こんにちは~♪美容家歴24年のSACHIKOです
先日、美食会でお邪魔しました銀座の「スリオラ」。二つ星を獲得しているスペイン料理のお店です。スペイン料理といえば、頭に浮かぶのがパエリア・アヒージョ・ガスパッチョ・チュロスといったところですが、ここはミシュラン店、きっと美しく芸術的なお料理つまりモダンな料理が出てくるはず…。と、身構え(笑)て行ってきました。お料理をご紹介しながら、テーブルマナーのポイントをご紹介したいと思います。
【美しいモダンスパニッシュでテーブルマナーを実践】
広々としたテーブルは、ピシッと敷かれた真っ白なテーブルクロス。まだカトラリーがない時代は、手づかみで食べていたので、手が汚れるたびに白いテーブルクロスで拭いていたのだそうです。テーブルクロスの歴史はそこからあるようですね。
まず、テーブルの上ですが、席に着くと目の前には大きなサービスプレート(アンダープレートとも言う)、その上にはナプキンとクリップされた本日のメニューが置かれていました。左側はパン皿、その奥にはパンにつける塩。右奥には、ウォーターグラスとワイングラスが置かれています。これはお決まりのセッティングです。これらの食器を移動させるのはマナー違反です。飲んだグラスでさえ、飲むたびに元の位置に戻すのがスマートなマナーです。
さて、お気づきになられたでしょうか?パン皿の周辺にバターナイフがありません。当然ですが、スペイン料理ですからね、バターは出ません。出されるとしたらオリーブオイルです。間違っても「バターをください」なんて言わないでね。
全員が席に着いたら、落ち着いたタイミングを見計らって給仕係の方があいさつと簡単に本日のコースの紹介をしてくださいます。その時に、目の前にあるメニュー表を見ながら説明を聞きます。説明が終われば、しばしメニューの内容を確認しながら、そのメニュー表は右側の空いているスペースに立てて置きます。これもテーブルマナーの一つ。もしメニュー表が1枚ものだった場合は、二つ折りにして立てておきましょう。
最初に出されるのはアミューズ。これはメニュー表には載っていないので、最初にワクワクするお楽しみの一皿となります。一口で食べるものなので、お皿には2人または3人分のアミューズが乗っていることがほとんどですので、1種類ずついただきます。
アミューズは手で取って一口で食べることがほとんどです。汚れた指先は、おしぼりまたはナプキンの内側でふきましょう。
次に出てくるのが前菜。こちらは毛蟹と殻のジュレにフェンネルのクリームが載ったもの。小さめのスプーンでいただきます。ジェルとクリームの両方をスプーンですくって、口の中でマリアージュを愉しみます。
さて、手で持てる小さな器ですが、器を手に持って食べるのはNGです。左手はそっと器に添える程度にして、テーブルからお皿を離すことのないようにしていただきましょう。余談ですが、外国人が日本にきて最初になじめなかったのが、お箸はともかく、器を手に持って食べることだったようですよ。習慣がないので違和感があったんでしょうね。
ここでパンが出てきました。しっとり柔らかいパンなので、オリーブオイルがよくなじみます。パンはお皿の上で手で一口分をちぎって、パンの一部をオリーブオイルに浸して口に運びます。オリーブオイルを浸しすぎると、ポタポタと垂れてしまいますので気をつけましょう。
二皿目の前菜はガスパッチョ。冷製スープですが、色がとても綺麗ですね。ガスパッチョはトマトやピーマン他野菜をたっぷり使って、それらをすりつぶしてブイヨンを加えたもの。そんなスープの中に浮かんでいるのは、蛤やチェリー、白ワインのグラニテ。どれも個性的ですが、スープとの相性は抜群でした。
こちらは、スープスプーンでいただきます。まずはスープだけをいただきましょう。手前から奥に向かって、スプーンの6~7割程度の量をすくい、スプーンの底についているスープを器の縁で落とし切りをして口に運びます。こうするとスープが垂れ落ちません。次に、具材をすくっていただきます。このように、ある程度スープと具材を交互に食べる様にすると美しいです。
スープが残り少なくなったら、お皿の手前を少し持ち上げて奥にスープを集めてスプーンですくいます。これはイギリス式のテーブルマナーですが、奥から手前にすくって、奥を持ち上げて手前に集める食べ方はフランス式です。どちらの食べ方でもOKですが、日本ではイギリス式を取り入れているので、手前からすくい、奥に集める方法で覚えておきましょう。
続いてお魚料理、スペイン料理ではヤリイカが出されることが多いですね。そして、みごとなイカスミソース!まるで宝石のオニキスのように輝きがありました。
この時にのカトラリーはナイフとフォーク、フィッシュスプーンの3点が並べられました。「えっ?3つも使うの?」と思われたでしょうか。もちろん、3つとも使ってもいいし、使わなくてもいいんですよ。イカがちょうど一口で食べられる大きさだったので、私はナイフは使わずに、フィッシュスプーンにソースとヤリイカを載せていただきました。
とろみのある硬めのソースなら、ナイフで寄せて素材にしっかりからめることができるので、このような場合はフィッシュスプーンは使いません。サラサラのソースなら、素材にからめずらいので、フィッシュスプーンに載せていただきます。つまり、ソースの状態で使い分けるのがベスト。そして、使わなかったカトラリーは、そのままテーブルの上に置いておきます。
続いてお肉料理です。こちらは、シャラン鴨のローストとイチジクのチャツネ。シャラン鴨は、生産量が少なく希少なブランド鴨。焼き加減はほぼレアでしたが、癖がなくあっさりとしたお味。甘味のあるイチジクのソースがとてもよく合いました。
鴨肉を一口大にカットしたら、ナイフでソースを鴨肉に盛り、ソースと一緒に味わいます。フォークに刺したお肉をソースに寄せてなすりつけるのではなく、ナイフでソースをお肉のほうに寄せてからめます。お肉でお皿の上を滑らせながらソースをからめるのは美しくないですし、素材そのものを雑に扱ってはテーブルマナー失格です。そうゆうところを心(食への感謝)していれば、自然と美しい食べ方になると思います。
お料理の後のデザートは、クリームチーズのムースとレモンシャーベットとピスタチオのソース。さっぱりとした夏らしいデザートでした。デザートスプーンで、一口サイズをすくっていただきます。これも、3種を一緒に口に入れたいからと、ぐちゃぐちゃと潰しながら混ぜ合わせるのはNGです。最後までお皿の中のものを美しい状態をキープしながらいただくのがテーブルマナーです。
食後のカフェと一緒に出される小菓子。自家製のチョコレートシリーズです。さて、どれからいただきましょうか?美味しく味わう食べ方の基本は、「薄味→濃い味」です。なので、まずカカオドリンクを手にとっていただきます。飲み終わったら、器をプレートに戻す人がいますがそれはNGです。自分の手元付近に置いておきます。
次に口にいれるのは、左手前のチョコレート。最後にバナナチョコレートとなります。いずれも手を直接伸ばしていただきます。プレートの上にある飾り模様で落としてあるチョコレートは、風景の一部ですので小菓子につけることはしません。そのままにしておきます。
これでコース料理は終了です。滞在時間は2時間半を目途に退店するようにしましょう。どのお店も、ランチタイムはだいたい15時までなので、それまでに退店できるように配慮します。話が長くなるようでしたら、場所を変えて喫茶店を利用するのが大人のマナーです。
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