Johnnyダイアリー

大好きなジョニー・デップのことや、映画の感想、日常の出来事を書きつづっています。

ジョニー映画を振り返ろう⑨ ~妹の恋人

2007年02月25日 | ジョニー映画を振りかえろう

僕の思いは空中ブランコと共に!


妹の恋人
1993年製作
原題:Benny & Joon
監督:ジェレマイア・S・チェチック

【サム】ジョニー・デップ
【ジューン】メアリー・スチュアート・マスターソン
【ベニー】エイダン・クイン
【ルーシー】ジュリアン・ムーア

あらすじ
幼い頃に両親を亡くし、心に深いキズをおったジューンとそんな妹を見守る兄のベニーは兄妹だけで、ひっそりと暮らしていた。ベニーは医者から、ジューンを施設にあずけたらどうか、と言われていたが頑なに断っていた。ある日、友人とのポーカーに負けたジューンとベニー兄妹は、チョット風変わりなバスター・キートンに憧れる無口な青年を預かることになるのだが・・・。

******************************************************************

しばらく休んでいた、「ジョニー映画を振り返ろう」ですが、
先日早稲田松竹で観た、「妹の恋人」の感想記事を
私なりに感じたまま自由に書いてみようと思います。

日本でのタイトルは「妹の恋人」
よく海外と、日本ではタイトルが全然違う場合があるけど、
この作品も例外ではない。けど、これはとてもいいタイトルだと思う。
このタイトルだと、主役はジョニー・デップだということになるのかな。

原題は「Benny & Joon」。
ベニーとジューン兄妹の成長物語という風に見れば
このタイトルもすごくいいのかもしれない。
ジューンの元に運命のように、やってくるサム。
けど彼はある意味、ベニーの恋のキューピッドとも言えるのかも知れない。

この作品は、サムとジューンのラブストーリーはもちろん
ベニーの妹離れ、ジューンの兄離れの成長ストーリーでもある。

オープニングの音楽がすごくいい!
タイトルは、「I'm Gonna Be(500 Miles)」  ■試聴はこちら■
「これから君に会いに行くよ。君の心を溶かしに行くよ。」 という、
サムから、ジューンへのメッセージのような気がして、
この時点で、もうジーンとしてしまいます。
この曲に合わせて、電車に乗ってやってくるサム。
ここから物語は始まります。

 

~ジューン~

ジューンは、子供の頃両親を交通事故でなくしていらい、とても心が繊細。
自分の事を病気扱いする兄にイライラしながらも、
サムに会うまでは兄に頼りきっていたのも事実。
お手伝いさんを次々にやめさせる常習犯でもある。
本当に、お手伝いさんが気に入らないわけではなくて
実際には、「病気扱いしないで!」という兄への強いメッセージなのだろう。
でも兄にはそばにいて欲しい。
そんな自分の中の矛盾に苛立ちを感じながらも、絵を描いたり、
庭の手入れをしたりすることで気持ちのバランスをとっている。
ピーナッツ・バターとタピオカが大好き。

ジューンは絵を描くのがとても上手い。
たった一日でサムを気に入り、
翌朝にはサムの寝顔を素晴らしい観察力で描いている。
あの絵が欲しいと何度思ったことか。。。

両親の事故以来、こと車に関しては、とても恐怖心を持っている。
時には卓球ラケットを振りかざし、道路で車の行く手をさえぎっては警察騒ぎになることも。
兄が運転する車に乗る時でさえ、ヘルメットをかぶるほどだ。
そのジューンが、初めて自分から車に乗ったのは、サムとの駆け落ちのバス。
それほどにサムの事を愛していたのだ。
よほどの決意だったのだろうと、ジューンの気持ちと覚悟を感じることができる。

~サム~

バスター・キートンに憧れる26歳の純朴で無口な青年。
パントマイムはすぐにでもプロになれるほど上手だけど、文章を書くのはチョット苦手。
ジューンに手紙を書くのを手伝ってもらうシーンがある。
お互いの不得手な所を支えあっているのが、とてもいい。
サムは映画も大好き。
好きな映画は、セリフや表情を事細かに覚えてしまう才能も有り!

