柿ぴーのつれづれ日記

食べるの大好き,旅行大好き,お菓子作り大好きな柿ぴーの日記(-△ー)ノ

辻井伸行 日本ツアー

2022年02月06日 | コンサート・観劇など
今日、『辻井伸行 日本ツアー』のため大阪のザ・シンフォニーホールへ。



このチケット、実は初め私は買えなかった。発売日を前日までしっかり覚えてたにも関わらず、何故か当日になってコロッと忘れるという失態をしてしまったのだ 前の日の寝る時まで、どうやって買おうかと戦略まで立ててたのにっ。気付いて慌てて買おうとした時には、当然残席はなくなってたのでした
しかしオミクロンの感染拡大による影響でのキャンセルが出たんだろうか、公演1週間くらい前に発売元をみると、なんと何席かまとまって売り出されてた。それでも2.3日買おうかどうしようか悩み、その間「ぴあ」の残席はどんどんなくなっていった。その後ホールのHPを見ると、こちらも残席が出てたので、そちらで購入した。
後ろ目の席だったけど、2階席はかぶらない場所だったので良しとしよう。

何で悩んだかというと、ショパンのピアノソナタ第3番がどうも私には難解でね。あくまで私にとってはだけど、分かり易く盛り上がったり感動したりが出来にくいのよね。でもブロ友さんが絶賛してた事もあって、取敢えず行って聴いてみようと思った。

それからというもの公演に行くまでに、このショパンのピアノソナタを色んな方の演奏を聴いたりネットで解説を読んだりしたけれども、やっぱりさっぱり分からないし盛り上がれない。
ネットではこの曲を「円熟期の傑作の中でも頂点をなすものの一つ」なーんて書かれてたりするんだけど、やっぱ私にはレベルが高すぎる。全く理解出来ない。主題だの展開部だの対位法だの言われても分からないし、あまり興味も湧かないというのもあるんだけど、「こういう光景」というような解説を読みながら演奏を聴いてみても、、うーん、、、だった。

まぁ、でも、とにかく聴こう、と公演に臨んだ。

ホールに入ると、やはりコロナの影響だろう、所々空席があった。それでも9割程度埋まってたのは辻井さんの力だね。

さて、前置きが長くなったけど、最初のドビュッシー。
なんか不思議な曲だなーと、私にはわかりづらい曲だったけど、辻井さんの音に聴き入った。なんというか今まで聴いたどの辻井さんの音色とも違ってて、大人色が濃い感じに聴こえた。ややまったりしたような雰囲気というか。力強くも落ち着いた演奏。
また新しい辻井さんを見る事が出来たね。
今回はショパンの予習しかできなかったので普通に演奏に聴き入ったけど、私にはそれで良し。

そして次のくるみ割り人形。
今回この曲が一番聴きたかった。一番分かり易そうだったし、辻井さんのインスタ動画で興味が湧いてたから
さっきのドビュッシーも結構超絶技巧に思えたけど、この「くるみ割り人形」は又、、、これ、10本の指で弾く?普通。辻井さん弾いてるけど、どう考えても腕が3本あるとしか思えん 超絶技巧すぎる
もうねぇ、聴いた事のある曲もない曲も、どれも迫力満点過ぎ
個人的には、辻井さんのインスタでチラッと聴いて興味があった「アンダンテマエストーソ」がすごく綺麗で震えた 壮大かつ華やかで、そして美しくて。あれ、又聴きたいなぁ。
「くるも割り人形」のバレエは観た事ないんだけど、どういう場面で使われてるんだろう。私はモルディブの広大な海に沈む美しい夕日、そんな光景を想い描きながら聴きましたよ。とにかく「大自然」って感じ!

この「くるみ割り人形」は、辻井さん、めちゃ熱演だったんだろうな。たびたび弾き終わったあと両手をバッとあげて「フィニッシュ!」のポーズしてた。聴いててこっちもググッと気持ちが前のめりになるような、超絶技巧のオンパレード&迫力の演奏だったもんね。

辻井さんはお辞儀したあとも「やったぞっ!」って感じの満面の笑顔だったし。
ただ、聴いてる皆さん行儀がいいから、前半が終わった後は辻井さんが袖にはける時拍手して、そのまま休憩に入ったのね。ブロ友さんも書かれてたけど、私もそれがちょっと残念な気がした。もう1回か2回は拍手で辻井さんを呼び戻して称えてもいいように思ったんだけどなぁ。皆さん大人しくてらっしゃって。。。

その後休憩を挟んでショパン。

「舟歌」は好き 分かり易いし綺麗だし(笑)。そして心なしか公演前半よりも、音が気持ち良く「すっ」と自分の所のまで届いて来るような気がしたんだけど、これは気のせいなのかしらん。自分にとって聴きなじみがあるから、そう感じたのかな。とにかく辻井さんの演奏は、ほんとにもう堂々たるもんだね。落ち着いたしっかりとした演奏。そして美しい

