トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

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英伊との交渉負け?なし崩しの輸出拡大?<次期戦闘機第三国輸出(2)>

2024-03-09 10:17:07 | アベスガ政治の仕上げ中?

航空自衛隊のパイロットが乗る戦闘機は、もちろん可能な限り最上の性能を備えたものであってほしい(でも戦闘に使わないでいられますように)。
イギリスとイタリアが戦闘機に望む性能は、日本とどのように違うのか。


岸田首相
「えー、先ほど答弁した通り、我が国は次期戦闘機の開発において空対空能力を重視しています。
具体的には、レーダーやカメラ等を通じて脅威の状況を把握するセンシング技術や、相手から見えにくするステルス性能、敵味方の位置情報を通信で共有して組織的な戦闘を行うネットワーク戦闘、こういった面で高い能力に加えて、えー、航続距離等も重視することとなります。」

・ レーダーやカメラ等を通じて脅威の状況を把握するセンシング技術
・ 相手から見えにくするステルス性能
・ 敵味方の位置情報を通信で共有して組織的な戦闘を行うネットワーク戦闘

・・・こういう性能がいらない国なんてあるわけがない。じゃあ、島国だから(イギリスもそうだけど、ドーバー海峡は泳いで渡る人がいる近さだ)「航続距離等」が日本独自の要望、ということか?

「航続距離等も重視する」の「等」って何だ?という疑問は置いといて(わからないもん)。
イギリスとイタリアも専守防衛だっけ? つまり、自国領土・領海から戦闘機が遠出するという想定はないのか? イギリスは海外に属国があるのに? イタリアというEU加盟国が自国から例えばロシアまで出撃する想定をしないものだろうか? ウクライナ戦争が始まった後の今なのに?

首相の答弁内容はほんとかなあ。ちょっと信じられない。
一応信じてみても。イギリスとイタリアに対して今後日本がどれほど妥協しなければならなくなることやら。早く引き返した方がいいんじゃないかなあ。

本当は「次期戦闘機について日本だけが望む性能」なんてなかったりして。イギリスとイタリアが結託して「私達にはいらない性能だ」と主張して「日本が第三国に直接輸出するならその性能をつけてもいいよ」とか、カモられちゃったりしてない?
ウクライナ戦争のせいでEUと集団的自衛権めいた約束をしてしまった岸田首相だからなあ(そしてたぶんその自覚がない)。「御しやすくて金払いがいい人」だな。

第2次安倍政権は「官邸主導」により官僚達の仕事を劣化させた。外務省もそうなっているのではないか。それとも、もともとこんなものだった?
憲法第9条はもっと活用すべきものだと思うよ。自国の憲法すら無視してキリスト教のような思想体系のある人達と相(あい)対するのなら、せめて哲学がなければ。ただの、「便利な、変わった人」でしかない。もっと外国の怖さみたいなものを認識してもらいたい。安倍元首相はプーチン大統領に思い知らされた。「国葬義」でも体験したことだ。

 


それと、2035年の戦闘機のあり方に不安がある。
現在、ウクライナ戦争ではドローンが活用されている。10年後には、有人機よりもドローン、な世界になっていたりはしないだろうか。戦力外となった有人戦闘機の在庫がたくさん残っていたら、アフリカや中東に使わせる。・・・もう、そんな世界ではなくなっているだろうか。

 

 

そして。
円安がこのまま進んでいけば、国際共同開発における「資金面での貢献」度がどんどん下がるので、日本はせっせと第三国に輸出しなければならなくなるのでは。

「新NISA」で自動的な円安ドル高傾向が定着するかもしれない。

取扱銘柄のほとんどがアメリカの投資信託のようだけど、買われている銘柄もそうなら、「円でドルを買う取引が多い」ということになる(「オール・カントリー」というのもあるそうだけど、少なくとも今ならアメリカの企業への投資がだいぶ含まれているんじゃないかなあ)。
それを、多くの日本人がこつこつ買い足していくんでしょ? 価格の動向は気にせずに買い足していけば、長期的には儲かる・・・そう説明されているのだから。


山口代表、なぜ軟化?<次期戦闘機第三国輸出(1)>

2024-03-09 10:14:28 | アベスガ政治の仕上げ中?