サムはとても謙虚だ。
自分からあれが欲しいとか、こうして欲しいとか一切言わない。

掃除や料理は、ひと工夫もふた工夫するのが大の得意!
掃除は音楽にのって、空中で、右や左へ自由自在。
料理は、普通調理器具ではないものを使い、大胆に。
サムのアイデアが光ります。

サムはきっと、自分の全てを受け入れ理解してくれる人を、
ずぅ~と、探していたに違いない。
あちこち渡り歩き、心の孤独な旅を続けていたのかも。
無口だけどきっとその分、心の中では色々と考えを巡らせているのでは。
素朴な優しさと情熱を内に秘めているタイプだと思う。



作品中、サムが一番美しいと思うシーン♪


ジューンに一目惚れしたのは、きっとサムの方が先。
木の上からの熱い瞳が物語っている。
あまりの熱いまなざしに、後日ジューンはサムの事を覚えていたほど。
ベニーに、「ジューンは、頭の中の誰かと話しているときがある。」と聞き
とても感激し嬉しかったに違いない。
サムのチョット驚き嬉しそうな笑顔が弾ける瞬間がなんとも言えない。
「素敵だ!彼女は僕と同じ魂を持った人かも知れない!!」
ベニーの言葉を聞いた瞬間、きっと心の中ではこう思ったのでは。

サムは人の立場になって考えることができるやさしい人。
ベニーが、「ルーシーを怒らせてしまった」と落ち込んでいるとき、
いち早く気持ちを察し、言葉ではなく、パントマイムで励ます。
一生懸命パントマイムを演じるサムに、いつしかベニーも微笑む。
サムはいつも、言葉ではなく行動や表情で気持ちを表すのだ。

ジューンと恋人同士になったサムは
「僕がジューンを守らなきゃ!」と決意したのに違いない。
ビデオショップで働く事を大決心する。映画が大好きなサムらしい。
お客に映画の説明をする映画通なシーンもある。
きっと、お店でも人気者になっていくことだろう。

 


~見どころ~

ダイナでのパンのダンス
パンにフォークを刺して足に見立て、とぼけた表情でユニークなダンスを披露。
思わず体でリズムを取ってしまいます。
これもかなりジョニーは練習したのだろう!見応えあり。

ルーシーの映画出演シーンの再現
映画好きのサムは、ダイナでルーシーを見た瞬間、
映画のタイトルと役どころをいいあてる。
そしてすかさず、名シーンを再現して見せるのだ。
ジョニーの女性の声色が聞けるコアなシーンでもある。
後のビデオ鑑賞会でも、サムは披露している。

空中ハウスクリーニング
サムの家事の方法は、とってもユニーク。
部屋の掃除でさえ、音楽をガンガンにかけて、右へ左へ空中移動しながら!

サム特製チーズトースト
サムのトーストは、とても美味しそう。一度ご馳走して欲しいぐらい。
アイロンでジューといい音をさせると出来上がり。いい匂いがしてきそう!

サム特製マッシュポテト
マッシュポテトはサムに任せれば、ものの一秒で出来上がり。
なんたって、音楽に合わせてテニスラケットで、バンッ!!  
でも、とっても爽快感が有ります。

公園でのパントマイム
落ち込むベニーをなぐさめるため、とっておきのパントマイムを披露するサム。
きっとジョニーは、猛特訓を積んだのだろう。
思わず目を見張る上手さです!!

不器用なキスシーン
気持ちが通じあったサムとジューン。
不器用な2人の不器用なキスシーン。
ドキドキしている2人の心臓の音まで聞こえてきそうな
初々しくて、印象的なラブシーンである。

スケーティング「マミ?」
病院に侵入したのが見つかりそうになりピンチ!
本当は自分だってすごくジューンに会いたいくせに、
優しいサムはベニーの為に、自ら囮になります。
医者達の前に膝すべりをして飛び出し・・・「マミ?」。
もちろん、つまみ出されてしまいます。
ユニークで泣かせるシーンです。

