1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2324話目】 人は他人事だと冷静に対処出来るが、自分の事となると、冷静さを失うもの。「で、あって欲しい。で、あって欲しくない」と。

2021-12-03 18:21:54 | 法話
元有名病院看護師長のわが寺の70代女性僧侶が酷く沈んだ顔してお寺に。聞くと、3ヶ月間下痢が続き大腸検査で血便が判明。数日後に精密検査と。便の色を聞くと正常。「癌じゃなく、潰瘍かもしれんよ。檀家90代爺様は、癌で大腸を30㎝切除。1ヶ月後にはお寺で作業を始めおった」「何か、元気貰えました」と。

【追伸】
この70歳女性僧侶、看護師長時代はオペナース(オペ室看護師)を。数多の癌手術に立ち会った為、数多の事例も目に。時折「住職。手術中に『この癌はまた、すぐ戻って来られるだろうな』と思ったら、間違いなく戻って来られた」と当時の事を振り返っていた。プロだからこそ、癌の本当の怖さを。さて、大腸癌検査の結果は、といえば潰瘍だった。沈んでいた顔が嘘の様になり「住職の言う通り、潰瘍だった」と、はしゃいでお寺に。「医療のプロが、素人の住職の言葉に嬉しがってどうする。拙僧の見立ては、ただの偶然だよ。で、どうなの」「主治医が『何か、薬を飲んだかね』と。心当たりはなかったが、家に帰って主人に『コロナのワクチンかもしれん』と言ったら『アホか。食べ過ぎたい。間食ばっかりしおって』と言われた」と、また嬉しそうに。「如何に医療のプロでも、一般人と同じ、命は1つしかないもんね。怖いもんは、怖い、不安な事は、不安、だよね。正直でよろしいかな」と。純粋な70代にて。