から事前に「面談には家主を同席させてください」と言っていたにも関わらず、職員二人対Kさん一人の密室での面談となったのです。家主を同席させるように伝えたのは保護課の方です。一体、事前要請は何だったのでしょうか。
保護課職員が訪問面談を行うのは、同第二十六条の二項にある通り、要保護者の財産の有無や居住実態及び健康状態を知るための必要最低限であり、職員の指導も要保護者の自由を尊重する必要最小限度であると定められ、強制は認められていません。
しかし職員は法に基づく行為を大きく逸脱し、面談の中でKさんがどうしても触れられたくない事柄にわざと触れ、精神的症状が出る可能性があるKさんを追い詰めたのです。その結果、Kさんはひどく傷つけられ、パニック症状を引き起こしました。
職員は、物を投げつけられてケガを負ったと言っているそうですが、仮にケガを負ったと仮定しても、そもそも保護課職員の権限を大きく逸脱した職員の行為そのものが、この件の発端です。生活保護法の規定通り、必要最小限の調査であったなら、Kさんがパニックに陥る事もなかったのです。
公共の福祉というのは、まさにKさんのような人を救うために存在しているのではないのですか。こんなにひどい仕打ちがありますか？市の保護課こそが法を犯しているのではないですか？
翌日6月25日、佐賀県警がわざわざ佐賀駅前でKさんを待ち伏せし、逃げる素振りもしていないKさんを複数名の警察官で取り囲み、職員への傷害容疑で令状逮捕に至りました。保護課職員は前日の面談の現場で110番をしたと供述していますが、本当にケガを負わせた傷害行為があったのなら、どうして警察は緊急出動及び現行犯逮捕をしなかったのでしょうか。どうして翌日の令状逮捕に至ったのでしょうか。
Kさんは、「職員に暴力を振るった覚えはない。机の上の物を手で振り払う行為はしたが、職員が『危ない！』と言ったのを聞いただけ。自分も病院に連れて行って欲しいと思い、自分で110番したが、思うように伝えられず、結局何とか自分で病院に行った」と、勾留理由開示公判で証言しています。
自分で110番をする人が、逃亡などするはずもありません。自ら110番をしたことで、Kさんには逃亡をするような理由がなかった事が明白です。
そして逮捕翌日、福岡県警はKさんの居住地である事務所を家宅捜索しました。住所が不定でないことも、捜査機関が家宅捜索をしていることから明らかです。
また、現場で所持していなかったパソコンを押収するなど、被疑事実に無関係で不必要な捜索を行っています。一体、本当の捜索の目的は何なのでしょうか。逮捕を口実に、Kさんや関係者の個人情報を取得したい警察の暴走と捉えられても仕方ありません。
被疑事実は保護課職員の供述のみで、客観的証拠が存在しているのか、全く明らかになっていません。職員の供述のみで被疑事実が作られたのであれば、職員がケガを負わされたと供述すれば、いくらでも誰でも逮捕できてしまうということです。
下平検察官は、ただ職員・捜査員の言い分を鵜呑みにし、客観的事実確認をせずに勾留請求を行うなど、職権の濫用であるとしか言いようがありません。
Kさんは逮捕後から現在に至るまで、固形物を食べることができず、身体的にも精神的にも非常に深刻な状況にあります。これ以上の勾留に耐え得る状態ではありません。これは憲法三十六条で絶対に禁止している拷問に当たるのではないでしょうか。
福岡地方検察庁及び下平検事には、Kさんを一刻も早く釈放すること、そして早急に不起訴決定を下すことを、強く要望します。
2013年7月12日
関西大弾圧救援会
garekitaiho1113@gmail.com
検事 下平 豪 様
＜Ｋさんの即時釈放と不起訴決定を求める請願書＞
6月25日佐賀駅前で逮捕され、現在福岡東署に勾留されているKさんを即時に釈放すること、速やかに不起訴処分を決定することを強く求めます。
Kさんは2011年の東日本大震災・福島第一原発事故により、福岡に避難している被災者です。新天地での慣れない生活、抱えている持病などの苦労と正面から向き合い、繰り返し市の保護課職員と相談をしてきました。
