1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

17年前の福岡西方沖地震。支援物資の分別をした人達が「使える物と使えない物に分け、有料でゴミ処理を。労力と時間とお金が、非常に無駄。他にやらなきゃならん事が数多に。出来る事なら義援金を」と

2022-03-19 08:50:50 | 法話
福岡西方沖地震は、平成17年3月20日10時53分、春季彼岸中日法要の直前、拙僧、法衣に着替えていた時、地鳴りが『ゴー』と音を。製鉄所が事故でも起こしたのかな、と思った瞬間、大きな揺れが。思わず昨年他界の父に「参拝者の命を助けてくれ」と心の中で。地震がないを理由に製鉄所はこの北九州に誘致を。

【追伸】
北九州で地震、もう日本全国どこでも起こり得る。地震当日、山門駐車場係が「住職。駐車場の車が波打って、下からお寺を見上げると、倒壊するんじゃないか、と思うくらい揺れてたよ」と。ところが、本堂に座っていた檀家の爺様、婆様は落ち着いたもので「お寺で死ねたら、本望じゃ」と。数々の有事を経験されている人達にて、肝が据わっとる。流石ですばい。さて、この福岡地震の数年後、当時の支援物資の話を被災した小学生に振った番組があった。すると不快な顔をして「今だから言いますが、箱の中には使い古しの下着、ボロボロの服、穴の空いた靴や靴下。短い鉛筆に汚い消しゴム。僕達は被災者だが、乞食じゃない。あなたなら、これ、使いますか」と。この番組を見ていた当時高校生だった息子が「全国の小学校から届いたこの物資だが、箱詰めにしたは、間違いなく先生と親だよね。何とも思わなかったのかな、詰め込む時に」と。勿論、そんな物、そんな人達、ばかりではないですけどね。