昭和の時代

アナログの時代がなつかしい

神楽衣装

2016-08-04 16:16:48 | 日記
 先日、暇なら神楽衣装の虫干しを手伝え、との事で出かけました。
神社に隣接して間口3間程の神楽殿があり、裏側が演者の控室と衣装倉庫になっている。
衣装は一枚ずつ頑丈な木製の衣装箱に収められ、10段ばかり積み上げてあります。
これでも
”うちの神楽団は貧乏だから道具(衣装)が少ない!”との事。

 広島県は神楽の盛んな所である。昔はどんな小さな村にも神楽団があり、若者は皆入団し
村毎に得意な演目があり、技を競い合ったと言うのである。
 今でも県北では神楽が盛んで、常設の神楽館が新設され人を集めている。中学校高校にも
神楽部があり、神楽甲子園なるものが行われているようである。
 以前、子供神楽を見た事がある。舞の演目は子供らしいものであったが小学生程の女の子が
篠笛を見事に笛き分けていたのに感心した覚えがある。

 我が町の神楽団はというと、
”団長は譲ったが私が最年長で76歳、一番若いのが66歳、総員7名。太鼓と鉦と笛で3人、
舞えるのが残り4人これじゃどうにもならん。若い者を誘うが見向きもしない!。秋祭りの奉納
神楽も衣装を着てお茶を濁す程度よ!”
 一枚の衣装箱に、金糸、銀糸を盛り上げたずっしりと重い衣装が入っていた。
”今作れば、2,3百万円はするだろう、この衣装を着て舞える人も居なくなった”
”これらの衣装も道具も皆町民の寄付で作った物だろう、粗末には出来ない。朽ち果てるまで
毎年風を通す事になるのだろうが、さあその役を誰が継いでくれるのだろう!”

 気の滅入るお手伝いでした。今年の秋祭りの奉納神楽が心配です。