「次期戦闘機輸出 公明が態度軟化 山口氏「首相、丁寧に答弁」・・・3月6日の朝日新聞朝刊記事の見出しです。

この記事の中で、公明党山口代表が「かなり丁寧に、出来るだけ分かりやすく説明しようという姿勢で答弁された」と評価したのは、西田実仁議員への答弁のこと!?
録画してあったので文字起こししてみた(長いので次の次に載せます)けど、納得できない。西田議員はどうなんだろう。


岸田首相の、3月5日の「かなり丁寧」で「分かりやす」い説明から言えることは。
イギリスとイタリアに「してやられた」か、イギリスとイタリアを「外圧」化して政権がやりたいようにやっているか・・・のどっちなんだ?ってことだ。

 


・2022年末(三文書を閣議決定した当時)
イギリスとイタリアとの共同開発で「我が国は技術面や資金面で十分な貢献をすることによって、我が国の要求を通し我が国が求める戦闘機を実現することが可能である」と見込んでいた。

・協議を進める中
「英国・イタリア、英伊は調達価格の低下等に向けて完成品の第三国移転を推進することを貢献の重要な要素と考え、我が国にも同様の対応を求めている、こういったことが明らかとなりました」

・2024年1月
アメリカ、「策定した国家防衛産業戦略において、グローバルサプライチェーンの課題やウクライナ対応の教訓を踏まえ同士国との共同生産を重視する方針を明らかに」

・・・という経過を辿って3月5日現在です。
「直接移転を行ないうる仕組みを持ち、英伊と同等に貢献しうる立場を確保することが我が国の国益である、と考えた次第であります。」

 

 

戦闘機そのもの(性能や仕様)についてだけをイギリスとイタリアと話し合う、と思い込んでたんじゃないだろうね? もちろん、経済と外交ともしかすると法律分野でもごりごりやるんだよ。しかも、ずっとね。
また、アメリカの政権交代の可能性は高いと予想されている件はどうだろう。上の「国家防衛産業戦略」は来年の2月以降も変わらないのか? 次がトランプ大統領でも?

 

日本が、「殺傷能力のある防衛装備品」(=兵器だよね)はこれまで通り輸出しない(ただし、現在でも「日本を守るため日本企業が許可を得て製造した武器をライセンス元国に輸出可能」)・・・という方針でイギリスとイタリアと交渉していたのならば。
交渉に失敗したってことでしょ。そもそも、交渉で勝てる気がしない。「英伊は調達価格の低下等に向けて完成品の第三国移転を推進することを貢献の重要な要素と考え」ているかどうか・・・を初期に確認してなかったのか?

「兵器の輸出制限はやめたい」というのがそもそもの日本政府の意向だとしたら?
「方針転換をする」と日本国民を堂々と説得するのではなく、イギリスとイタリアからの圧力のせいということにして第三国移転を既成事実化して国民に事後承諾させたいのではないか。似た例に、アメリカ政府の発表と第2次安倍政権の発表の内容が違っていた件があったような覚えが・・・

 


旧統一教会と裏金事件への対応を見ていると、岸田首相に調査・分析・説明・交渉・判断力が人並み以上に備わっているのか疑わしい。そんな岸田政権が、イギリスやイタリアと対等に交渉するなんてできるわけないだろう。
下手に動いて日本のこれまでを台無しにするんじゃないよ。


西田議員
「次期戦闘機の輸出先で、仮に、隣国同士の紛争に用いられることになれば、紛争を助長するとともに地域の安定を失い日本を取り巻く安全保障の環境はかえって損なわれる恐れがあるのではないか、その国の政権が変われば適正管理など不可能となるかもしれない等々、疑問や懸念は残ります。」

・・・山口代表はそう思わないのか!?

 

 

首相は言っている。
「国際共同開発生産による完成品である次期戦闘機において我が国が直接移転を行ないうる仕組みを持たないこととなれば、我が国は国際共同開発生産のパートナー国としてふさわしくないと国際的に認識をされてしまうことにもなります。
今後同盟国同士国との共同、あー、国際共同開発生産への参加が困難となれば、我が国が求める性能を有する装備品の取得維持が困難となり我が国の防衛に支障をきたすことになる。このように考えた次第であります。」

・・・つまり、今回のイギリス・イタリアと共同開発する次期戦闘機では終わらないのだ。今後もどこかと共同開発生産をして、第三国輸出することで価格低下させる。それが繰り返されるのだ。

こんなに大事なことが岸田首相の思うがまま。日本にとって自殺行為だと思う。


資金付替(新藤・茂木・小泉)と選挙<「騒がなくていいこと」(2)

2024-03-08 10:52:50 | アベスガ政治の仕上げ中?

