彼岸参りに伺うと子供が「ある一瞬を境に、しかめっ面(心配顔)が、歓喜に満ちた喜び顔に変わる事って、何だ」と。「君が求めてる答えは、何かな」「試しに言ってみてよ」と。「じゃ、合格発表公示の瞬間かな」「何、それ。意味がわからん」「じゃ、出産だ」「正解」「何故わかったの」「君に弟が出来ただろ」と。
【追伸】
この男の子にとっても、ご両親にとっても、待ちに待った、7年越しの第2子だったんですよね。ほんと、子供は授かりものにて。世の中には望まれて生まれてくる子供と、望まれずに生まれてきて、中絶されたり、虐待されたりの子供が。両方とも、赤子には出生選択の権利も、親を選択する権利も、与えられていない。生まれた途端に「この人が、親」と。これが如何に理不尽な押し付けであろうとも、受け入れて、乗り越えていくしかない。芥川龍之介さんの『河童』では『生まれたい、生まれたくない』の選択は、赤子の方に選択権があるとか。赤子の意思を聞く役目は父親と。母親の腹の中にいる赤子に声を掛けて。その時、赤子が「お父さん。あなたの生き様を見ていると、私もその様になるのか、と思ったら、生まれてきたくない」と。こりゃ、父親はきついわ。