福岡西方沖地震は、平成17年3月20日10時53分、春季彼岸中日法要の直前、拙僧、法衣に着替えていた時、地鳴りが『ゴー』と音を。製鉄所が事故でも起こしたのかな、と思った瞬間、大きな揺れが。思わず昨年他界の父に「参拝者の命を助けてくれ」と心の中で。地震がないを理由に製鉄所はこの北九州に誘致を。
【追伸】
北九州で地震、もう日本全国どこでも起こり得る。地震当日、山門駐車場係が「住職。駐車場の車が波打って、下からお寺を見上げると、倒壊するんじゃないか、と思うくらい揺れてたよ」と。ところが、本堂に座っていた檀家の爺様、婆様は落ち着いたもので「お寺で死ねたら、本望じゃ」と。数々の有事を経験されている人達にて、肝が据わっとる。流石ですばい。さて、この福岡地震の数年後、当時の支援物資の話を被災した小学生に振った番組があった。すると不快な顔をして「今だから言いますが、箱の中には使い古しの下着、ボロボロの服、穴の空いた靴や靴下。短い鉛筆に汚い消しゴム。僕達は被災者だが、乞食じゃない。あなたなら、これ、使いますか」と。この番組を見ていた当時高校生だった息子が「全国の小学校から届いたこの物資だが、箱詰めにしたは、間違いなく先生と親だよね。何とも思わなかったのかな、詰め込む時に」と。勿論、そんな物、そんな人達、ばかりではないですけどね。