選挙の実相が垣間見えました。そんな、3月4日の蓮舫議員の質疑。


新藤経済再生担当相・茂木幹事長・小泉法相の3人において政治資金の同じ構図が示された。その、3人目の小泉法相の答弁に「大臣級の自民党国会議員の当選って本当に手堅い仕組みができてるんだなあ」としみじみした。
「選挙=投票に行く」「政治家との最も深い関わり=街頭演説きいた」のレベルの私だからこんなに感心しているのだろうけど。

 


「龍の会」(国会議員関係政治団体)が資金を、「小泉龍司後援会」(その他の政治団体)が票を集める。
「龍の会」から「小泉龍司後援会」へ資金が移され、「小泉龍司後援会」が活動に使う。
「小泉龍司後援会」は政治関係団体なので法が定める支出明細の表示義務レベルはずいぶん違う。(*)

「龍の会」と「小泉龍司後援会」の会計責任者(公設秘書)・事務所住所は同じ。なので、小泉法相の政治資金はこの責任者次第でいろんな脱法行為ができますよ・・・という話、かな。

 

でも、私は。
小泉法相の選挙活動というか当選のありようというか、政治活動についての妄想の扉が開いてしまった。

 


選挙区内の「ボス」「大物」「名家」「資産家」「企業」「人気者」「旧統一教会」「日本会議」「友達」「知人」・・・など。彼らが「龍の会」からの資金を使って票を集める。

(1) 選挙区内有権者の接待など、企業における交際費のような使い方は禁じられているが。安倍元首相・小渕議員・菅原元議員他、イベント(「桜を見る会」など)参加費の補助・メロンなどで選挙区内有権者を接待している実例は続いているからなあ・・・ ゼロとは思わない。
(2) そうではなくて、小泉法相の実績や党方針などをアピールするパンフレットを作って配るなら、もちろん適法だ。

しかし。よほどのことがなければ、または、よほど政治に関心や責任を感じている有権者でなければ、(1)や(2)ではなく、上に書いたような人間関係で小泉法相に投票するのではないか。

しかも。自民党国会議員は、世襲議員(国会議員としては初代でも親以前が地方議員である例も入る)や血縁がなくても婚姻で世襲できてる人が多い。
なので、彼らは上の集票においては「絆」を受け継いでいるし、「絆」のメンバーも代々続くだろう(親の代からの付き合いをすぐ切れる地域ばかりではないと思う)。

長い付き合い、大臣やってる国会議員とそういった人達が心底親しい場合もありそうだ(例えば、小泉進次郎議員のことを幼い頃から見てきた地元有権者には深い思い入れがあるのでは)。そういう信頼関係にあれば、自民党の政策や事件がどうあれ、自分のこととして一体感を持っているかもしれない。
純粋な人間関係だけでなく利害とか「票を集めてくれる人達」のプライドとか地位など、いろいろ集まった「しがらみ」。


少ない例かもしれないが。
年金生活になっても男性は肩書にこだわる。でも、「ずっと続く与党である自民党の議員と仲間」という肩書そして多額の経費もある人であり続けることはできるのだ。
地域でなんとなく威張っている高齢男性の中には、そういう人もいるのかもしれない。


これはもう。自民党が野党になった時には、地域の社会・人間関係にも激震が走っただろう。
まさに、自民党と自分は一心同体。

こんな状態で「改革」とか「新しい」とか「異次元の」ができるはずがない。「しがらみ」や「既得権」の外側がちょこっと引っ掻かれたりするだけで、大きな変革としては、その他大勢の財が搾り取られ他に移動されるくらいなのではないか。本質的な変化は望まれないのだ。

 

