光Ginjiの「後方ヨシ!」

素敵なライディングと輝く毎日を送る仲間に乾杯!

日常点検

2005年11月17日 13時26分41秒 | ライディングのキモ
ブログって、結構多くの方に見てもらっているようですね。となれば、読んでいただくからには実のあることを…というわけで、次は「日常点検」ですね。これは以前は「運行前点検」などという呼び名で使われていましたが、古今問わず、バイクに乗る前には愛車のコンディションを見てあげたいですね。

だって、あなたの命を預けるものだから。あなたの回りには家族や友人、愛する人
いるわけだから。そして、他の多くの交通を巻き込む事故の起因とならないために。

ロング・バージョンの語呂合わせから行きますかね。はい。「ネンオシャチエブクトウバシメ」。「ナンノコトヤラワカラナイ」ではありません。「ネンオシャチエブクトウバシメ」大切な点検項目の頭文字をあわせたものです。
それでは、実戦的な説明、行きまっせ~。

(1) ネン: 燃料
 あなたは朝ゴハンを抜いたかもしれません。それが健康的かどうかは別として、でもなんとか活動できますが、バイクはそうは行きません。今日一日走るに十分な量のガソリンがタンクにあるかどうか、キャップをあけて目視で確認しますよ。
一般道でのガス欠は笑い話にもなりますが、高速道路でガス欠したら場合によって危険ですらあります。(路肩を押して歩いてて、背後突っ込まれたら…)たかがガソリン、されどガソリン。最近高価ですけど、ケチらず満タンでGo! です。

(2) オ: オイル
 エンジン内部には、あちこち金属同士が触れ合って動いている部分があります。シリンダーとピストン、ヘッド部のカムシャフト、ミッション内のギア等など。これらの接触をスムーズにし、磨耗を防ぎ、エンジン内の汚れを清浄してくれるのがエンジンオイルです。いわば「エンジンの血液」とも言えますね。あなたもだらだら出血してたら傷の手当てをしますよね?エンジンオイルもこれと同じで、オイルの漏れやにじみがないかどうか、そしてオイル自身の汚れや量が減ってないかどうか、確認してあげましょう。

(3) シャ: 車輪
 バイクとあなた自身、そして場合によっては荷物や同乗者も合わせて数百キロの重さは、前後輪あわせてもたった名刺2枚の面積でしか道路から支えてもらっていないのです。だから、なにはともあれまず空気圧。計測用のゲージを買っておくといいですね。意外と減ります空気圧。週末ライダーさんであれば毎週計って調整して良いと思います。
僕の経験では、最近はやりの窒素を入れると、多少、空気圧の減少が抑えられるようですが、もともと空気の8割は窒素…(でしたよね)だから、「窒素だから漏れなし!」とはいかないでしょう。空気圧と同時に、タイヤのミゾが十分あるか、異物が刺さったりミゾにかみ込んでいないかどうか、きっちりタイヤの全周を見てやります。このときに、バルブの位置から見はじめると、無駄に3周とか4周見てしまうのを防止します

(4) チ: チェーン
後輪を回してくれる大事なパーツがチェーンです。張り過ぎ、や、弛み過ぎ、がないようチェックします。日常的にはそれで十分ですが、走行何千キロかおきには、歯車(スプロケット)のとがり具合や、弛みの具合のばらつきも見てあげましょう。手裏剣のように尖ったり、ピンピンの箇所とダルダルの箇所が両方見つかるようなら、チェーンとスプロケはセットで交換です。あ、そうそう、チェーンの点検はエンジンをかけた状態で行なうのは厳禁です。万が一、指を巻き込まれたら、指は間違いなく切断されます。

(5)エ: エンジン
エンジンをかけてみて、異音がないかどうか確認します。長く乗っていると、だんだんカムチェーンの音やタペットの音が目立つようになりますが、オーナー自身はそれに慣れちゃって、自分で気づきにくいことの一つです。バイク屋さんに定期検診をお願いするといいですね。ここでもシリンダやヘッド接合部やクランクケースのガスケットからのオイルにじみを再度確認してください。また、このときにアクセルの遊びがハンドルを左右にいっぱい切っても激しく変化しないことも確認しましょう。

(6)ブ: ブレーキ
再重要点検項目です。とにかく「ブレーキが効くこと!」これがクリアできなければ決して乗らないように!レバーを握って、ペダルを踏んで、バイクが止まること。これはもうボトムラインの必須項目です。その上で、ブレーキパッドの残量や、ブレーキフルードの汚れや量をチェックします。

(7)ク: クラッチ
スクーターでは直接意識しませんが、アクセル以上に特に低速での速度制御をになう重要なものです。左手レバーが握りやすい遊びがあるかどうか、クラッチがちゃんと切れてつながるかどうか、クラッチワイヤーの取り回しがツッパったりひっかかったりしていないかどうか確認します。クラッチが油圧式の場合は、意外とフルードの劣化が激しいので、こまめに見てあげてください。

(8)トウ: 灯火類
ウインカー、ブレーキランプ、ヘッドライトは、みなさんがこれから行なう行為を他の交通に的確に知らせる重要なものです。左右のウインカーの点滅はどうか、そのリズムは適切か、前と後ろのブレーキ別々にブレーキランプが点灯するかどうか、ハザード機能があるひとはハザードも動作させ、ハイビームとロービームの確実な点灯を確認します。