ジューンに会うため空中ブランコ
これぞ名シーンです!!
スケーティング「マミ?」、でつまみ出されてしまったサム。
危険を顧みず、今度は窓からジューンに会いに行きます。
ただただ、「ジューンに会いたい!!」それだけを思いながら。
窓から飛び込んできた熱い瞳のサムに、ジューンならずとも惚れてしまいます。

車椅子からの微笑み
空中ブランコから落ちてしまい骨折してしまったサム。
落ち込んでいると、目の前にジューンが。。。
この作品中、最高の笑顔のサムを観ることができます。
それはもう、思わず体中がジーンとしてしまうほどの感動のシーンです。

他にも、キュートなサム君が満載です。
紙袋を抱えたサムが、ビニールを「パクッ」のシーンも大好きです。
あれはきっと、ジョニーのアドリブでしょうね♪

大好きな『妹の恋人』。
何度も観たけど、観るたびに新しい発見がある
お気に入りの作品です。

 

*****************************************************************


妹の恋人は、思い入れが強くて思わずこんな長文の記事になってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございます♪

 

 

 

 


ジョニー映画を振りかえろう⑧ ~シークレット ウインドウ

2006年09月19日 | ジョニー映画を振りかえろう


つけ狙う男の正体は・・・!?


シークレット ウインドウ

2004年日本公開
原題:SECRET WINDOW
監督:デビッド・コープ

【モート・レイニー】ジョニー・デップ
【ジョン・シューター】ジョン・タトゥーロ
【エイミー】マリア・ベロ
【テッド】ティモシー・ハットン

あらすじ
人気作家のモートはある日、妻の浮気の現場を目撃してしまう。それ以来半年、モートは湖畔の別荘で一人で暮らしている。そこへジョン・シューターと名乗る男が突然現われ、「俺の作品を盗作しただろう!」と怒鳴り込んでくる。「そんなことはしない!」と追い返したモートだがそれ以来シューターが執拗につけ狙うようになる・・・。

********************************************************


スティーヴン・キングのサスペンス小説が原案の映画。
この映画が公開されたとき、すぐにオチが分かっただの、話が浅いだのと
色々言われたようですが・・・私としてはサスペンス・ムービーの魅力を
十分に味わえました。
最後まで私には、オチも分からなかったし・・・(涙)
最後の謎解きはかなりビックリして、ゾクッときました・・・。

この映画は、最初から最後までほとんどジョニーが登場していて、
ジョニーファンにはたまらない作品のひとつなのかも。

この前の年に公開された「パイレーツ~1」と違って、陽気なジャックではなく
常に眉間にしわを寄せて、迫りくる恐怖と戦っているモートは
正反対の魅力を感じる。

特にプロローグのモートはかなり病的で、ビックリする。
とりつかれた様に叫ぶジョニーもめずらしいのでは。

物語のほとんどは、モートが暮らしている湖畔の別荘で進んでいく。
美しいはずの湖畔の風景もどこかおどろおどろしい。

この映画のキーポイントはモートの妻に対する愛ゆえの嫌悪と、
妻の浮気相手への憎悪。
モートは妻のエイミーと別居するようになっても、愛していた。
その証拠に妻が着ていたガウンを、モートは今もずっと着ているのである。
・・・それこそボロボロになっても。
モートにとってあのガウンは、幸せだった頃の象徴だったのかもしれない。
しかし、今はもうアチコチほつれてボロボロのガウン。
切なさと、少しの恐さも感じる。

このガウンを羽織ることを提案したのは、ジョニー自身だったようだ。



この映画のジョニー・・・。
ぼさぼさ頭で、むさいカッコウをしているのに・・・やっぱりカッコいい。
ほとんど素顔で出ているけど、ぼさぼさ頭。
そうか・・・今回は「むさい格好」というメイクをしているのかもしれないけど
ボロボロガウンで、カウチに横たわる姿はやっぱり色香が漂うのだ・・・。

スティーヴン・キングが描く人間の深層心理サスペンスを
ジョニーは体当たりで見事に演じている。
山高帽をかぶったものすごく不気味なシューターに追い詰められ、
始めは強気だったモートが次第に追いつめられていく・・・。
その、モートの表情の変化もみどころ。

ジョニーが驚嘆したという、モートをつけ狙うシューターの正体。
私も、ビックリせずにはいられませんでした・・・。



ジョニー映画を振りかえろう⑦ ~ニック・オブ・タイム

2006年08月09日 | ジョニー映画を振りかえろう




90分間の死闘!!


