※添削内容
ラファエロが描いた「一角獣を抱く貴婦人」について
当初の段階、婦人が抱いていたのは、一角獣ではなく、犬か羊のような別の動物だったらしいです。
(パトロンの指示により、ラファエロは、元々描いていた動物を一角獣に描き直したそうです)
描き初めの段階では、本来ならば、同じ人物だったかもしれない、ダ・ヴィンチが描いた「モナ・リザ」とラファエロが描いた「一角獣を抱く貴婦人」
完成された姿は、両者、顔立ちも雰囲気も、あまり似ていません。
ダ・ヴィンチの描いた「ヴェールを被った貴婦人」を絶対的存在として、ジョコンダ夫人に確立する為にも、ラファエロが描いた肖像画を宗教画に変える必要があったのでしょうか?
巨匠、ラファエロの絵は、ラファエロの死後、後世の何者かによって加筆されることになります。
一角獣は塗り潰され、貴婦人は車輪を持たされてしまいました。
そして、数世紀に渡って、「聖女カタリーナ」となり、宗教画として扱われ続けました。
(※聖女カタリーナのアトリビュートは車輪である。)
研究者によって、絵の本来の姿が明らかにされる(一角獣の姿が公にされる)までの間、一角獣を抱く貴婦人は、車輪を抱いた聖女カタリーナでした。
宗教画であれば、モデルは誰であるか?という問題に拘る必要がなくなり、当然論議もされないでしょう。
一方、ダ・ヴィンチが描いたモナ・リザは、永遠にジョコンダ夫人であり続けることを望まれたのでしょうか?
(約630字)
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