遺言・相続

遺言や相続手続きをわかり易く

相続と相続税

2014-12-15 17:53:57 | 遺言・相続
相続というと相続税が思いうかぶ方が多いと思います。
それで、相続税と関係ないから相続手続きは必要ないと考えがちですが、
そうではありません。
相続税の課税があるから相続手続きがあるのではなく、相続が行われ、その結果一定の場合に相続税が課税されるということになるわけです。
相続税が課税されないなら、不動産の売却などしなければ
相続手続きを全部完了しなくても支障がない場合が多いのですが、
課税される場合には、相続が開始してから10ヶ月以内に
相続手続きを完了し、相続財産が分割されている、いないにかかわらず相続税を計算し、納税額を確定することになります、その意味で
相続=相続税
となるのではないかと思います、
平成26年12月31日までは、相続税が課税されるのは、全相続の2~4%程度といわれていました。
つまり、大半の相続は相続税の対象にならなかったわけですが。
改正相続税が施行される平成27年度からは対象となる割合は増加すると思われます、しかし、不動産評価額が高いとされる都市部であっても、相続全体の50%以上が課税対象になるようなことにはならないでしょうから、相続税対策だけを中心に相続を考えることは費用等の面からも避けた方がいいかと思います。
税対策からだけの相続対策は、思っていた相続と異なった承継となったり、かえって相続人に負担を強いたりする結果となったりすることもあります。
相続について色々な事が言われていますが、まず自分にあった条件を正しく理解することが重要です。情報を正しく選択することも必要な対策かと思います。
ただ、課税されないので相続手続きや対策は必要ないかと言えば
そうではありません。
人が死亡した場合、何もしなくとも相続は開始します。
その意味からの相続対策は必要ではないでしょうか。