気の向くままに junne

不本意な時代の流れに迎合せず、
都合に合わせて阿らない生き方を善しとし
その様な人生を追及しています

(‘76)5月7日(金) Y.H.春海荘と鈴木洋子

2023年05月16日 | 日記・エッセイ・コラム
午前七時三十分。「おきなわ丸」那覇港接岸。無事に「竹富での誕生日」を迎えた私は五日、石垣に渡り美崎荘に泊まった。そして昨日、夕方出航の「おきなわ丸」に乗り込んだのである。それで今朝那覇港に着いたのであるが、今回はおとなしくこのまま帰る予定で、今夜一泊このY.H.春海荘に泊まり、明日の「飛龍」で大阪へ渡るつもりでいる。出発前には日程も日数も全く考えていなかった今回の八重山紀行も、こうして振り返ってみれば今日で丁度二週間という、こじんまりとした小旅行として幕を迎えようとしている。家に戻る迄17~18日間といったところであろうか。何となく気が緩みがちであるのに気が付いた。

そう、その気が緩んだところに出て来た悪い相手…。名古屋から来て私と入れ違いにこれから八重山に行こうという鈴木洋子。歳は私と同じ。行動予定が全く逆なのであるから、深く関わらなければいい…と思っていたのだけれど、馬鹿な話しでこんな時に限って…「相性」と言うべきか…が合って、泊まっている所がY.H.であるなんて事を忘れ始めてしまった。
夜十時三十分頃こっそりと抜け出した。以前入った事のある国際通り外れのジャズ喫茶に行くが閉まっていたので引き返し、Y.H.の近くにある喫茶店「三軒茶屋」に入る。ビールを飲みアイスクリームを食べて、日付けの変った深夜零時三十分、Y.H.に戻る途中であつた。喫茶店のハシゴをしようと云うことになり、サテンドールに入り冷珈琲を飲んだ。何を話していたのだろうか、気が付いた時は何とまあ、既に午前三時頃になっていたので、Y.H.に戻る事にした。戸を開けて玄関を抜け二階へ上がる迄が滑稽で、まるで忍び込んだコソドロさながらであった。
さて二階へ上がってやれやれというところで、まだまだ二人共眠くなってはいない。それでは…というので以後、トランプを始める始末。これがY.H.での一夜かと思うと、吹き出してしまう様な信じられなさ。トランプの後は話しをしたりで、いつしか時計は朝陽の中で午前七時三十分を指していた。そこで、
「明るくなったから、そろそろ寝ようかぁ…」
「うん、そうしましょう…」
…ってな感じで、やっと朝の明るみの中で消灯したのであった。

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