しかし、何も分からない、知らない世界の中に"嵐山"があった。とは言っても嵐山とくれば世界遺産の「天龍寺」があり、曹洞宗大本山「永平寺」が福井であれば、それは臨済宗天龍寺派の大本山であることや夢窓国師が作庭された曹源池庭園があることなどは作庭の重森氏や北山さんらの話や本を見つめる時にどうしても1度は見ないといけない"姿"であることなどは知っていた。
そして、今年は何10周年となるのか、"美空ひばり"の歌がテレビから流れ、新聞などでは記念盤CDも出ている「国民栄誉賞」を受賞した歌手、美空ひばりのプライベートミュージーアムがここ嵐山駅の眼の前にあるのはご存知ですよね!!
その他にも嵐山・嵯峨野など一体となるとそれはすごい観光の名所がずらりである。"嵐電"に乗っていただくのが一番よいのは何故って、時間通りに21分で嵐山に着いてしまう。北野線に"帷子ノ辻"から乗り換えれば広隆寺・東映太秦映画村・仁和寺・妙心寺・金閣寺・龍安寺など名所ばかりである。
それらのお寺さんや金閣などの鏡湖池に映る姿やただずむ姿などは絶品であり、龍安寺の方丈前庭のある何が語られているのか"石"との対峙、語らいを求めてやまない方々を虜にする「虎の子渡しの庭」に見入って何時間もたたずんだことを思い出してきている。
そんな遠大・茫洋する嵐山を脳裏に描きながら宝厳院の田原和尚とは2言・3言の会話を交わし、中学時代のオトナリさんということですべてが分かったような2人がふたりして笑顔となり、まあ、ゆっくり来て、今度は飲もうよ!!となり、玄関を出て、庭を見せていただいた。
真夏のこのカンカン照りによーく手入れされた苔の世界が目に入った。この苔の世界と合体し、世界の宇宙に翔く、もうひとつのJUICHI POWERING WORLDを創りたいと思って心躍らせながら帰福した。