ニック・オブ・タイム
1996年日本公開
原題:NICK OF TIME
監督:ジョン・バダム

【ジーン・ワトソン】ジョニー・デップ
【スミス】クリストファー・ウォーケン
【ジョーンズ】ローマ・マフィア
【ヒューイ】チャールズ・S・ダットン
【エレノア・グラント】マーシャ・メイスン
【グラント氏】ピーター・ストラウス

あらすじ
ジーン・ワトソンは妻を亡くし、6才の娘リンを連れロスアンゼルスの町へやってきた。ところが駅に着いたとたん怪しい2人組に声をかけられ、車の中に連れ込まれてしまう。銃を渡され、娘を助けたければ時間内にある人物を殺せと脅される。はたして、拉致された娘を取り戻すことは出来るのか・・・!?

********************************************************


『24』さながらの、サスペンスムービー。
(って、『24』をちゃんと観た事がないのですが・笑)
映画の中の時間は、実際の経過時間そのままに進んでいくのだ。

ジョニー演じるジーンは、娘を人質にとられ、
始終見張られた状態で、犯人達のターゲットである州知事を殺すことを強要される。
しかも、90分という時間内に。

これ以上ない緊迫感の中で、娘を取り戻そうと格闘する
父親役をジョニーは、好演しています。
この緊張感は、ジョニーの息づかいさえ聞こえてきそう。
コメディーシーンは一切なし。
ホテルを舞台に、犯人とジーンの行き詰まる攻防。
常に緊迫感が張り詰めていて、ドキドキハラハラはMAXで味わえます。

ジーンは州知事など、もちろん殺したくない。
しかしそれ以上に娘は無傷で取り戻したい!!
あれこれ、画策するもことごとく失敗。

決して目を離さず、どこまでもジーンを追い詰める、スミス。
このスミス、かなりしつこく、かなり不気味。
いつ娘を殺されるか分からない、とてつもない恐怖は観てる側にも伝わってくる。

ようやく1人味方ができ、州知事と一対一で会うことに成功。
この唯一味方になってくれた、黒人のヒューイ。
なかなか賢くて、いい味を出しています。

だが、やっとの思いで州知事と会ったその時
思わぬ事実を知ることになるのだ。
それはジーンにとっても、観る側にとっても驚くべき事実。

時間がない。娘が危ない。
ジーンは命令どおり、本当に州知事を殺してしまうのか!?

娘を取り戻すため格闘するジョニー演じるジーン。
11年前とは違い、現在本当に娘がいるジョニーが
今、この役を演じるとどんな違いがでるのか、観てみたい気もする。

 


ジョニー映画を振りかえろう⑥ ~ドンファン

2006年05月26日 | ジョニー映画を振りかえろう

 

やさしい愛の貴公子


ドンファン
1995年製作
原題:DON JUAN DEMARCO
製作:フランシス・F・コッポラ
監督・脚本:ジェレミー・レヴィン

【ジャック・ミックラー】マーロン・ブランド
【ドンファン・デマルコ】ジョニー・デップ
【マリリン・ミックラー】フェイ・ダナウェイ
【ドンナ・アナ】ジェラルディン・ぺラス

あらすじ
現代のニューヨークに、自らをドンファンと名乗る自殺願望の青年が現れた。失恋したので自殺したいと言うのだ。彼は仮面をつけマントをまとい剣までたずさえていて、あきらかに現代にそぐわないおかしな格好。虚言癖があると疑われたドンファンは精神病院へ入れられてしまう。彼は病院で精神科の医師ジャック・ミックラーのカウンセリングを受けることになるのが・・・。果たして彼は本当にドンファンなのか―?

