じゅうのblog

こちらでボチボチ更新していく予定です。

サッポロビールの『ニッポンのシン・レモンサワー』

2024年08月27日 21時35分32秒 | ■飲食
サッポロビールの『ニッポンのシン・レモンサワー』を飲みました、、、

レモンのプロの視点で選定したポッカサッポロオリジナルのレモン素材を使用した、爽やかな香りとしっかりすっぱい味わいの「レモン味濃いめ」のレモンサワーでしたね……珍しく夫婦でいただきました。

甘くなくて爽やかな飲み口が好みですねー また飲みたいですね。
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『邪悪な少女たち』 アレックス・マーウッド(著),長島水際(翻訳)

2024年08月26日 21時54分55秒 | ■読書
イギリスの作家アレックス・マーウッドの長篇ミステリ作品『邪悪な少女たち(原題:The Wicked Girls)』を読みました。
アレグザンダー・マコール・スミスの『キリンの涙―ミス・ラモツエの事件簿〈2〉』に続きイギリスの作家の作品です。

-----story-------------
その夏、絆で結ばれた11歳の少女二人は、4歳の少女を“殺した”―裕福な家で育った名門校の生徒アナベルと、貧困家庭に育ち読み書きできないジェイド。
境遇の違う彼女たちが偶然友人になり、偶然近隣の少女と遊んだ時に悲劇が起き、二人は別々の矯正施設へ送られた。
25年後の夏、リゾート地の遊園地で少女が殺された。
そのことが会うはずのない二人を結びつけ…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞。
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2012年(平成24年)に刊行された作品です。

貧しい家に育った11歳のジェイドと裕福な家に育った11歳のベルが犯した罪──4歳の幼女殺し……別々の施設に二人は入り……。

11歳の少女2人が4歳の少女を殺したという衝撃的な事件を描いたサスペンス……25年後の現在と過去の回想が交互に展開され、2人の運命や心理、そして25年前に起きた4歳の少女が殺された事件と現在の若い女性が次々に殺された事件の真相が徐々に明らかになっていく展開、、、

2人の少女は、それぞれに過酷な環境に置かれており、友情と依存の間で心が揺れ動いていくのですが……その感情や思考が丁寧に描かれることにより、彼女たちの苦しみや孤独、そして罪悪感に共感することができましたね。

社会的な問題にも触れられている作品で、少女たちの事件は、メディアや世間の注目を集め、彼女たちを非難や憎悪の対象にしますが、彼女たちの背景や置かれている状況には、家庭の問題や貧困、虐待など、多くの要因が絡んでいるんですよねー 人間の邪悪さだけでなく、善良さや複雑さも感じさせられましたね……真犯人の正体や動機も興味深いものでした、、、

恵まれた友人をねたんだことはないか? 貧しい友人を無自覚に蔑んだことはないか? 世の中は不公平だと思ったことはないか? 幼い頃は親しかったのに生活に格差が生じたせいで失ってしまった友人はいないか? 自分の人生を振り返りながら、罪と罰、正義と悪、そして許しと和解について考えさせられましたね……単なるミステリに留まらず人間の心の奥深さに触れるとともに、読者に多くの問いかけを残す作品だと感じました。
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『キリンの涙―ミス・ラモツエの事件簿〈2〉』 アレグザンダー・マコール・スミス (著),小林浩子 (翻訳)

2024年08月25日 20時53分03秒 | ■読書
イギリスの作家アレグザンダー・マコール・スミスのミステリ作品『キリンの涙―ミス・ラモツエの事件簿〈2〉(原題:Tears of the Giraffe)』を読みました。
アレグザンダー・マコール・スミスの作品は、8年以上前に読んだ『No.1レディーズ探偵社、引っ越しす―ミス・ラモツエの事件簿〈3〉』以来なので久し振りですね。

