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100年マンション

2006年09月25日 | マンション

○国の調査によると、これまでに建て替えられたマンションの築年数の平均は38年だそうです。住宅ローンの最長返済期間が一般的に35年なことを考えると、ローンを返し終わったころには建物が使えなくなってしまうことになります。これではいかにも短いという印象です。

○なぜこれほどマンションの平均寿命が短いかというと、建物の老朽化もさることながら、給排水管や作り付けの水回り設備の寿命が短いことが影響しています。昔のマンションは配管をコンクリートに埋め込んで建てたりしていたので、管や設備だけ取り替えるのが難しいのです。さらに専有面積が今よりだいぶ狭い住戸が多く、現代の暮らしぶりに合わなくなったという事情もあります。つまり物理的にはまだ使えても、社会的に寿命が尽きてしまったということなのです。

○そこで最近ではマンションを40年そこそこで壊さなくてもいいよう、寿命の長い建物を建てようという気運が強まり、100年持つマンションという意味で「100年マンション」を目指す考え方が出てきています。具体的には、建物の骨組みに当たる鉄筋コンクリートを頑丈につくり、老朽化するスピードを遅らせようという試みです。例えば強度の高いコンクリートを用いたり、中の鉄筋を二重に配列したりといったことが挙げられます。

○しかし、建物の寿命を長くするだけでは社会的な寿命を遅らせることはできません。日常的なメンテナンスや定期的な修繕工事で建物の傷みを少なくすると同時に、設備は配管を取り替えやすくする工夫も求められます。建物の骨組み(スケルトン)と内装(インフィル)を分離したSIマンションはその典型例だろう。さらに家族構成が変化しても住み続けられるよう、専有面積が広めであることも重要です。これらの条件を満たして初めて、「100年マンション」と呼ぶことができます。


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