悪性脳腫瘍に対するレーザー治療

悪性脳腫瘍で苦しんでおられる患者様、および御家族に、私が開発したレーザー治療の有効性、安全性を紹介します。

PDT患者様の増加

2016-03-30 09:27:01 | 日記
久しぶりにブログを更新いたします。PDTの社会的認知が高まったこともあり、最近、いろいろな病院の先生からPDT適応と思われる患者様を紹介していただくことが多くなったためです。大変嬉しいことです。ただ、私の専門のグリオーマは脳実質内に発生する腫瘍だけに、手術前の十分な病態検索(画像を含む)による手術シミュレーションが必要です。そして手術も非常に長時間となり、術後管理も、少なくとも2週間までは繊細な観察が必要になります。毎週2症例をコンスタントに手術していくためには、毎日が膨大な医療情報との格闘になるわけです。同時に、現状の治療にとどまらず、更に有効な治療法の開発研究も行っていかなければなりません。現在は東京薬科大学、慶応義塾大学、山形大学、奈良先端医療大学、Lund大学などとの共同研究を行っております。4月かからはマウスを用いた動物実験も始まります。可能なかぎり、ブログを更新し、最新のPDT情報をお届けしたいと思いますので、ぜひ本ブログにお立ち寄りください。最近のPDT施行例の画像を添付しました。緑の十字の部分にPDTを施行しています。運動機能誘発電位をモニターしていましたが、PDT中にすこし電位が落ち、一時停止すると回復、PDTを再開するとまた電位が落ちるという状況を繰り返しました。ただ、この部分はその後の画像検索で確実に縮小しており、PDTの効果ありと判定しています。ちなみに緑が運動神経繊維、オレンジが言語機能繊維です。