ここ数日中、「なんだかすごく珍しい花がもうそろそろ咲くらしい」といったニュースを目に耳にした方は多いのではないだろうか。話題になっているのは、東京都文京区・東京大学付属小石川植物園にある「ショクダイオオコンニャク(スマトラオオコンニャク)」という植物。
「世界最大の花」と称され、2メートルにも達するというその花の大きさ、数年に1度、それも2日間ほどしか開花しないという希少性。これだけでも十二分な話題性を持ったこの植物。だが、さらにスゴいのがその強烈な「ニオイ」だという。
開花の際にあまりに強烈な腐臭を放つことから「死体花」という、なんとも……な異名すら持つというのである。開花の様子は画像・映像でいくらでも見ることができるが、そのニオイだけは生身で体験するしかない!
「ショクダイオオコンニャク」が開花したという知らせを受け、大急ぎで小石川植物園に出かけてきた。ちなみに「ショクダイオオコンニャク」が開花するのは夜。植物園は閉園してしまっている時間なので、開花した状態を目にすることができるのは、翌朝の開園時間からということになる。
開園の午前9時をやや過ぎて現場に到着した私は言葉を失った。園の入り口の数百メートル前から長蛇の列ができているのである。行列の先は見えないが、どうやら入り口前を過ぎ、さらに先で折り返している模様。これでもかと照りつける夏の日差しの下、クラクラしながらとりあえず並ぶ並ぶ! 「ショクダイオオコンニャク」の国内開花例は非常に少なく、当植物園での開花も実に19年ぶりというから、この人出も当然なのかもしれない。
列に並ぶ方々を見渡すと、割と高齢の方が多いように見受けられたが、大丈夫だろうかと心配する私をよそに、「こんなに並ぶの大阪万博以来だわー! ワハハ」「でも次また19年後だったら私たちもういないものね! ガハハ」と元気なご様子。暑さに気を失いかけたのは私の方であった。
あまりの人出に入場制限がかかり、しばらくして列の後方で本日分の入場が打ち切られた。私はなんとか入園することができたが、入り口付近は、入場できなかった方がスタッフや警官に詰め寄り、戦々恐々としている……。やっと園内に足を踏み入れたと思えば、そこから鑑賞スポットまでは長い行列が……。「ショクダイオオコンニャク」をようやく目にすることができたのは、列に並んでから3時間ほど経った頃だった。
早く! 一刻も早く強烈な悪臭を体験したい! と気がせく私だったが、列が「ショクダイオオコンニャク」に近づいても一向にそのようなニオイはしてこない。ついに目の前に立った瞬間も、悪臭は一切感じなかった。スタッフの方にたずねてみると、昨夜の開花から夜通し悪臭を発し続け、徐々にニオイが薄らぎ、昼前にはニオイが消えたのだという。開花時間自体が非常に短い「ショクダイオオコンニャク」、そのニオイも儚いものらしい。
相当な期待をしていただけにガッカリしたが、気を取り直し、列から離れた場所に立っていたスタッフの方に開花時のニオイについてたずねてみると、「あのニオイを表現するのは非常に難しいのですが……、タクアンが腐ったようなニオイと言いますか、肉が腐ったニオイと言うか。かなりひどい表現なのですが、車に轢かれて死んでしまった動物を数日後に処理したことのある方が、それと同じニオイだと言っていました……」と言う。なんとも恐ろしい……。「ニオイがおさまって良かったかもしれません。この行列であのニオイが漂っていたらみなさん、きっと気分悪くなってますから」 との話を聞き、ひょっとしてこれでよかったのかもしれないと思った。
名残を惜しむように最後にもう一度「ショクダイオオコンニャク」を眺めたその時、そよ風が吹いて、先日行った夏祭りのゴミ捨て場のようなニオイが流れてきた。気のせいだろうか……。ってか汗にまみれた自分のニオイか!?