ところが保護課は、Kさんの事情を誠実に受け止めず、持病である精神的症状については診察命令を下していながら一方的に生活保護を打ち切りました。居住地が労働組合事務所であったこと、家族の介護のために実家に帰るなどしてきたことから、住所が不定であり、連絡が取れないことが理由だといいます。繰り返しますが、Kさんは避難者です。
福岡に自主避難をしたKさんの生活が苦しい事は誰の目から見ても明らかで、容易に想像できることです。保護課はそうしたKさんの状況を、持病がある事も含め認知していたにも関わらず、一方的に生活保護支給を打ち切りました。保護課のこの行為は、生活保護法違反ではないでしょうか。(生活保護法第二条、同第九条、同第十九条)
6月24日、再審査を求めていたKさんのところへ、保護課職員二人が押し掛けました。保護課の方から事前に「面談には家主を同席させてください」と言っていたにも関わらず、職員二人対Kさん一人の密室での面談となったのです。家主を同席させるように伝えたのは保護課の方です。一体、事前要請は何だったのでしょうか。
保護課職員が訪問面談を行うのは、同第二十六条の二項にある通り、要保護者の財産の有無や居住実態及び健康状態を知るための必要最低限であり、職員の指導も要保護者の自由を尊重する必要最小限度であると定められ、強制は認められていません。
しかし職員は法に基づく行為を大きく逸脱し、面談の中でKさんがどうしても触れられたくない事柄にわざと触れ、精神的症状が出る可能性があるKさんを追い詰めたのです。その結果、Kさんはひどく傷つけられ、パニック症状を引き起こしました。
職員は、物を投げつけられてケガを負ったと言っているそうですが、仮にケガを負ったと仮定しても、そもそも保護課職員の権限を大きく逸脱した職員の行為そのものが、この件の発端です。生活保護法の規定通り、必要最小限の調査であったなら、Kさんがパニックに陥る事もなかったのです。
公共の福祉というのは、まさにKさんのような人を救うために存在しているのではないのですか。こんなにひどい仕打ちがありますか？市の保護課こそが法を犯しているのではないですか？
翌日6月25日、佐賀県警がわざわざ佐賀駅前でKさんを待ち伏せし、逃げる素振りもしていないKさんを複数名の警察官で取り囲み、職員への傷害容疑で令状逮捕に至りました。保護課職員は前日の面談の現場で110番をしたと供述していますが、本当にケガを負わせた傷害行為があったのなら、どうして警察は緊急出動及び現行犯逮捕をしなかったのでしょうか。どうして翌日の令状逮捕に至ったのでしょうか。
Kさんは、「職員に暴力を振るった覚えはない。机の上の物を手で振り払う行為はしたが、職員が『危ない！』と言ったのを聞いただけ。自分も病院に連れて行って欲しいと思い、自分で110番したが、思うように伝えられず、結局何とか自分で病院に行った」と、勾留理由開示公判で証言しています。
自分で110番をする人が、逃亡などするはずもありません。自ら110番をしたことで、Kさんには逃亡をするような理由がなかった事が明白です。
そして逮捕翌日、福岡県警はKさんの居住地である事務所を家宅捜索しました。住所が不定でないことも、捜査機関が家宅捜索をしていることから明らかです。
また、現場で所持していなかったパソコンを押収するなど、被疑事実に無関係で不必要な捜索を行っています。一体、本当の捜索の目的は何なのでしょうか。逮捕を口実に、Kさんや関係者の個人情報を取得したい警察の暴走と捉えられても仕方ありません。
被疑事実は保護課職員の供述のみで、客観的証拠が存在しているのか、全く明らかになっていません。職員の供述のみで被疑事実が作られたのであれば、職員がケガを負わされたと供述すれば、いくらでも誰でも逮捕できてしまうということです。
下平検察官は、ただ職員・捜査員の言い分を鵜呑みにし、客観的事実確認をせずに勾留請求を行うなど、職権の濫用であるとしか言いようがありません。
Kさんは逮捕後から現在に至るまで、固形物を食べることができず、身体的にも精神的にも非常に深刻な状況にあります。これ以上の勾留に耐え得る状態ではありません。これは憲法三十六条で絶対に禁止している拷問に当たるのではないでしょうか。
福岡地方検察庁及び下平検事には、Kさんを一刻も早く釈放すること、そして早急に不起訴決定を下すことを、強く要望します。
2013年7月12日
関西大弾圧救援会
garekitaiho1113@gmail.com