普通、他人の話を“きく”ということは、簡単なようでなかなかできません。キッシーこと岸田首相は得意だそうですが、翁は苦手。
すぐに「でも」とか「だって」なんて言ってしまったり、話を途中で遮ったりしてしまいます。悪い癖です。
それでも、昔、カウンセリングを少しかじったことがあります。
その時、話を“きく”の“きく”を表す漢字には三つあることを知りました。
◆三つの“きく”
聞く
一つ目は「聞く」、英語では「here」。
どちらかと言えば受動的なきき方。普通「きく」と言えば、この「聞く」を使います。キッシーも首相就任時には、手帳を片手にこの「聞く」を強調していました。
イベントや式典などでのお偉いさんの挨拶、特に高校野球の甲子園での開会式や閉会式などではあまり興味を持って“きく”ことはありませんよね。
先日の安倍元総理の国葬でのキッシーの弔辞もそんな感じでしたね(すみません)。そのようなときは、この「聞く」。早く終わって欲しいのが本音。
訊く
二つ目は「訊く」、英語では「ask」。
言偏に“やいば”なので、口つまり言葉も使って“やいば”のよう鋭くきく、問い糺す、訊ねる。
警察官や国会などでの質問にはこの「訊く」を使うのでしょうね。首の血管を浮き上がらせ、舌鋒鋭く早口で捲し立てる、そう、あのツイッター議員のあの姿です。普通これをやっていると誰も側に寄って来ません。気をつけましょう。
聴く
三つ目は「聴く」、英語では「listen」。
耳偏に十四の心となっているので、積極的に注意深くきく。また、四は横にすると目になるので、耳、目そして心を持って注意深くきく。心つまり話し手の感情、気持ちもきく。
と、こんな内容でした。うろ覚えなので、違っていたらごめんなさい。
当然、カウセリングでは、三つ目の「聴く」を重視します。耳を傾けるつまり「傾聴」ですね。
講座そのものがカール・ロジャーズの「来談者中心療法」でしたので、「受容、共感、自己一致」をひたすら学びました。
しかし、講座を受けたからと言って、何かか劇的に変わった訳ではありません。それでも、少しは他人の話を聴けるようになったかなと今は思っています(自分だけ(笑))。
ネットなどでは、キッシーこと岸田首相は人の話しを聞かないではないか、と批判されています。支持率も低迷、かなり苦労されていますね。
でも、キッシーの言うきくは、あくまで聞くですからね、屁理屈かもしれませんが、「聴く」とは言っていません。なので、ただ聞くだけなのかもしれません。
それでも、人の話を全く聞かないジャイアニズム国家のジャイアン大統領より数段マシです。
終わり