福井県が誇る名勝地であり、越前海岸でも有名する東尋坊、その少し裏手には私が20数年前に大揮毫した東尋坊から望める雄島がある。ここの漁協でウニ漁が解禁となり、ここの海女さん30名がて出てウニの初漁を行ったのは21日であった。
ここでは、というよりも越前海岸では沖に出てもぐってウニ取りをするのではなく、小・中学生の方々でも漁というか、ウニ取りをするのは海底の石をめくり、どんどんめくっていってニゴリが消えたところで石の裏にくっついているバフンウニを採り、海面に浮かべたタイヤウキや木おけに入れていくやり方でウニ漁を長年伝統的にやっている。
だいたい直径は3~5cmで5cmとなると大きい方だと言われている。午前中に採ったものを午後から包丁とてぶくろで針を少し切り落とし、ま半分に殻を切り割り、昔は小指の背でさっと円形にして、小さなざるに入れたが、今の人は不きっちょになったのか、スプーンで取り出しておられるようだ。
この黄色の卵巣大きなアワビの貝殻に水洗いしたものを入れておくとアワビの穴から水分が抜けてゆく。これに塩をまぜるか、本当はホウのは大きな葉っぱの上に黄色のウニの卵巣を並べて塩をふくませると本当に「赤」それを「日本の赤」という深い赤になってゆく。
何故にかなり詳しいかというと、越前海岸でも本当に凄いといわれるのは「菅生(スゴウ)」の雲丹」で小・中学生の時は毎年、縁があってここでウニ採りをし、地元の方々を手伝い、ホウ葉にくるんで福井の料亭に出荷するのを見ていたので思い出深い。
現在は、料亭でも仲々菅生の雲丹を味わえないが、私の親戚する「風月楼」があった時は、初ものの雲丹に浅草のりという正に福井を代表する一品・逸品を味わいながら「熱燗」そして「おおきなあわびの水がい」をいただいたことを思い出し、当時の「豊かな」海の幸は人々の心までも潤おしていたように感じている。その越前ウニが我が家の食卓にやってきた。孫達の大好物のようだ!!
先生のブログ拝見されていただいております。
過日教室の問い合わせをいたしました京都在住の光華と申します。
冬は「天たつ」の塩雲丹で熱燗が好きですが、このたび越前雲丹解禁になりましたので今週末福井を訪ねます。「海の幸の涼味と冷酒」を楽みたいと思います。