悪性脳腫瘍に対するレーザー治療

悪性脳腫瘍で苦しんでおられる患者様、および御家族に、私が開発したレーザー治療の有効性、安全性を紹介します。

月末まで学会研究会のラッシュです

2019-05-21 21:16:29 | 日記
無事、日本脳神経外科コングレスの発表が終わりました。前日の会長招宴で飲みすぎたため、夜に最終確認ができず、早朝の保険委員会を早々に切り上げて学会場に入りました。国立大ホールでのプレゼンは初めてで、あまりの広さにめまいがしましたが、何とか自分の発表を15分間やり遂げました。5分間の質問時間では、関西地方のてんかんの大御所の教授から非常に貴重な質問をいただきました。月末の脳腫瘍病理学会のシンポジウムでじっくり発表する内容でしたが、つい大凡の内容を答えてしまっていました。発表後に先輩の脳外科教授に、良かったよと言われ、肩の荷が下りた気分になりました。その後もいくつかの発表を聞いていましたが、最も感動的だったのが、アメリカのグリオーマ手術の大家である、Berger教授の講演でした。自身の膨大なグリオーマ手術経験や、基礎研究を初めてとした無数の論文業績を持ちながらも、現代のグリオーマ手術の最新知識を本当によく勉強されていました。偉大な外科医は幾つになっても勉強しているのです。これが脳外科コングレスの根幹となっている Ancora Imparo (私は今でも勉強している)の精神なのでしょう。私の専門分野の蛍光診断の最新知識や、東京女子医大の手術室がすごいんだ、などの話を聞くにつけ、死ぬまで一研究者でいるべきだな、と改めて認識しました。これでコングレスの重責は終わったのですが、今週末には多摩脳腫瘍研究会でPDTの講演を頼まれています。来週は月曜に医学部2年生の神経解剖の講義、夜は専門医受験生向けの病理レクチャー、火曜日は大学の臨床懇話会でPMLの症例報告、そして木曜からは名古屋での日本脳腫瘍病理学会が土曜まであります。月末まで、何と演題6つをこなすことになりました。1日も無駄にできません。しばらく引きこもる予定です。

脳腫瘍病理学の最新知識

2019-05-06 11:45:22 | 日記
私は脳神経外科医として悪性脳腫瘍と日々戦っておりますが、一方で脳腫瘍病理医としての研究活動も活発に行っております。脳腫瘍病理学会の教育委員、評議員としての活動を中心に、日本の若手脳神経外科医に脳腫瘍病理学を研究することの面白さ、やり甲斐などを毎年講演にて主張してきました。本年もこの連休明けに順天堂大学と母校の2カ所で講演させていただくこととなっています。一人でも多くの若手脳神経外科医に参加していただきたいと思います。また、最近は客員教授を務めているタイ王国コーンケン大学の共同研究者である、DR .SakdaからのWEB診断依頼が増えてきています。私の下で1年間脳腫瘍病理学を学び、タイへ帰国後に母校の神経病理学の教授にまで出世したSakdaの活躍は嬉しい限りです。しかし、まだまだ脳腫瘍の病理診断には知識も勉強量も不十分です。WEBでの診断依頼にいつも厳しく指導しています。今回の症例は稀な形態を示してはいましたが、慣れた脳腫瘍病理医が見れば上衣下腫と診断できる症例でした。Sakdaも私の診断に納得していましたが、どうも大学のVIP患者だったらしく、確認を取りたかった様でした。本年度も気候の良い時にコーンケンまで行って、授業を行いたいと思っています。いよいよ来週は年に一度の脳神経外科コングレスです。渾身のスライドを作成し、聴衆に一つでも新しい知識を得て帰っていただきたいと思っています。毎日がハードです。