
Epithelioid膠芽腫は昨年度改訂された国際脳腫瘍分類で初めて登録された病態です。通常の膠芽腫より再発が早く、予後も悪いことが特徴とされています。本日報告するのは、PDTを行わなかった患者様ですが、術後の病理診断にてepithelioid膠芽腫と診断された方です。当院で術後に放射線治療とテモダールの内服治療を開始、終了後は関連病院でリハビリテーションに励んでいただいておりました。まだ初回手術から4ヶ月が過ぎたところですが、すでに摘出腔の後内側に再発しました。この部位は島回の後方部分であり、非常に運動機能の温存が困難な部位です。再手術の可能性も考えましたが、再手術をすることにより、患者様の右半身運動機能を悪化させる可能性が高く、手術は断念し、Bevacizumab療法を行うこととなりました。本当にこの部分の再発には悩まされます。SanaiのZone II+IIIという部位であり、非常に摘出にあたりリスクが伴います。一生、右半身完全麻痺にしてしまう可能性が高い部位なのです。しかし、Bevaizumabの効果が5-6ヶ月の可能性もあるため、手術を行うか否か、最後まで悩見ました。治癒する病態では無いだけに、いつも患者様にとっての幸せを第一に考えたいと思います。しかし、膠芽腫は本当に手強いです!!
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