1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2368話目】 時折「生活保護受給者は、葬式をしてもらう事が出来ないって、本当ですか」と問われる事があるんですよね。

2022-03-05 21:31:16 | 法話
読者高校生が「生活保護受給者は葬式が出来ないって本当なの、住職」と。「そんな事はないよ。住職に葬儀を頼めないから、葬式が出来ない、という認識が広まったんだね」「住職に頼めないの」「生活保護受給は、財産保有してないが前提。住職に布施を払えるはずがない、が基本的考えと」「なる程、そうなんだ」と。

【追伸】
この高校生に「何故、そんな質問したの」と尋ねると「実は、友人の父親が危篤状態に」「なるほど、そういう事か。住職は呼べないが、扶助制度というものがあって、葬式を行う遺族が生活困窮者の場合、受給する事が出来るよ。但し、葬式前に申請しておかないと、葬式後の申請は受け付けて貰えないよ。申請すれば必ず受給される、とも限らんけどね。受給扶助が許される範囲は、所謂、検案、遺体運搬、火葬埋葬、納骨葬祭に限る、かな」「住職さんのお寺には、生活保護受給者は」「おらっしゃるよ」「葬儀は」「してあげてるよ。家庭事情によっては、火葬後にお寺の本堂で密葬し、遺骨は49日間、阿弥陀如来の前に安置し、毎日供養を拙僧が」「そんな事もしてくれるんですか」「その友人に、お寺のご住職に相談する様に、君から言ってあげなさい」と。