(9)バ: バッテリー、ハンドル、バックミラー
バッテリーは大きな電池です。乾電池とは違い、走りながら充電してはいますが、それでも2年もすると働きが鈍ります。朝イチのセルモーターの回り方が弱弱しくなったら要注意。早めに交換しちゃいましょう。ハンドルは、付け根のボルトの締め付け具合を確認です。チカラをかけてハンドルを動かしたら、ハンドルだけ回った、上下の角度が変わった、なーんてことは危険です。転倒にもつながりますしね。あと、転倒や立ちゴケしたあとには、パイプハンドルは曲がり、セパハンは付け根の角度が変わって、左右のフルロック時にタンクとの隙間が左右で変わってしまうこともありますので要確認、です。左右のバックミラーは後ろが適切に見えるよう調整します。自分のひじが少し写りこむ感じですね。

(10) シメ: 各部締め付け
ネジやボルトの締め付け状況を車体全体について確認します。前後輪のアクスルシャフト、エンジンの取り付けボルト、ステップやブレーキペダル、シフトペダルの取り付け、左右レバーの取り付けなどです。チェーンの張り調整のロックナットなんかも意外と緩んでたりします。

…いやー。すごくたくさん項目がありますね。慣れないうちは大変です。でもこれらはとても大切なので、必ずアタマで理解して、カラダで実践してください。
すくなくとも、点検項目のショート・バージョンである

    「豚と燃料」

だけはかならず確認を実践してくださいねっ。ささっ、「豚と燃料」が何のことか判った方、な方、どうぞコメント欄に一言お寄せくださいね。

…ふー。一杯書いたなー。昼休みはとっくに終わった模様です。
さ、これで覚えた「ネンオシャチエブクトウバシメ」あなたと愛車をつなぐ、強い愛のキズナです。




基本から

2005年11月16日 23時59分16秒 | ライディングのキモ
さて、ライダーでありながらまだ何もそれらしいことを書いていないので、
ここはひとつ、まず、基本の乗車姿勢から。(準備体操とストレッチは、各自
済ませてください)

乗車姿勢7つのポイント、とよく言われます。これはそれぞれ上から、
目、肩、肘、手、腰、膝、足
となります。

(1) 目: 視線は前方をなるべく広く見ます。バイクは路面状況を確認する必要があることから、視線がどうしても横方向に広がらず、また、近くに視点があつまる傾向にあることを意識し、自分の周囲の状況を広く認知するよう心がけます。

(2) 肩: 力んだり、肩を張ったりしないこと。リラックス、の一言に尽きます。
一度大きく息を吸い、吐ききってみましょう。そのときの肩の位置が理想的。

(3) 肘: 妙にすぼめたり、肘を上げたりしません。昔はよく、「わきの下に新聞紙がはさまるよう」なんて言ってましたが、それはすぼめ過ぎです。鎖骨と両肘、そしてハンドルで大きな卵型の楕円が作れる感じです。

(4) 手: 手首を自然な角度でグリップを握ります。肩~肘~手首が自然なつながりとなる角度です。グリップは斜め45度で持つイメージ、ドアノブやドライバーを回す角度で持ちますと、(3)の楕円が作りやすいでしょう。

(5) 腰: バイクは腰で乗ります!着座位置は、ハンドルを左右に切っても両手が伸び切ったり、肘がつっかえたりしない位置にします。座る角度は、ええと、仮にオナラをしたら、それが自分の前に上がってくるよう尾てい骨を下に向け、シートを通してリアタイヤを感じられるよう座ります。

(6) 膝: バイクにカラダが接する肝心かなめの箇所です。基本的にニーグリップ。加減速のときはタンクを強くはさみこみ、上体をニーグリップと腹筋、背筋で支えます。これ非常に重要です。あと、膝についてはバイクの倒しこみ(向き換え)のきっかけの入力を与える重要な役割があります。それは膝と腰の動きで作られるので、(5) で「バイクは腰で乗る」と言ったゆえんです。

(7) 足: 足首です。どちらかというと足首はやや内股気味に、フレームやクランクケースに密着させましょう。これを『くるぶしグリップ』と呼ぶ傾向もあります。ステップを踏むのは、いろいろバリエーションがありますが、まずは土踏まずでステップに自在に荷重を掛けられるようになるといいですね。ストリートでは、いつでもリアブレーキを踏めるようにしたいですから。それと、特に左足をシフトペダルの下に入れっぱなしで走るのは止めましょう。いつか接地して痛い目にあいます。また、右足は低速での重要な速度制御をになうリアブレーキを操る足ですから、基本的に地面につくことはありません。

…一度にこれを聞くと、「お腹いっぱい」ですね。でも大丈夫。半年も「メカタヒジテコシヒザアシ」を呪文のように唱えて自分のフォームを見直しつづければ、長時間疲れない、しなやかで結果的にスムーズに走れる乗車姿勢となります。
そして何年バイクに乗っていても、何か調子が悪くて走りがイマイチなときは。、これらのうちどれかが崩れていることが多いです。自分の場合は。肘と腰、膝が
上手く使えず、チカラづくでバイクを押さえ込んでいることが多々あります。

「女性は見られて美しくなる」などと言います。ライダーも「見られて美しく、皆を魅せるフォーム」で安全に走りましょうね!