**********************

あくまでも自分をドンファンだと名乗る青年。
そんなおかしな青年にどこか興味を持ち
カウンセリングをすることになった医師ジャック。

ドンファンは自らの生い立ちと愛の遍歴を話し始めるのだが、
1502人の女性との愛の物語に、ジャックは次第にのめり込むようになっていく。

無理もない。ドンファンの語る愛の物語はあまりに魅力的で甘美。
ジャックと共に、観ている側もいつしかのめりこんでいるのだ。

退職するまでの10日間、ジャックはドンファンの話を聞くことになるのだが、
ドンファンの話しに感化されていったジャックは、
馴れ合いになっていた妻マリリンとの関係がすこしづつ良くなっていく。

詰まっていた愛の血管を、ドンファンは優しく解きほぐしてくれるのだ。

そう、ドンファンをカウンセリングしているはずだったのに、
いつしか変わり始めていたのはジャックのほうだったのだ。


ドンファンはジョニーの魅力がたっぷり詰まった映画と言えるだろう。
ドンファンを演じるジョニー・デップは、あまりにも魅力的でセクシー。

普通だったらくさすぎるセリフも、身のこなしも、とても自然で美しい。

マントをひるがえすしぐさ、女性に触れる指先、見つめる瞳
愛を語る声、なにをとっても虜にされてしまう。
あまりにセクシーすぎて、相手の女性にヤキモチを焼くことすら忘れてしまうほど(笑)

この映画の主題歌「リアリー・ラブド・ア・ウーマン」もスゴクいい。
この曲とともにストーリーは、ますます魅力を増していくのだ。

ジョニーにこの映画の話が来たとき、
「マーロン・ブランドが出てくれるならやるよ。」と言ったらしい。

かくして、マーロン・ブランドはOKしてくれたのだが
初対面の日、ジョニーは憧れのマーロン・ブランドを前にガチガチに緊張したという。

わたしも、マーロン・ブランドに感謝したい。
こんな素敵なジョニーをこの映画で観ることができるのだから。

ところで。
彼は、本当にドンファンだったのでしょうか。

私は彼がドンファンだと信じている。

問題は、
「何が真実か?」ではなく、
「何が大切か?」なのだ。

正解は、この映画の中に描かれている。

だけどこの映画を観ると、ある厄介な病気にかかる恐れがある。
ご了承の上、覚悟してご鑑賞ください(笑)



ジョニー映画を振りかえろう⑤ ~Ed Wood エド・ウッド

2006年05月09日 | ジョニー映画を振りかえろう


映画に魅せられた男 エド・ウッド


Ed Wood エド・ウッド

1994年製作
原題:Ed Wood
監督:ティム・バートン

【エド・ウッド】ジョニー・デップ
【ベラ・ルゴシ】マーティン・ランドー
【ドロレス・フラー】サラ・ジェシカ・パーカー
【キャシー・オハラ】パトリシア・アークェット


あらすじ
50年代から60年代にかけて実在した、史上最低の映画監督と称された
エドワード・D・ウッドJr.の半生を描く映画。
エドが名監督と呼ばれる日は、果たしてやってくる!?

********************************

エド・ウッドは名優オーソン・ウェルズに憧れる、低予算映画の監督。
自分の作った作品が評価されないことが悩みだけど、映画の世界が大好きな男。
さらにエドには女装癖があり、特にアンゴラセーター大好き♪(おいおい)

映画製作の資金を捻出してもらうため、周りの人間をどんどん巻き込み
映画の完成にこぎつけようとする。
しかしやがて、彼のまわりには個性的な面々が取り囲むようになる。
エドの愛すべきキャラクターの成せる業だろう。

映画の質、役者の演技の良し悪しはとりあえず二の次。
映画の完成こそが、エドの願いなのだ。

映画の装置や大道具、撮影方法は問題だらけ。
けどエドは大真面目で撮影をづつけるのだ(無茶だよエド・・・笑)
その過程がとってもユーモラスで思わず笑ってしまう。

やり方に問題はあるけど、自分を信じ好きなことに没頭するエドを
うらやましくも思えてしまうのだ。

そんなエドに巻き込まれた一人、ベラ・ルゴシ。
ベラはドラキュラ役で一世を風靡したものの、今はもう年老いてほとんど引退状態。
けれどベラもまた、映画を心から愛する男だったのだ。
「もう一度映画に出たい」そう夢見て。