第2次安倍政権初期の頃、「クローズアップ現代」のキャスターが国谷さんだったの放送を覚えている。プロの当選請負人が、自民と民主両方の候補者(もちろん選挙区は違う)のコンサルタントをしていた。この人のことは他のテレビ局でも取り上げていたような。
あの印象が強いので、小泉法相が答弁したような「票を集めてくれる方々」主体の選挙は過去のものかと思ってたんだけどなあ。

 

 

ここで、彼らの経費つまり小泉法相の政治資金の支出のうち、違法である(1)の場合を考える。
法律により、「小泉龍司後援会」の支出内容は、蓮舫議員の計算によれば3割(なお、茂木幹事長・新藤大臣はもっと低い)ほどしかわからない。また、資金を集めてくれる「龍の会」と票を集めてくれる「小泉龍司後援会」の会計責任者は同一人物、小泉法相の公設秘書だ。

裏金議員のうち党幹部達の証言によれば、経理は秘書任せ(ただし、西村議員は異色だ。小細工に詳しい)。小泉法相の場合もそうなんだろう。
・・・というのを真に受けて考えれば、政治家としての小泉法相の仕事範囲は本当に狭い。「境遇にものすごくに恵まれた才能の有無はわからない芸術家」に近いのでは。そういう人達に政治・統治を任せられるか、ということだ。ただの「芸術家」ではない、「境遇にものすごく恵まれた才能の有無はわからない芸術家」だよ。

 

 

 


無所属でも野党でも、こういった自民党議員の対立候補として戦うのはたいへんなことだ。映画(「なぜ君は総理大臣になれないのか」)で小川勝也議員(立憲)が平井議員に挑む様子を見たけれど、今見たらそのすごさをもっと感じるだろう。
本人とご家族、そして選挙区の人々の熱意や責任感。う〜ん・・・動詞1つで表現すると「這い上がれた!」かな?

蓮舫議員は、同じ資金システムを茂木幹事長・新藤経済再生担当相の政治資金報告書にも見い出した。ということは、「票集め」についても小泉法相と似たり寄ったりなのではないか?

あまりに自民党有利な選挙制度だ。
イギリスでは地盤を引き継げないような、世襲候補の有利な点を削った制度だそうだ。日本でももっと制限を加えるべきだ。

今の国会でも、野党議員から世襲議員についての意見が出ていた。これまで通り、自民党は絶対対応しないだろう。
そして、事件を起こした議員達も再選され「禊が済んだ」と大手を振って歩くだろう。
自民党は政権与党であり続け、「国民から支持された」といろんなことをブラックボックスにぶち込んで筋の通らない説明で政治を進めるだろう。

 

 

 


新藤経済再生担当相と蓮舫議員のやりとりにおいて、「威圧的」とか「冷静でない」という注意(?)が為されたようだ。

 

私は、初めのうちは蓮舫議員の質問の意図がわからなかった。重箱の隅をつつくような質問をして空振って批判されるのかなあ・・・とちょっとはらはらした。この人、過剰に攻撃的な印象も私にはあるんだよね。
意図がわかってからも、臆さず滑舌良く無表情に問い詰める様子が怖!・・・と思った。蓮舫議員の迫力と自民党とその関係者達の急所を突くリスクの両方が、怖かった。

「仕組みを知ってから質問を」と言う新藤大臣にとっては、私が想像したような「仕組み」はもう自然環境のように当たり前のものであって、否定するとか改善するとか疑問を持つとか考えられないのだろうな。私にはそんなふうに見えた。
そんなこと、騒がなくていい。戦闘機輸出とか支援金とか能登半島とかが重要なのだから。・・・と。


長く続く政権が「騒がなくていい」と言うことには、大問題があるのでは。
ちゃんと問い詰めた蓮舫議員の質問能力と勇気すごい。


ーーーーーーーーーーーーーーー
(*)

<国会議員関係政治団体>
・ 1万円以上の支出・・・領収書添付
・ 一円以上の支出・・・領収書保存かつ請求があれば公開
=人件費以外の使途は全公開

<その他の政治団体>
・ 経常経費・・・項目ごとの合計だけで明細なし
・ 5万円未満なら領収書不要

(蓮舫議員が参院予算委員会で使ったパネルの内容に依る)


領収書(松野)<「騒がなくていいこと」(1)>

2024-03-07 10:39:28 | アベスガ政治の仕上げ中?