-----story-------------
N0.1レディーズ探偵社、今日も大忙し!
ボツワナ唯一の女探偵マ・ラモツエは幸せだった。
自らおこしたNo.1レディーズ探偵社の経営も順調だし、なんといってもすばらしい男性、ミスター・J・L・B・マテコニと婚約したのだ。
いそいそと結婚準備を進めていたところへ、新しい依頼人がやってくる。
アメリカから来たというそのご婦人は、十年前この地で消息をたった息子マイケルに何が起こったのか知りたいと言う。
アフリカに魅せられ、ボツワナの村で現地の人々と暮らしていたというその青年の足跡を追って、ラモツエはサバンナへ出かけていくが??。
持ち前の洞察力と行動力がますます冴える、好評「ミス・ラモツエの事件簿」第二弾!
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2001年(平成13年)に刊行された作品……サバンナのミス・マープルことボツワナで唯一の探偵ミス・ラモツエが活躍するNo.1レディーズ探偵社シリーズの第2作です。

アフリカの心を持つアメリカ人青年・マイケルの失踪話を軸に、婚約したマ・ラモツエとミスター・J・L・B・マテコニに家族が増えるエピソード、根性の悪いメイドの陰謀、探偵助手に昇格した秘書のマ・マクチの初事件等が語られます……事件解決だけでなく、人生とは、愛とは、道徳とは、といった大問題から、子どもの躾、無謀運転、睡眠時間や体重等々のマ・ラモツエを取巻く問題がユーモアたっぷりに描かれています、、、

10年前のアメリカ人青年・マイケルの失踪話は哀しい結末でしたが……それでも、マ・ラモツエの活躍により、それなりの決着を迎えることができて安心しました。

牧歌的で長閑な環境の中で繰り広げられる身近な事件(相談事、依頼事)を着実に解決するという展開で、陰惨な場面がなく安心して読めるシリーズですね……第1作は未読なので、ぜひ読んでみたいなー
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『土門拳 腕白小僧がいた』 土門拳

2024年08月20日 22時15分48秒 | ■読書
土門拳の写真集『土門拳 腕白小僧がいた』を読みました。
写真集は、昨年10月に読んだ赤瀬川原平の『老人とカメラ―散歩の愉しみ』以来なので久し振りですね。

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あの頃、路地裏にはいつもこどもがあふれていた

土門拳は昭和20年代後半から30年代初頭にかけて、精力的にこどもを撮影した。
みな貧しいけれど、生き生きと目を輝かせて遊ぶこどもが町に溢れていた時代。
土門はとりわけ東京の下町のこどもを愛し、彼らの中に溶け込んで、その仕草や表情をみごとに捉えたスナップを数多く残した。  

それらを収めた「東京のこどもたち」、戦前の代表作を含む「日本各地のこどもたち」、昭和35年の発表当時、大きな話題となった名作「筑豊のこどもたち」の3部構成による土門拳の写文集第4弾。
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根っからのこども好きの土門拳が、戦前・戦後・昭和の行く先々でのスナップを収めた写真集です。

 ■下町のこどもたち
 ■路地ですべてを学んだ(群ようこ)
 ■日本のこどもたち
 ■こどもの心で撮った父の写真(池田真魚)
 ■筑豊のこどもたち
 ■時代を超えたメッセージ(柳田邦男)

『下町のこどもたち』や『日本のこどもたち』では、幼い弟や妹を背負っていたり、お古と思われる繕った服を着て、左右で違う靴や地下足袋、下駄を履いている子どもたちがいて、経済的には恵まれているとはいえない境遇におかれているにも関わらず、素敵な笑顔で楽しそうに写っており、経済的な豊かさと心の豊かさは比例しないのかな……と感じたのですが、、、

『筑豊のこどもたち』では、崩れそうな炭鉱住宅で電気やガスもなく、食うや食わずの極貧の生活を送っている子どもたちを見て、経済的に一定の水準以上の生活が確保できないと、笑顔ってなくなちゃうんだ、人生って、そんな甘いモノじゃないよなー と考えを改めさせられましたね。

作ってなくて、飾られていないリアルな描写……市井の人々や子どもたちの視点で撮影されていることが、土門拳の作品の魅力なんでしょうね、、、

考えさせられる一冊でした。
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『ポー殺人事件』 ヨルゲン・ブレッケ(著),富永和子(翻訳)

2024年08月18日 19時57分18秒 | ■読書
ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日 : 2021-08-17
ノルウェーの作家ヨルゲン・ブレッケの長篇ミステリ作品『ポー殺人事件(原題:Nadens Omkrets、英題:Period Of Grace)』を読みました。
ここのところ北欧ミステリが続いています。

-----story-------------
ノルウェーNo.1ベストセラー!

