JARLwebの,情報通信審議会情報通信技術分科会(第41回)開催の記事。
「ただ単に反対するのではなく、可能な限り我々の有利な立場で許容値を決めねばならない立場にあることを認識」
というところが気になります。この基準値で本当にDX通信が保証されるのか疑問です。根拠は??
「一方、アマチュアにとって今回の答申は、普通の住宅地において受信アンテナの位置やアンテナ高を、屋内PLC回線よりある程度離せば、ほとんどPLCの影響が回避できる程度の漏洩電界強度となりますので、以上のような効果も勘案することによって、今後のようすを見守りたいと考えています。」
ある程度とはどのくらい? 言葉を返せば,高いタワーを持たない人は回避できないって事ですよね。
「また、これまでの会議の席上で、何度も総務省の担当官に対し、もし混信等の妨害があった場合の対策について質問しましたが、当局からは、電波法第101条で取り締まるとの返答を得ており、これはその都度、会議の議事録に明記されております。」
電波法101条とは,
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(無線設備の機能の保護)
第101条 第82条第1項の規定は、無線設備以外の設備(前条の設備を除く。)が副次的に発する電波又は高周波電流が無線設備の機能に継続的且つ重大な障害を与えるときに準用する。
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電波法第82条第1項
第82条 総務大臣は、第4条第1号から第3号までに掲げる無線局(以下「免許等を要しない無線局」という。)の無線設備の発する電波又は受信設備が副次的に発する電波若しくは高周波電流が他の無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるときは、その設備の所有者又は占有者に対し、その障害を除去するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
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「他の無線設備の機能に継続的かつ重大な障害」とは,S9+の信号強度の通信に障害を与える場合は確かに「重大な障害」と誰もが思うでしょうが,ノイズレベルすれすれの信号が,わずかのPLCノイズにより障害を受けた場合,我々にとっては「重大な障害」でも,取り締まりの対象となる「重大な障害」には該当しないと言われるのではないでしょうか。ご近所さんからは,「アマチュア無線家のエゴ」と非難囂々となるのは火を見るより明らかです。
現在普及している家電品からのノイズにさえ悩まれており,総務省の役人のとおりであれば,「副次的に発する電波又は高周波電流により無線設備の機能に継続的且つ重大な障害を与える」事に該当しているはずです。取り締まりが行われていますか?
認識が甘いのでは。