先日の政治倫理審査会。枝野議員が、松野議員は私的な外食(@ホテルレストラン)の領収書を政治資金からの支出の証憑に流用した可能性もある、と問い詰めた。

 

微妙な指摘だなあ・・・

 

何十年ぶりかの友人達と会食した人の話を聞いたばかりだった。
友人のうち1人の配偶者が資格をとって転職というか開業していて。その友達は、個別会計した昼食の領収書はそのままなだったのだが、続くお茶タイムの領収書はまとめてもらって自分が持ち帰った。もちろん?支払いは個別で。

「またすぐに会うって話になっている。次からもずっと、みんなが払った分の領収書を持ち帰るのかなあ」
私に話してくれた人も私も、生まれ育った家庭もその次も勤め人だけの境遇だ。だが、経費でいろいろ「落ちる」立場や職業があることは知っている。でも、お互いに交友関係は勤め人ばかりで。実際に領収書を欲しがられる現場に居合わせたことがなかった。

そういった領収書集めを他の人はどう思っているのか。検索したら「発言小町」に投稿した人がいて、たくさんコメントがついていた。数えてはいないが、私達同様「嫌だ」と「めくじら立てることない」が半々のような。

私にも、年賀状のやりとりだけで何十年といった人達と会う予定がある。もしも、その中に「みんなの分も領収書が欲しい」と言う人がいたらどうする?
「もちろん断る」と思ったが。その後の政治倫理審査会・参院予算委員会を見ていると、揺らぐ。日本では実はありふれた行為なのかもしれないし。もし、家計がすごく苦しいと言われたら? 具体的に一緒にお弁当食べたり文化祭やったりした人で想定すると、「いい・・・よ」と言いかねないな、自分。脱税への加担なんだけどね。

 

裏金を「派閥から政治団体に寄付された政治資金であり、使い切った」という形に収めるために、関係ない領収書でも(他人のものでも)とにかくかき集めて証憑とした。・・・というのは、松野議員以外にも疑わしい議員がいるようだ。

だが。上に書いたように、「家族や自分も似たようなことやってるんだよね」という人もいるのだ。
その人達とは、裏金議員による領収書流用への怒りを共有できているのかな。

 

世の中にはこういう「ずる」をやっている人達もいる。
その中には最後まで見つからず、「徳」をしたままでいける人達もいる。
また、「悪いことやってる」という自覚がなかったり薄かったりする人もいる。
・・・いいことではないが、こういう人間社会のあり方はずっと変わらない。人間はこんなもの、私はそう思う。

 

 

しかし。
その「ずる」の金額がものすごく大きかったり。
「ずる」をやる人の数が多かったり。
「ずる」をすることが賢いとされたり。
権力者が「ずる」をしたり。
・・・という事象を野放しにしておくと、どこかでバランスが壊れてしまう。
「ある程度」「ここまでなら」自分は許せる、そういう線引きは持っていたい。それも「生きる」のうちだと思う。
ただただ流されて、気がついたらこんなになってました、っていうのは嫌だ。


・・・って。腸内環境のイメージが浮かんでしまうのだ。善玉菌・悪玉菌の勢力バランスが悪玉菌系に傾くと、日和見菌が悪玉菌振る舞いをして腸内バランスが一気に悪化する、そんな感じ。

 


幸い、今の日本では「裏金議員の領収書の流用くらいで騒ぐな」という意見は目立っていない。
騒がなくちゃいけないこと・騒がなくていいことを各々判断する、それをみんながやってみた結果ならいいのだけど。


本当の、丁寧な説明、をやらないと

2024-03-03 20:10:30 | アベスガ政治の仕上げ中?