エドガー・アラン・ポーの像に磔にされた首なし死体――
事件の鍵は、1冊の“災いの書"。
マウリッツ・ハンセン新人賞受賞

エドガー・アラン・ポー・ミュージアムの館長が殺された――死体はポーの像に磔にされ、頭部はなく皮膚を剥がされた状態。
怪奇小説さながらのその惨劇は“ポー殺人事件"と世間で騒がれることに。
捜査に乗りだしたリッチモンド警察署刑事フェリシアは、殺される前に館長が分析に出していた書物が鍵ではないかと目をつける。
そんななか時同じくして、遠く離れたノルウェーの図書館でも同じ手口の惨殺死体が発見され……。
世界17ヶ国で刊行、ノルウェー国内ベストセラーリスト第1位獲得ミステリー。
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2011年(平成23年)に発表されたヨルゲン・ブレッケのデビュー作です。

時制と場所が異なる3つの叙述が並行する展開……まずは16世紀に旅をしているらしい修道士の視点、この修道士が何の目的で旅をしているのかはしばらくわからず、気になった状態のまま物語は現代の2つの場面へ、、、

ひとつはヴァージニア州リッチモンドで、ここにあるエドガー・アラン・ポー・ミュージアムで館長の死体が、ポー像に磔にされた状態で発見される……しかも頭部はなく、皮膚も剥がされているという無惨な姿で。

これと並行してノルウェー・トロンハイム……グンネルス図書館で警備主任として働くヨン・ヴァッテンは、研究職には就いていないのだが、ポーについて調べていて博士課程に在籍している、、、

そこでエドガー・アラン・ポー・ミュージアムと類似した惨殺死体が発見……アメリカとノルウェーで、それぞれ事件捜査が進行していくことに。

リッチモンドで捜査を進める刑事のフェリシア・ストーンは、高校時代にレイプ未遂を体験したことから薬物依存になり、その過去からまだ脱し切れていない……一方、トロンハイムの刑事オッド・シンセーカーは、脳腫瘍を克服して復帰したばかりで、病が自分の人生から奪い去ったものの大きさから立ち直れきれていない、、、

あることからフェリシアは、ノルウェーで類似の殺人事件が発生していることを知り、2つの事件は交わりを見せる……2つの事件は同一犯による連続殺人事件なのか? その目的は? 殺害方法が陰惨なには、ちょっと苦手でしたが、過去と現代、アメリカとノルウェー、それぞれの物語がひとつに収斂していく展開が愉しめましたね。

序盤のゆったりとした語り口から、中盤以降の疾走へのギア・チェンジも好みだし、人生の中で欠けたモノを持つフェリシアとオッドの2人の刑事の存在も物語に厚みを持たせていた印象です。
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『北海に消えた少女』 ローネ・タイルス(著),一花洋介(翻訳)

2024年08月17日 16時00分07秒 | ■読書
デンマークの作家ローネ・タイルスの長篇ミステリ作品『北海に消えた少女(原題:Pigerne Fra Englandsbaden)』を読みました。
ここのところ北欧ミステリが続いています。

-----story-------------
失踪は、事件の始まりにすぎなかった。
1枚の写真から30年前の未解決事件が再び動き出す! デンマークのベストセラー・クライムノヴェル

イギリスに向かう船から、2人のデンマーク人少女が消えた。
その生死は不明、事件は迷宮入りとなった。
30年後、ジャーナリストのノラは、少女たちが消える直前に撮られた写真を偶然手に入れる。
警察も知らなかったその写真から、未解決事件が再び動き出す。
ノラが少女の過去を掘りおこすと、きな臭い話ばかり。そして失踪の裏にある、残虐な犯罪に気づくが――。
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2015年(平成27年)に刊行されたローネ・タイルスのデビュー作です。

