※以前書いたブログ記事を転写します。
タイトル
『眠る女』は、曖昧さを楽しむことを醍醐味とした作品
2011.09.20
『眠る女』は
やはり
『眠る女』であってはならない。
『眠る女』の正確なタイトルは『頬杖をつく女』である。
『頬杖をつく女』は、女性が眠っているか、眠っていないかを、絵から推察したり、女性の感情を心理的に読みとったり、画中画からヒントを得たりして楽しむことを醍醐味とし、フェルメールは、曖昧さを追求することを最大のテーマとした作品であった。
曖昧さを追求した作品は
人々に謎を残し
その謎は
永遠に人々の心に留まる。
フェルメールは
それを知っていたから。
残念なのは
奥の鏡が、黒く塗りつぶされたことだ。
仮に、あの絵の原画を、私達が目にすることが出来たとしたら、美術評論家の方々の評価は、がらりと変わったものとなるだろう。
フェルメールは
大きな選択をしたのだ。
何百年先の世の中に『頬杖をつく女』が高い評価を、得られる作品でありたいのか?
それとも、自分の前世(レオナルド・ダ・ヴィンチ時代)の作品『モナ・リザ』の謎を解く鍵とする作品とするか?
フェルメールは
それを究極の選択とし、『頬杖をつく女』に描いた鏡を塗りつぶすことを選んだ。
亡くなる前の娘の、目の前で(涙)
そうすれば
現世ではなく、来世において、自分は最高の父親になれると思った。
娘が来世で
自分を見つけてくれることを
信じた。
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