今後も「丁寧な説明」をしていきます、というせりふの乱用は安倍元首相が始めた気がする。
今も、岸田首相他多くの閣僚や自民党大物議員達がこのせりふを使い続けている。

だが。安倍元首相も他の政治家達も、常識的な意味で「丁寧」と言える説明はしていない。彼らは前回とほぼ同じ説明を繰り返すだけだ。
「その説明の内容だとこういう穴があるんだけど。それはどうなの?」という野党議員やマスコミの質問に対しても、同じ文章を繰り返すだけなのだ。インコやオウムみたいに。

 

安倍元首相なら、道具まで使ってもっと普通な意味での丁寧な説明を試みたことがある。安保法制「改正」の時だ。

1戸建ての模型3つが並ぶ台。その上に、汚れてぼろぼろな何か・・・と思ったが、話が進むにつれ煤と炎にまみれた煙の模型だとわかった(わかるまで気になって話が頭に入らなかった)・・・を掲げながら話していた。紛争(戦争だったかも)を火事に例えて説明しようとしていたのだが。なぜぞんな例えを? 首相本人も、どう言えばいいのかわからなくなっていて、収拾がつかなくなっていた、そんな感じ。
もしかして子供向けに説明するつもりで準備したのだろうか? ぶっつけ本番だったのだろうか?
どこかの幼な子にあの説明をして「わかった」と言われたのだろうか。こんなに小さな子にわかる説明なら誰だってわかるだろう、と推測したとか? いや、ほんとに謎だ。 

よく喋る人だったと思う。そういう人があんなに説明下手であること・長く政治家を務めていること・首相であること・・・さまざまな違和感。
「ちゃんとわかっていないことは人に説明できない」って言葉は、そうそう外れたことがない・・・ということは?

安倍首相によるあの丁寧な説明は功を奏さなかった(世論調査による)。
もしかして、あの経験から丁寧な説明を試みるのはやめよう・自分定義の「丁寧な説明」でいこう、と開き直ったのかなあ。・・・とたまに思ってた。

 


岸田首相は?

例えば、アンケート調査と聞き取り調査を弁護士がまとめた報告書の内容をしっかり覚えたからいける、そう思っているのだろうか。質問されたら報告書の該当箇所を答えればいい、と。

もしかして、受験秀才というものだろうか。
何にでも「正解」があってその答えは用意されている。だから、自分はそれを暗記して応答したり実行すれば「合っている」のだ、みたいな。

その考えでいけば、「正解」がわかっていない人達(例えば野党議員や私)だから反対や批判をするのだ、で終了だ。そういう「落ちこぼれ」の相手をするのは無駄、そういうことになる。

大学入試まで頑張って有名大学に入るが、卒業は楽なのでろくに勉強しない学生になる。普通の理系学生は違ったし今は文系学生でも違うのかもしれないが。岸田首相はそういう時代に大学生活を送った。
その後は世襲政治家の道を歩んできたのだから、「正解」は常に用意されている、そういう人生だったのでは。・・・見くびりすぎか?

・・・なーんて。まさかね。私はいわゆる受験秀才に会ったことがないので、実在するのかさえ知らない。そもそも、直に会ったことのない首相がどうなのかわかるはずがない。

 

 

安倍元首相は難病患者だった(*)。
脳の活動に影響する箇所(わかったのは近年のようだ)なので、「丁寧な説明」としてあんなふうにただの繰り返ししかできない状態だったかもしれない。
なのに、「裸の王様」みたいな現象が起きて、アベ式「丁寧な説明」が結果として通用してしまう日本に成り果ててしまったのかも。


あの説明は「丁寧」・・・という設定のままで日本の政治が進んでいくのは、あまりに奇妙。
奇妙であり、とんでもない機能不全・破壊行為の放置だ。(ちゃんと伝わるような書き方ができているかどうかとても不安)

だが、もしかして、20代前半以下くらいの年齢の人達(人生の半分以上を第2次安倍政権時代以降に過ごしている)は、「丁寧な説明」はああいうもの、と誤解しているのでは。もしそうなら、話が通じない・・・ そして、第2次安倍政権時代以前の文書などは正確に読解されなくなる。そんな状態では、過去の出来事や議論は受け継ぐことができない。
「アベ語」はしっかり退治しておかないと。


まともな意味での「丁寧な説明」を取り戻さないうちに法律や予算を決めるのはどうかしている。
これは解決すべき異常事態だ、と思うのは私だけなのかなあ?

 


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(*)
ただし、同じ病気である某人によると、2度目の首相を辞めてからの短期間であんなに回復するのは信じられないそうだ。診断書が開示されていないのは怪しい。主治医の違い? それなら、治療法が劇的に進歩したという情報がそろそろあってもいいのではないか?