親子ほども年の違うエドとベラだったが、映画製作に翻弄するうちに
厚い友情が芽生える。この二人の友情もこの映画の見どころ。

「エド・・今度はどんな映画を作る?」「そうだなあ・・今度は」
こんな二人のやり取りは観ていてとても心地よく、時にホロッとさせる。
ベラ役のマーティン・ランドーはこの映画でアカデミー賞 助演男優賞に輝いている。

ジョニーはこういう個性の強いキャラクターを演じるのは、
特に得意としているのではないだろうか。
しかも、監督がティム・バートン。ジョニーの演技が輝かないわけがない。

トンでもない映画の作り方と女装癖で変人扱いされているエドを
なんだかとても愛おしく思ってしまうのもジョニーの才能の賜物だろう。

目を大きく見開き、眉を上げ、ニヤッと笑うエドのお得意の笑顔。
コレはいつものジョニーの笑顔じゃない。エドそのもの。
一度観たら忘れられない笑顔だ。


■淀川長治の銀幕旅行■


ジョニー映画を振りかえろう④ ~チャーリーとチョコレート工場

2006年04月03日 | ジョニー映画を振りかえろう


ウィリー・ウォンカがしかける甘~いワナ

チャーリーとチョコレート工場
2005年製作
原題:Charlie and the chocolate factry
監督:ティム・バートン

チャーリーとチョコレート工場 公式ホームページ

【ウィリー・ウォンカ】ジョニー・デップ
【チャーリー・バケット】フレディー・ハイモア
【ウンパ・ルンパ】ディープ・ロイ

あらすじ
ウィリー・ウォンカの世界一大きなチョコレート工場。この工場、稼動はしているもののいつも門は閉まったまま。もう何年も前から人の出入りは一切ない謎だらけの不思議な工場。いったいどうやってチョコレートを作っているのだろう?ある時、板チョコの中に5枚だけ入れた金のチケットを手に入れた人を工場見学に招待すると張り紙がされたから大変!世界中が金のチケットを手に入れようと大騒ぎ。
さて、ウォンカが子供達を工場見学に招待した本当の目的とは―?

******************************

人の出入りが一切ない、謎の世界一大きなチョコレート工場。
いったい、この工場にはどんな秘密があるのだろう?
大人でもワクワクする。

 

そんなチョコレート工場見学にやってきた、あまりにも個性的すぎる4人の子供達。
そして、どこにでもいそうだけど思いやりのある少年チャーリー。

最高潮のワクワク感で、いよいよ工場見学だ!

だけどこの工場見学、一般常識は一切通用しません(笑)
スウィートだけじゃない、ビターなユーモア満載!!
ありえないことが起こっちゃうのが、ウォンカの工場なのだ!!

この工場見学には、ウォンカのある目的があった。
その目的のため、ウォンカは甘~いワナをしかけるのだ。
最後に、最高の幸せを手に入れるのはいったい誰??

 

この映画、ジョニー・デップがまたまた大変身してます。
ジョニーが別人の様な姿で登場するたび、私はとってもテンションが上がる。
この人ってば、どうしてこう役の幅が広いのだろう。

ジョニーはこのウィリー・ウォンカ役を
子供番組の司会のお兄さんをモデルにしたそう。
なるほど、たしかに口調がそんな感じです。

この個性的な役を、入れ歯、顔は白塗り、目には紫のコンタクトレンズで演じている。
入れ歯のために輪郭も本人とは少し違うし、声色のため本当に別人のよう。

ジョニーは本当にこのウォンカを楽しそうに演じている。
自分の子供達が観ていることを想像しながら演じているのかな・・・
とふと思うのでした。

そして、ラストにはティム・バートン監督らしい、
最高のクライマックスが用意されている。
やっぱり、ティム・バートンとジョニー・デップのコンビは最高だ!
ティム・バートンの映画は観終わった後、いつも幸せ感に包まれる。

