折鶴

ずっと心に引っかかって昇華しきれてない出来事を書こうと思います。


最初に“ありがとう”と君に伝えたいです。


生まれる前に命は尽きてしまったけれど、元気な産声は聞けなかったけれど

君が生まれた瞬間に私を一緒にいさせてくれてありがとう。

ママと初めて会う瞬間を私に託してくれてありがとう。


頼りない君の体をしっかり抱いて

“頑張ったね”とつぶやきました。




「ぼく、ひとりじゃさみしいよ。」



ある助産師さんが君の代わりに言いました。



君は臍の緒を首に2回巻いて、それが死因だといわれました。

頑張って降りてこようとしたのかな。

みんなに会いにこようとしたんだね。



君は君の10ヶ月という命を精一杯生きました。


傍からみたら短い命。

でも、それは幸せな時間だったと思います。


暖かい、居心地のいいママのお腹の中で
パパと兄弟の声を聞きながら
安らかに
眠るように



もし人が繰り返し生まれ変わるもだとしたら


『またおいで、待ってるから。』


そう呟いて、

君の枕元に折鶴をそえました。


鶴さんといっしょにまっすぐ天に行けますように。