その開花期間からするに、鑑賞のチャンスは明日(7月24日)までかと思われる。出口付近にいた警察官によれば、明日7月24日は入園開始時間を繰り上げ、午前7時から入園券の販売を開始し、午前8時から入園を開始する予定とのこと。土曜となるとさらなる混雑が予想されるので、貴重な開花を目にしたい方はかなり余裕を持ち、早めに着かれることをおすすめしたい。
(Excite Bit コネタ)
「世界最大の花」と称され、2メートルにも達するというその花の大きさ、数年に1度、それも2日間ほどしか開花しないという希少性。これだけでも十二分な話題性を持ったこの植物。だが、さらにスゴいのがその強烈な「ニオイ」だという。
開花の際にあまりに強烈な腐臭を放つことから「死体花」という、なんとも……な異名すら持つというのである。開花の様子は画像・映像でいくらでも見ることができるが、そのニオイだけは生身で体験するしかない!
「ショクダイオオコンニャク」が開花したという知らせを受け、大急ぎで小石川植物園に出かけてきた。ちなみに「ショクダイオオコンニャク」が開花するのは夜。植物園は閉園してしまっている時間なので、開花した状態を目にすることができるのは、翌朝の開園時間からということになる。
開園の午前9時をやや過ぎて現場に到着した私は言葉を失った。園の入り口の数百メートル前から長蛇の列ができているのである。行列の先は見えないが、どうやら入り口前を過ぎ、さらに先で折り返している模様。これでもかと照りつける夏の日差しの下、クラクラしながらとりあえず並ぶ並ぶ! 「ショクダイオオコンニャク」の国内開花例は非常に少なく、当植物園での開花も実に19年ぶりというから、この人出も当然なのかもしれない。
列に並ぶ方々を見渡すと、割と高齢の方が多いように見受けられたが、大丈夫だろうかと心配する私をよそに、「こんなに並ぶの大阪万博以来だわー! ワハハ」「でも次また19年後だったら私たちもういないものね! ガハハ」と元気なご様子。暑さに気を失いかけたのは私の方であった。
あまりの人出に入場制限がかかり、しばらくして列の後方で本日分の入場が打ち切られた。私はなんとか入園することができたが、入り口付近は、入場できなかった方がスタッフや警官に詰め寄り、戦々恐々としている……。やっと園内に足を踏み入れたと思えば、そこから鑑賞スポットまでは長い行列が……。「ショクダイオオコンニャク」をようやく目にすることができたのは、列に並んでから3時間ほど経った頃だった。
早く! 一刻も早く強烈な悪臭を体験したい! と気がせく私だったが、列が「ショクダイオオコンニャク」に近づいても一向にそのようなニオイはしてこない。ついに目の前に立った瞬間も、悪臭は一切感じなかった。スタッフの方にたずねてみると、昨夜の開花から夜通し悪臭を発し続け、徐々にニオイが薄らぎ、昼前にはニオイが消えたのだという。開花時間自体が非常に短い「ショクダイオオコンニャク」、そのニオイも儚いものらしい。
相当な期待をしていただけにガッカリしたが、気を取り直し、列から離れた場所に立っていたスタッフの方に開花時のニオイについてたずねてみると、「あのニオイを表現するのは非常に難しいのですが……、タクアンが腐ったようなニオイと言いますか、肉が腐ったニオイと言うか。かなりひどい表現なのですが、車に轢かれて死んでしまった動物を数日後に処理したことのある方が、それと同じニオイだと言っていました……」と言う。なんとも恐ろしい……。「ニオイがおさまって良かったかもしれません。この行列であのニオイが漂っていたらみなさん、きっと気分悪くなってますから」 との話を聞き、ひょっとしてこれでよかったのかもしれないと思った。
名残を惜しむように最後にもう一度「ショクダイオオコンニャク」を眺めたその時、そよ風が吹いて、先日行った夏祭りのゴミ捨て場のようなニオイが流れてきた。気のせいだろうか……。ってか汗にまみれた自分のニオイか!?
その開花期間からするに、鑑賞のチャンスは明日(7月24日)までかと思われる。出口付近にいた警察官によれば、明日7月24日は入園開始時間を繰り上げ、午前7時から入園券の販売を開始し、午前8時から入園を開始する予定とのこと。土曜となるとさらなる混雑が予想されるので、貴重な開花を目にしたい方はかなり余裕を持ち、早めに着かれることをおすすめしたい。
(Excite Bit コネタ)