介護サービスほっと通信

「暖か介護でほっと一息」をモットーにしています。日々の仕事の中から感じたことなどを発信していきたいと思います。

研修の中から

2007年08月10日 19時12分56秒 | 予防ケアマネジメント
ベテラン組みの演習の中で、予防ケアマネジメントを展開していると良く出くわすであろう状態を設定し、それに対してどのような対応をしているかをGWした。

シーン1
アセスメントしたところ、通所リハビリサービス利用をすることが望ましいと考えられるが、本人の意欲低下があり、サービス利用につながらない

シーン2
90歳以上の高齢者に介護予防プランを作成するとき。また、介護予防サービスを勧める必要があるとき

シーン3
今後の生活やサービスなどに対して、本人と家族の意向が違うとき。または、今後の生活目標が明確に表明されないとき

シーン4
事業所の不適切な対応に対して(要支援1は週1回など)の対応方法と、包括からの支援方法について

シーン5
本人はリハビリに前向きだが、健康面で医師から注意をうけている

このうちシーン1・2は必須で、シーン3~4はグループで選択して1もしくは2つ検討してもらった。

グループにより若干の違いはあれども、概して予防ケアマネジメントの基本的な考え方や理念は浸透しているといえる回答になっていた。
ただ、シーン4についてはけっこう意見が別れて面白かった。

というのは「事業所の経営も考えると強くは言えないよね」という意見と「経営視点からのサービス利用制限は違法だから検討しなおしを求める」という意見に大別された。

皆さんならどちら派かな?

これについては私の基本的な考えはこれまでにも何度となく表明してきている。不適切な行為であることを確認して対処するのが基本だ。
そして例えば担当者会議などで週2回が適切という判断の中で「週1回」ということは、目標達成のために端事業所の倍以上の効果を得られるような支援を提供できる自身があるということなので、その結果を確認させてもらい、目標達成できない時にはそれなりの対応を求めるということだ。

この考えが全員に支持されるとは思ってはいないが、計画作成者として、事業所がそういうのならばそんなに強く高圧的に出てもよいのか、という疑問や、事業所の言い分をそのまま受け入れないと、事業所が地域にないのでサービス酢の物がなくなるから言えない、というような考え方で対応していて良いのか、と感じてしまう。

こういう考えを持つ事業所しか選べない=事業所の移行に逆らえばサービスが受けられない=事業所の言いなり。この間違った構図をどこかで壊さなければいけないはずなのに、それに目をつぶったままでよいのか。それがおかしいことで何とかしなければいけないと思わないのだろうか。しかもこれが包括の担当者の発言であればなおのこと疑問に感じてしまう。

だってこの理屈は事業所の経営だけの視点での発言でしょう。利用者さんはどこへいってしまっているの?ケアマネや予防計画作成者は利用者の代弁者であるべきでしょう。その機能を捨て去ったままでいいの?

資源がないからそうせざるを得ないということに対しては同情はするが許さない。利用者主体の支援を常に・どのような状況においても提供することがケアマネや予防ケアプランに関わる者の使命であることは間違いないからだ。

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1 コメント

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悩ましい・・・ (うし)
2007-08-13 16:26:31
シーン4の問題は、正直気持ちが揺れるところです。
でも、「本来の制度の姿」が浸透していたら、前者の発言は堂々とできるものではないですよね・・・。
後者を貫く姿勢を忘れずにいたいと思います。

でも、「本来の制度の姿」を迷わずに貫ける制度内容(報酬体系)を作っていかないと、前者のような状態はなくならないのが現実のように思います。
情けないけど。
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