イギリスに向かう船の中で2人のデンマーク人少女(リスベット・モーエンセン、ルル・ブラント)が消えた……30年後、週刊誌『グローバル』のロンドン特派員のノラ・サンドは少女たちが消える直前に撮られた写真を偶然手に入れたことをきっかけに調査を進める、、、

そして、ノラは調査は服役中の連続殺人犯ウィリアム・ヒクリー(ビル・ヒックス)に辿り着く……2つの事件の繋がりは? 真相を追う彼女に危険が迫る! デンマークのクライムノヴェル。

作者のローネ・タイルスは、フルタイムでの作家生活に入る前はデンマークの代表的な新聞ポリチケンやベアリンスケのロンドン特派員だったらしいので、主人公ノラの言動にリアリティがあり説得力ある作品に仕上がっている感じがしましたね……ノラが、行方不明となった2人のデンマーク人少女の辿った運命と服役中の連続殺人犯ウィリアム・ヒクリーとの関係を解き明かすとともに、犯人たちに追い詰められて絶体絶命のピンチに陥るクライマックスは、謎解きの心地良さとサスペンスのハラハラドキドキ感がバランス良く配置されていて一気読みでした、、、

彼ら(彼女ら)の犯した罪は赦されるものではないですねー ちょっとグロテスクでしたが、その部分は想像力を封印して読みました……陰惨な犯罪シーンを除けば、愉しめたし、面白かったですねー ローネ・タイルスの作品は本作品しか翻訳されていないようなので、ちょっと残念ですね。
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島根ワイナリーの『島根ワイン 葡萄神話 白 360ml』

2024年08月16日 22時22分22秒 | ■飲食
お盆休みに息子が遊びにきていたので、一緒にワインを飲みました……地元、島根ワイナリーの白ワイン『葡萄神話』です、、、

爽やかなキレのよい印象……暑い時期にキリっと冷やして飲むのにはイイかな。

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島根ワイナリー 『島根ワイン 葡萄神話 白 360ml』

■容量:360ml
■アルコール:12%
■味わい:辛口
■ぶどう産地:島根県
■ぶどう品種:甲州
■商品説明
 低温発酵・低温貯蔵により、爽やかでキレの良い香味に仕上げました。フルーティーでバランスの良い白ワインです。
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『フロム・ヒア・トゥ・ゼア』 ガールズ・イン・ハワイ

2024年08月15日 21時29分17秒 | ■音楽
2005年(平成17年)に発表されたガールズ・イン・ハワイの1stアルバム『フロム・ヒア・トゥ・ゼア(原題:From Here to There)』を聴いています……ベルギー出身の6人組ロック・バンドらしいのですが、あまり情報がないんですよね、、、

どこか懐かしさを感じる、優しさと暖かみのあるメロディーやハーモニー、砂を噛むようながさついたヴォーカル……聴いているとやめられなくなる、癖になる感じです。

ハワイ出身でもなければ女の子でもないのにガールズ・イン・ハワイですからねー かなりすっとぼけているけど爽やかなバンド名とジャケットに惹かれて、随分前に買っちゃったんですよね……でも、これは当たりです! これまでに5枚のアルバムがリリースされているようですが、その他のアルバムは入手できそうにないですね。

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1.9.00 AM
2.SHORT SONG FOR A SHORT MIND
3.TIME TO FORGIVE THE WINTER
4.CASPER
5.FOUND IN THE GROUND
6.THE SHIP ON THE SEA
7.THE FOG
8.FONTANELLE
9.FLAVOR
10.ORGANEUM
11.BEES & BUTTERFLIES (DOWN)
12.CATWALK
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『レッド・ピル・ブルース』 マルーン5

2024年08月14日 21時09分01秒 | ■音楽
著者 :
ユニバーサル ミュージック
発売日 :
2017年(平成29年)に発表されたマルーン5の6thアルバム『レッド・ピル・ブルース(原題:Red Pill Blues)』を聴いています……6月~7月、クルマの中では、ずーっと聴いていましたね、、、