「舟歌」のあと(私にとっては)懸案のショパンのピアノソナタ第3番。
あれこれ考える頭も気持ちもないので、「とにかく聴こ」という気持ちでいた。
何かの本で、この曲は出だしの指運びがとても難しくて滑りそうになると読んだ事がある。辻井さんもショパンコンクールでこの曲を弾いた時、出だしの部分を何回もエアで確認してから弾いてたのを動画で見た事がある。今日も私の席から辻井さんの手元は見えなかったけど、冒頭の指運びを確認していたように見えた。
演奏が始まってからは、圧巻というか あの懸念は何だったのだろうというくらい、辻井ワールドに呑み込まれてしまった。展開部がどうとかさっぱり分からないし、何がどう凄いとか上手く言えないけど、とにかく辻井さんの演奏に引き込まれた。
私だけじゃない、実は斜め前のガキ女の子と母親?姉?の2人連れが、演奏中会話したりととってもウザかったのだが、この曲が始まってからは少なくとも年上の女性は微動だにせず聴いていた。
ほんとに、この公演に来る前の苦手意識は何だったのだろう?第1楽章を聴いてる段階で既に、今日はこの演奏が聴けて来た甲斐があったと思った。なんて華麗でドラマチックで美しいのだろうと、ただただ聴き入った。
これは是非CDにして欲しい。
途中隣や斜め前が気になり、ちょっと集中して聴けなかったが、大満足なものとなった

辻井さんも、お辞儀のあと大満足な笑顔
当然拍手は鳴りやまず、いったん引っ込んだ辻井さんが再登場。もう一度引っ込むかと思ったらすぐスタッフの方が去って行き、あっさりアンコール
◆「ワーグナー/リスト編曲:エルザの大聖堂への行列」
きゃ~、生で聴くの初めて~ う、美しい
拍手だ、拍手!大拍手よっ。

そして再び登場した辻井さん。トークは無いと思ってたけど、いつものように「いかがでしたか?」と 良かったですよ 拍手に応えてとアンコール
◆ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
おーっ、聴いた事ある曲。しっとり行くのね。

終わって鳴り止まない拍手にまたまた辻井さん登場。
お辞儀のあとピアノの蓋閉めちゃうかなと思ってたけど閉めないぞ。アンコール3回目っ
◆チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より“花のワルツ”
きゃ~~っ、いいねっ、これ なんか盛り上がるーっ ウキウキしてくるわーっ

それでも拍手は鳴りやまないよね、うん。でもさすがにもう、だよね。
あれ?でもピアノの蓋閉めないのね。
っとーーー、4回目のアンコール、きたーーっ
◆ショパン:エチュードop.25-12「大洋」
いきなり始まったので何かの曲を途中から弾いたの?と思ったけど、こういう曲なのね。か、かっこいい。
って、あれだけ超絶技巧の曲弾きまくって、さらに最後これって、辻井さん体力凄いな
いやー、素晴らしいです やんややんや
ここで辻井さんもピアノの蓋を閉めておしまい

アンコールになるとお客さんのノリノリ具合が増した気がするけど、4曲演奏しちゃったのは辻井さんもかなり興に乗ってたのかな?ピアノの蓋閉めて袖にはける途中、辻井さん、ほんの一瞬だけ足を止めて、客席に向かって「にこっ」っと超満面の笑みを向けてた

やっぱこうじゃなきゃ。オンラインはそれの良さがあるし助かるけど、やっぱり渾身の演奏をした人には降るような拍手を浴びて欲しい。

辻井さん、たくさんの感動をありがとう 
時々ウルッとなったけど、前の方の席だったらもっとウルウルになってただろうなぁ。

今回演奏した曲、又辻井さんの演奏で聴く機会あるかなぁ。たまには聴きたいなぁ。何年か後でもいいから聴けますように。

ところで公演とは関係ないんだけど、コンサートって当然色んな人が来てるよね。少し物音立てるくらいは寛容に受け入れた方がいいのかなぁ。
私はこの日とっても寒かったからダウンコートを着て行きたかったんだけど、生地がシャカシャカ音がするやつだったからウールのコートにしたのね。でも会場にはシャカシャカなダウンコートで来てる人が結構居て。だけど最近クロークに預かって貰えないでしょ。だから皆さん膝の上に抱えたり背中の後ろに敷いたりしてるけど、動いたらシャカシャカいうよね。。。
かくいう私の隣の親子連れ(小3・4くらいの男の子と父親)もそうで、ユニクロのウルトラライトダウンみたいなのを着てたのね。演奏中は膝の上に置いてたけど、演奏途中で男の子が落として、それをお父さんが拾って自分の膝の上にまとめて持って、シャカシャカやっちゃったんだよね(そして、それだけじゃなかったんだけどね)。でも着て来る方達って、そうゆうの気にしないもんなんですかね? 
まぁ、派手に音立ててる訳じゃないので、そのくらいは許容範囲なんですかね。もう少し寛容になった方がいいんだろうか?というか自分の精神衛生上、寛容になれればなぁとは思うけど。。。ムズい。。。
コメント
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