また、この怪しいチョコレート工場に迷い込みたくなったとき観るとしよう(笑)


ジョニー映画を振りかえろう③ ~クライ・ベイビー

2006年03月24日 | ジョニー映画を振りかえろう

クライベイビーの一粒の涙の訳

クライ・ベイビー
1990年製作
原題:Cry-Baby
監督:ジョン・ウォーターズ

【クライ・ベイビー】ジョニー・デップ
【アリスン】エイミー・ロケイン
【ベルおじさん】イギー・ポップ

あらすじ
1950年代のアメリカ・ボルティモア。とある高校の不良グループのリーダー、クライベイビーとお金持ちグループのお嬢様アリスンが恋に落ちた。ところがコレに怒ったのが、同じお金持ちグループのアリスンのボーイフレンド、ボールドウィン。
アリスンを取り返そうと、クライベイビーのグループに喧嘩をけしかけたことから騒動が起きる。あらぬ疑いをかけられ、クライベイビーは少年院へ入れられてしまう。
クライベイビーとアリスンの恋の行方は―。
クライベイビーの一粒の涙の訳とは―。

  **********************************************************

軽いノリで観ることの出来る、ミュージカル風青春ラブコメディというところでしょうか。

ジョニー・デップは当時27歳。
リーゼントをビシッと決め、革ジャンを着て、バイクに乗り、車に乗り、歌をうたい
(吹き替えのようですが)ダンスまで披露しちゃう。

どこまでもジョニーはカッコいい。
しかもあの魅惑的な瞳から、涙がポロッと流れるのだからファンにはたまらない。
ジョニーの若さとカッコよさがエネルギッシュに溢れている映画だと思う。

ジョニーはこの映画で、イメージチェンジを図ろうとしていた。
これまでに出演していたTVドラマ「21JumpStreet」で、ジョニーはアイドルとなっていたが、彼はそこから脱皮したかったのだ。TVドラマ降板後、出演したのがこの映画なのだ。

『俺はアイドルにはならない。』
そんな思いと、TVドラマでのストレスを発散させるかのように、ジョニーはこの映画で暴れまくっていて、それが「クライ・ベイビー」のエネルギッシュな魅力につながっているのではないかと思った。

冒頭の涙を流すシーンがとても印象的なこの映画だけど、
私が好きなのは監獄でのダンスシーン。一番エネルギッシュなシーンだ。
囚人服をあれだけカッコよく着こなせるのもジョニーだけでしょ(笑)

この映画で着ていた革ジャンは今でもジョニーのコレクションらしい。
一度見てみたいものだ。


ジョニー映画を振りかえろう② ~ネバーランド

2006年03月07日 | ジョニー映画を振りかえろう

誰の心にもある純真さ、それがふるえた時人は涙するのだ

ネバーランド
日本公開2005年
原題:FINDING NEVERLAND
監督:マーク・フォースター

【ジェームズ・マシュー・バリ】ジョニー・デップ
【シルヴィア・ルウェリン・デイヴィズ】ケイト・ウィンスレット
【ピーター・ルウェリン・デイヴィズ】フレディ・ハイモア
【チャールズ・フローマン】ダンティン・ホフマン

あらすじ
1903年のロンドン。劇作家のバリは、ある4人兄弟とその母親のシルヴィアと会う。
兄弟の1人ピーターは、父親がなくなっていらい心を閉ざし夢を持たなくなってしまっていた。バリは、なんとかピーターに夢を持つことの大切さ、想像することのすばらしさを知ってもらおうと、心の交流をはかろうとするのだが・・・。

この映画でのジョニー・デップ。私は大好きです。
え?何がってすべてですよ。
髪型も、服装とかもすっごくに似合ってると思う。
まあ、ジョニーはどんな格好をしててもカッコいいんですけどね(笑)

そして何より、バリの優しい瞳。
ジャック・スパロウの時とはまた違う、とっても優しい瞳。

私がこの映画で好きなシーンは、
「海賊ごっこ」と「カウボーイごっこ」のシーン。
ジョニーの違った一面が見れたような気がします。
こんな風に子供と遊ぶことあるのかなぁ~なんてね。