ポップなサウンドとアレンジ、さらにしっかりロックらしさを残したソングライティングとその魅力のすべてが健在ですねー 聴きやすいんですよね。

そして、本アルバムの特徴はゲストの多さですね……ラッパー等を中心とした様々なゲストとのコラボレーションにより、多様性が増していて、ロック・バンドの枠組みを超えたジャンル不問のバンドへ成長している印象です、、、

飽きずに聴いていられる……そんな一枚です。


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1.Best 4 U
2.What Lovers Do(featuring SZA)
3.Wait
4.Lips on You
5.Bet My Heart
6.Help Me Out(with Julia Michaels)
7.Who I Am(featuring LunchMoney Lewis)
8.Whiskey(featuring ASAP Rocky)
9.Girls Like You
10.Closure

bonus tracks
11.Denim Jacket
12.Visions
13.Don't Wanna Know(featuring Kendrick Lamar)
14.Cold(featuring Future)
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『その雪と血を』 ジョー・ネスボ(著),鈴木恵(翻訳)

2024年08月13日 22時51分26秒 | ■読書
ノルウェーの作家ジョー・ネスボの長篇ミステリ作品『その雪と血を(原題:Blod pa sno、英題:Blood On Snow)』を読みました。
ヨナス・ヨナソンの『天国に行きたかったヒットマン』に続き北欧ミステリです……ジョー・ネスボの作品は5年前に読んだ『贖い主 顔なき暗殺者』以来なので久しぶりですね。

-----story-------------
ノルウェー発・翻訳ミステリー大賞受賞作!

1977年のクリスマス前夜。
殺し屋のオーラヴは麻薬組織のボスから仕事を依頼され、準備に取りかかっている、いつも通りに始末するつもりだった。
標的である、ボスの妻をひと目見るまでは……愛に翻弄された彼の選択は、敵対する組織をも巻き込んでオスロの裏社会を大きく揺るがすこととなる。
ノルウェーを代表するサスペンス作家がみずからの故郷を舞台に描く、美しくも凄惨なパルプ・ノワール。 
解説/川出正樹
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2015年(平成27年)に発表されたオーラヴ・ヨハンセン・シリーズの第1作です。

車の運転と恐喝が下手で、惚れっぽいうえに意志薄弱、文学の知識は豊富だが、計算が苦手……そんな男、オーラヴ・ヨハンセンは殺し屋だ、、、

麻薬組織のボス、ホフマンの指令を受けて標的を暗殺してきた……クリスマス休暇前最後の任務としてオーラヴが請け負ったのは、浮気をしているらしいホフマンの妻コリナの始末だった。

いつも通り、淡々と準備を進めるオーラヴ……暗殺のタイミングを見極めるため、ホフマンの家の向かいに陣取って偵察をはじめる、、、

しかし、コリナが視界に現れた瞬間、彼の運命の歯車は大きく狂いだす……標的の女に一目ぼれしてしまったオーラヴのさまよう銃口は誰に向けられるのか。

敵対する麻薬組織〈漁師〉をも巻き込みながら、彼は破滅に向かって突き進む……雪降りしきる70年代の冬のノルウェー・オスロで繰り広げられる、美しく凄惨なパルプ・ノワール。

殺し屋を主人公とした物語って、ローレンス・ブロックの殺し屋ケラーシリーズや伊坂幸太郎の各作品、石持浅海の殺し屋探偵シリーズが大好き……映画だと『レオン』ですかねー 実生活との間にギャップがある人物の方が好みなんですよね、、、

そういう意味では、オーラヴ・ヨハンセンは思い切り好みのキャラクターでしたね……車の運転と恐喝が下手、惚れっぽい、意志薄弱、文学の知識は豊富だが計算が苦手 ですからね、感情移入しながら読んじゃいました。

標的の女性に惚れてしまったところからオーラヴの人生は狂い始めます……ボスを裏切り、商売敵に近付くが利用されて裏切られ、そして女にも、、、

美しい世界と容赦ない殺し合いの交錯……純白の雪と深紅の血に収斂するラスト・シーン、読後に深く息をついてしまうエンディング、どれも良かったですねー 本シリーズは続篇があるようなので、ぜひぜひ読んでみたいですね。
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