Dr. 讃井の集中治療のススメ

集中治療+αの話題をつれづれに

新型コロナウイルス感染症と死

2020-11-30 02:58:34 | 集中治療

ヒューモニー 特別連載 第28回 新型コロナウイルス感染症と死

新型コロナ感染症患者さんの死が、家族や医療従事者に与える影響について述べました。後遺症は患者さんだけではありません。家族や医療従事者にも精神的後遺症が出る方がいる。

  • 心肺蘇生は感染リスクの高い処置。心臓マッサージや、マスクによる人工呼吸によってウイルスを含んだエアロゾルが大量発生する。
  • 医療従事者は、自分の感染の可能性よりも患者さんの救命を優先して個人防御具なしで心肺蘇生を始める人も多い。
  • PCR陽性のまま亡くなると、ご遺体はエンゼルケア(遺体をきれいに拭くなどの死後処置)を施した後、ポリエチレンなどで作られた非透過性納体袋に入れて密封する。
  • ご家族は、ご遺体に触れることはできない。亡くなった直後はまだぬくもりがあるけれど、次第に冷たくなっていく――このように残されたご家族が死を実感する機会が、新型コロナ感染症では非常に少ない。
  • コミュニケーションが取れず、肌と肌を触れ合うこともできないまま、さらに死を受け入れるためのプロセスもなく別離を迎える…。結果、ご家族は最愛の方の死を乗り越えるのが難しくなる。
  • 現場では、リモート患者面会によって、患者さんが闘い、医療従事者がそれを支えている姿を見てもらい、ご家族の精神的な受け入れを助ける努力をしている。
  • 医療従事者も、一緒に闘った患者さんの死により精神的後遺症を残す可能性がある。
  • 死に慣れてはいけないし、実際慣れることなどない。

第三波が始まり、ベッドの状況は日に日に悪化しています。12月・年末年始を乗り切るために、新規感染者数を今すぐグッと下がらないと現場は耐えられないでしょう。



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