kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ザ・シューター 極大射程

2007年06月06日 | 洋画(良かった、面白かった、気に入った)
日時:6月3日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版600円。監督・キャストのインタビューほか、文字情報が多く、読んでいて楽しい。

原作小説が好きで、どう映画化されるか楽しみにしたなんて久しぶり。傑作冒険小説「極大射程」がどんな映画になったか、見る前から期待大でした。

結論から言うと、良くも悪くもキチンと映画化したって感じ。原作のおいしい見せ場を盛り込みつつ、2時間でソツなく物語をすすめて、細かい説明は省略!喰い足りなさは残るけど、面白く仕上げている。

逆に味わいのあるエピソードは泣く泣くカット。ニック・メンフィスの経歴はバッサリ、落としたため、映画版のメンフィスは、パシリでただのおバカさんにしか見えないし、ジャック・ペインの狂気も押さえ気味。(演じたいイライアス・コティーズがもったいない!)
一番期待した傭兵部隊対スワガーの対決は、映画的な見せ場を優先したため、鬼神のような活躍が見れなくてちょいと残念。丘を登ってくるエルサルバドルの特殊部隊をバッタバッタと撃ち殺しまくる場面はそのまま観たかった。(何の誇張でもなく、原作小説がそうなのだ。)

マーク・ウォールバーグのスワガーはちょっと心配だったけど、背が低いのを除けばさほど違和感が無い。逆にダニー・グローバーはこれまで気のいいオジさんのイメージが強いだけに冷酷非道な軍人には見えない。
気に入ったのは、「ライフルマンの聖地」テネシー在住の銃の仙人さま。しゃべり口調とか雰囲気とか彼の場面だけ、ヒストリー・チャンネルみたいなドキュメンタリー調になってしまい、大笑い。

銃関係の細かい描写は、言うまでもなく力が入っている。特にスワガーが狙撃前に深呼吸して息を止めるシーンは全身総毛立った。カッコよすぎ。

ただ、いただけないのはラスト。悪人とは言え、無抵抗で非武装の人間を射殺するのはいささか後味が悪い。

ところで、先日アメリカで400キロもの大猪を50口径の銃で仕留めた10代の少年のニュースがあったが、「そもそも、そういう銃社会が問題じゃないんかい!」とツッコみたくなったのは、ワタシだけではあるまい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