海賊ごっこは特にドキッとしました。
あくまでも「ごっこ」なのですが、ジョニーはチャンと声色を使ってる。
そんな、手を抜かないジョニーの役者としての才能に「ホ~ッ」と感心してしまう。

ラスト・・・・。
ホロッと泣いてしまいました。
私自身も、二年前に身内との悲しい別れを経験したから。
そして、正直そこから立ち直れずにいる自分もいた。

そう、私自身も「ピーター」だったのだ。
パリの優しい言葉に救われた気がした。
「会おうと思えばいつでも会える。信じる力で。」

DVDの特典でのジョニーのインタビュー素敵でした。

「僕は、愛する妻や子供達にかこまれてとても幸せだよ。
 僕は、ネバーランドに到着できたんだ・・・。」

そういって、チョッと照れくさそうに微笑むジョニー、思わず惚れ直しちゃいました。


ジョニー映画を振りかえろう① ~パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

2006年03月03日 | ジョニー映画を振りかえろう

ジョニー・デップの名を世に知らしめた映画

パイレーツ・オブ・カリビアン ~呪われた海賊たち
2003年製作
原題:PIRATES OF THE CARIBBEAN ~THE COUSE OF BLACK PEARL
監督:ゴア・ヴァービンスキー

【ジャック・スパロウ】ジョニー・デップ
【キャプテン・パルボッサ】ジェフリー・ラッシュ
【ウィル・ターナー】オーランド・ブルーム
【エリザベス・スワン】キーラ・ナイトレイ

う…なんて、安易なタイトルなんでしょ・・・・・。
ま、いっか 「振りかえろうシリーズ」ではジョニーの映画を私から観てどうだったか好き勝手に書きつづっていきたいと思ってす。
あくまでも、私の感想なのでご了承くださいまっせ~
しょっぱなはコレ!パイレーツ・オブ・カリビアン!!

ジョニーのファンであれば、コレは絶対はずせないし、ジャック・スパロウをみてジョニーに恋におちたって言う方もいるのでは・・・。

わたしは、ジョニーの目がとてつもなく大好き!特にこのジャック・スパロウは目の周りを黒くメイクしているせいかジョニーの大きな瞳がより強調されてるような気がする。
しかもこのときのジョニーは、サングラス代わりのコンタクトを入れているとかで光を浴びるとよりいっそうキラキラと輝くのだ。
う~ん、たまらん。

この映画の好きなシーンというと、たいていの人は、たとえば・・・・ドーントレス号を奪うときに言うシーン
「お若いの・・・。俺はキャプテン・ジャック・スパロウだ」「おわかり・・・!?」

ワオッ、ワイルドでいいっすねぇ~~!ジョニー!!声もいいです!お酒が好きなジャックを意識してかチョッとアルコールでのどがしがれたような渋い声・・・いいっす。

しかーし、私には、コレより好きなシーンがあるんですね。
それは、ウィルが扉に投げた剣をびっくりして見つめるシーン!セリフは一切無し、ただ、ビーンとしなっている剣を眼を見開いて見ている。

ジャックにとっては、あまりカッコいいシーンではない。
けど、このときのジョニーの表情、瞳を食い入るように観てしまうのです。私にとっては、とても魅力的な表情ということです。 ストーリーについて触れるのはやめましょう!すでに観た事がある人がほとんどだと思うし、観たことない人には、ぜひ観てもらいたいしね

これから、この映画のDVDを買うという方。ぜひ、三枚組みをおすすめします!
といっても、中古店やオークションでないとなかなか手に入れられないと思いますが・・・。

3枚組みにはなんと!!
ジャック・スパロウのメイクアップシーンが特典として収録されているから!
これはチョッとなかなか見れないですよ~。あのバンダナの下の前髪がどうなっているのか…。もし手に入ったら、ぜひチェックして見てください。

わたしは、 この映画を観て後悔しました。
なぜ、映画館のスクリーンで観なかったのかと・・・・・。