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『名探偵ポワロ「なぞの遺言書」』 '89イギリス

2016年03月29日 22時26分00秒 | ■映画・ドラマ
"Agatha Christie's Poirot The Case of the Missing Will"


先日、イマジカBSで放映していた『名探偵ポワロ「なぞの遺言書」』を観ました。

-----story-------------
名探偵「ポワロ」が活躍する大人気ドラマ。
主演は、「デビッド・スーシェ(声:熊倉一雄)」
過去放送時にカットされたシーンを追加録音したHD完全吹替版で放送。

健康が優れない「アンドルー・マーシュ」は、10年前に作成した遺言を変更すると「ポワロ」に告げる。
古い友人の息子夫婦をはじめとした数人に小額を遺し、残りの大部分は主治医の運営する財団へ残すという遺言を、「アンドルー」が後見人をしていた「バイオレット」に全額譲るという内容に変更するというのだ。
ある夜「アンドルー」は電話で呼び出され、その後近くの森で死体で発見される。
死因は心臓発作だが、「ポワロ」は誰かに殺されたのではと疑う。
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女性は、学校に行く必要もなく、仕事をする必要も無い… 女性の社会的自立に賛成ではない「アンドルー・マーシュ」は、自身の遺産を古い友人の息子夫婦たち数人に少額を遺し、その大部分を医療財団に残すことを遺言書に記載しており、自身が後見人をしている「バイオレット」は女性という理由で相続人になっていなかった、、、


しかし、「アンドルー・マーシュ」は、ケンブリッジ大学で学ぶ「バイオレット」の優秀さに気付き、遺言書を遺産を全額「バイオレット」に譲るという内容に変更しようとしていたところ、夜中に何者かに電話で呼び出され森の中の離れで死体として発見される。


死因は心不全と診断されるが、「ポワロ」は殺人と疑い真相を探るために活動を始める… 男女平等に至る前、ひと昔前の時代背景が色濃く反映されたエピソードですが、、、


男だから… とか、女だから… という先入観が、真犯人をミスリードする仕掛けになっていて面白かったですね。

殺人犯は男とは限りません、そして、遺産を受け取る可能性のある隠し子も男とは限らない… 先入観に囚われてしまうと、真実が見えなくなってしまう好例です。


自分の子どもに少しでも遺産を残したい… そんな利己的な考えが生んだ犯罪でした、、、

でもね… 「アンドルー・マーシュ」が、常識的な遺言書を作っていれば、こんな事件は起こらなかった(動機が生じなかった)と思うんですよねぇ。

肉親ではない友人夫婦の子ども等に遺産を相続するという遺言書を作ってしまったことが、事の発端(自業自得?)だという気がしました。


ちなみに、原作では遺言書に謎めいた部分があることから『なぞの遺言書』というタイトルだったようですが、本作品では古い遺言書がなくなるだけなので『消えた遺言書』とかの方がタイトルとしては適切かもしれませんね。

原作も読んでみたいです。




-----staff/cast-------------
原作:アガサ・クリスティ
監督:ジョン・ブルース
脚本:ダグラス・ワトキンソン
出演:
 デビッド・スーシェ(ポアロ)
 ヒュー・フレイザー(ヘイスティングス)
 フィリップ・ジャクソン(ジャップ警部)
 ポーリン・モラン(ミス・レモン)
 マーク・キングストン(アンドルー・マーシュ)
 テレンス・ハーディマン(ジョン・シダウェイ)
 ロウィーナ・クーパー(セーラ・シダウェイ)
 エドワード・アタートン(ロバート・シダウェイ)
 ジリアン・ハンナ(マーガレット・ベイカー)
 ベス・ゴダード(バイオレット・ウィルソン)、スーザン・トレーシー(カンピオン)
 ニール・ストゥーク(ピーター・ベイカー)





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