鶴岡から南へ5キロほど行ったと所に高坂という村がある。その村は金峰山の山懐に張り付いた静かな村である。今の金峰街道は整備されているがそこから旧道に入ると路は細く曲がりくねる。
しっとりと落ち着いた風情のある佇まいである。
この案内板に沿って、細い路を左折しまた右折すると右に空き地が開ける。
その空き地の一角にかの地を示す石碑が立っている。
この石碑がなければどこにでもある空き地で、l何の変哲も無い。
このところからさらに50メートルほど進むとかすかなせせらぎを伴うちいさな堰に出会う。そのせせらぎの側に「三月の鮠」の一説を記した案内板が立っている。
「三月の鮠」 山王社
村の中の道はわずかにのぼり坂になっていて、道わきには小流れが走っていた。家々は無人のようにひっそりしていたが、人がいないわけではなく、通りすがりにのぞいた庭の奥に、子供を背負った老婆が物を干しているのが見えた。 小流れは絶えず、人がつぶやくような小さな水音を立て、歩いていく道は、生垣の内からさしかける新葉の欅の大木に日を遮られて小暗くなったりと急に木陰も家もなくなって、真夏の道のように白く輝いたりした。
オール読物 平成元年六月号
この一節は生誕の地、高坂を見事に描写している。
鶴岡そぞろ歩き (海坂藩の紹介)
藤沢周平氏について検索してみました。
1927年山形県出身。山形師範卒。71年に浮世絵師の世界を描いた短編「溟い海」がオール讀物新人賞に入選。以後、旺盛な創作活動が始まる。73年時代短編「暗殺の年輪」により第69回直木賞を受賞。時代小説家として武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。主な作品として、「蝉しぐれ」「隠し剣弧影抄」「三屋清左衛門残日録」「用心棒日月抄」「一茶」「密謀」「白き瓶 小説 長塚節」(吉川英治文学賞)など多数。89年に菊池寛賞、94年に朝日賞と東京都文化賞、95年に紫綬褒章を受賞。1997年1月逝去。没後もその人気は衰えず、文庫本の総発行数は2300万部を超える。
恥ずかしながら、読んでいません゜(゜´Д`゜)゜。
ネットを初めて、めっきり読書が減りました。テレビを見る時間があっても、読書は。
困ったものですね((^┰^))ゞ
とは言っても、寒いのは苦手なんですけれども。
この看板の一節をUPしたいと思っています。
尚藤沢作品が3作映画化されていますのでDVDでもご覧いただけると思います。
3作目「蝉しぐれ」は近日、発売なるそうです。
8月中旬のだだちゃ豆のシーズンも良いと思います。
TB・コメント
私からもTBさせてもらいました
3作目「蝉しぐれ」は近日、発売なるそうです。・・・・・情報、有り難う御座いました(⌒‐⌒)
今度、捜してみます(*^_^*)
埼玉でもだだちゃ豆は栽培可能\ですか?
気候、風土が違うとダメですかね?
普通の枝豆作りは盛んですよ、こちらも。
「はえ」なんですね。
だだちゃ豆はナイーブな作物です。なかなか美味しくはならないと思います。
鶴岡でも湯田川から流れる、湯尻川水系の一体が最適地のようです。
「モツゴ」「ウグイ」「カワムツ」などの地方名のようです。