地方の個人塾から難関大学へ合格させるメソッド

塾長が、ホンネをつぶやきます

親の声が我が子に届かない理由は、コレ!

2021-04-03 05:18:00 | 日記

受験に向かって日々努力するお父さん、お母さんを私は本当に尊敬します。

合格という結果も、もちろん大事です。

ただし、受験を通して、お子さんが成長することや、親御さんからの愛情を感じ、より一層親子の絆が深まることが受験の一番の成功だと、私は思います。

適切な「褒め」はお子さんの成績向上と、親子関係の潤滑のために必要不可欠な要素です。

褒め不足の子供

とにかく褒めです。これで十分だろうという10倍褒めてください。日本人は一般に、言葉にすることが苦手ですが、日本の子供は慢性的な褒め不足です。褒め不足の子供は、愛情確認行動と言われるものを起こします。


頑なに勉強を放棄するのも一種の愛情確認行動

褒め不足のお子さんは、自己肯定感が低く自信が無く、心の底で万事につけ「どうせ自分なんて」と思ってしまい、一度でも壁に当たると「僕はもうダメなんだ」と思って投げだしてしまいます。

「勉強しなくちゃダメでしょ!」
子供もそれがいけない行動だということは分かっています。それ自体は悪い行為だけど、あなたのことを大切に思っていて、いつも見ているよという愛情を伝え、包み込んであげてください。

一番重要なのは、日頃からあなたのことが大好きだということを言葉に出して伝えることです。
これは、塾ではできません。お父さん、お母さんにしかできないことです

・褒める重要性

「褒め」の重要性を主張してきましたが、褒めて育てられた子供はどうなるのでしょうか?自己肯定感が高まると同時に、子供は根拠の無い自信を持つようになるのです。

一見悪いことのような気がします。しかし、子供の成長にとって根拠の無い自信は重要です。
勉強のできる生徒の多くは、謎の自信を持っています。これを調子に乗っていると、マイナスに捉えてしまう大人が非常に多いです。

根拠の無い自信は、知的好奇心につながります。

勉強にしても「なんかよく分からないな。でも、面白そう。僕ならできるかも!」みたいに取り組み始めます。壁にぶち当たっても「僕ならできる!」と思って頑張ることができます。

褒める前に怒ってしまうお母さんも多いかと思います。まず、前提として、受験は親のためにやるものだと考えましょう。「勉強していただいてる」のです。学校終わりに電車で離れた塾まで行って勉強するという、それだけで凄いことではないですか?成績に関わらず彼らはみんな凄いです。

「勉強をさせてあげてる」と思えば、サボってるのを見ると腹も立ちますよ。でも、子供から「僕は〇〇塾に入って勉強したい!」と言われて受験を始めたご家庭ってほとんど無いはずです。一部の例外を除いて、死に物狂いで受験をしたいではないですよね。

自分が中高生の時に、勉強をさせてもらえるありがたみとか微塵も分からなかったはずです。むしろ、本当の意味で、それが分かる子がいたら気持ち悪いです。子供が遊びたい時間を削って「勉強していただいてる」のだから、多少無理して笑顔を作って褒めてあげましょう。

・褒め方

これが一番重要なのですが、多くの親御さんはできるようになったら褒めようと考えますが、逆です。褒めるからできるようになるんです。

私の受け持っていた生徒で、ノートを取らず、話も聞かず、課題を全くしてこない生徒がいました。軽く注意をしても飄々とした態度で、私は叱るか迷いました。しかし、冷静になって、この子は叱ったところで次の課題をすることは無いだろうなと考えました。

そこで褒めてみました。正直褒めるところは無いのですが、できた設問を無理やり褒めました。授業中に話を聞かなかろうと絶対に怒りません。

さて、課題なんですが、次の週もやってきませんでした。でも、褒めました。その次の週もやってきませんでした。でも、褒めました。さらに次の週、少しだけ勉強するようになりました。滅茶苦茶褒めました。

そこからその子は一気に満点に近い点数を取るようになり、授業中も話をよく聞いてくれるようになりました。もし、あそこで叱っていたら、絶対にこうはならなかったはずです。

できた時に褒めるのは当然です。できない時に褒めるから価値があるのです。特にご家庭では、結果が出なくても褒めてあげてください。

将来、彼らが社会に出ていき厳しい経験をしていくことでしょう。社会は冷たいです。受験なんかその最たるものですが、結果でしか評価されません。その社会で勝ち上がっていくのは容易ではないです。99%の人は出世競争を途中で諦めて、自分なりの幸せをつかみに行くはずです。そうなった時に、青年期の親からの無条件の愛情は、挫折した時の彼らにとってかけがえのない心の支えになります。

さて、具体的にどうすればという話ですが、部分を褒めることと、プラスの言葉をかけることを意識しましょう。

例えば、子供の筆算が汚くて計算ミスが多発していたとしましょう。当然「綺麗に書きなさいよ」と言うわけですよね。でも、自分が子供の立場だとして、親からそんな風に怒られて嬉しい気持ちはしないはずです。

「なんだい!僕だって宿題頑張ってるのに!!」じやなくて「キレイに書くと計算ミスが減るよ」「ここの部分丁寧に書けてるね」(数字の7がきれいに書けていたとかそのレベルで良いです)とにかくプラスの言葉をかけることです。

そうすると不思議なことに、あれだけ怒っても、何度言っても解決しなかったのに、一か月もしないうちに必ず変化が訪れるはずです。

ポイントになるのは、まずは受け入れてあげることです。自分が、会社の上司から、時間外業務を任されてしかたなく仕事をしていたら、横から突然やってきた上司が上から目線で「この資料の作り方はねぇ~」と言い出したら、どつきたくなりますよね。

逆に時間外業務を同じようにやるにしても「いつも頑張ってるね!資料作りも凄い良くできてる!一点、ここの部分だけ直すと凄い見栄えが良くなるから、俺も付き合うし一緒に直そうよ!」と言われたらどうですか?少しは頑張ろうかな、という気持ちになると思います。

人は自分のことを受け入れてくれた人の言うことなら聞きます。

相手に求める前にまずは相手を受け入れましょう。

なぜか、自分がされて嫌なことで普段なら絶対にしないのに、子供相手になると悪気無く、無意識で上から目線で話してしまったりします。子供であろうと、きちんと一人の人間として尊重してあげましょう。

ただし、人間なので常に優しくすることはできないかと思います。

そういうときはお子さんに「母さん、今日はどうしても疲れてるから厳しい言い方しちゃうかもしれない。ごめんね。」と言いましょう。

大事なのは、怒ってしまったとしても、子供のことが嫌いで起こったんじゃないよと伝えてあげることです。

褒め方としては、自分が子供の立場だとして、どうやって言われたら嬉しいかを意識すると良いです。

イメージとしては「なんでできないの」じゃなくて「次は一緒に頑張ろうね」です。

繰り返しになりますが、お父さん、お母さんは、あなたのことが大好きだということを言葉に出して伝えてあげてください。
これは、塾ではできません。お父さん、お母さんにしかできないことです。


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