西後町屋台 (西後町(ごちょう)は旧後町小学校の周辺)
彫工:山崎儀作(正式には山嵜儀作)、明治6年(1873年) 儀作42歳。
【西後町屋台の基本構造】以前ご紹介した東町屋台と同じ、一層二輪形式で前方に踊る場所(舞台方)、後方が御簾で囲まれた囃子(はやし)方になります。坂道の多い長野市内に適したものです。東町屋台と異なり本体構造には漆塗りはされていません。
屋台全景。一層2輪式。平成27年(2015)7月のながの祇園祭で巡行された。坂道では写真のように台(馬)を入れて固定します。
屋台の進行方向左側面。上部の欄間は『虎』、後方の囃子方の入額は『花鳥』。その下の蹴(け)込み『水鳥』。
屋台前面 破風(はふう)入りのと欄間 『牛若丸と天狗(大天狗と烏天狗)。天狗の鼻が2種類あることがわかります。その後方の天井には『丸龍』。メインの彫物になるのですが近づかないと見れません。
前部舞台の天井の『丸龍』。 子引き龍と思います。
左側面の囃し方。欄間は『虎』、入額(御簾の周囲) 上部には『柘榴(さくろ)を突っつく鳥』。下部には『粟穂に鶉(うずら)』。左下部には『尾長鳥』。 入額の下部(蹴込み)には『水鳥』。
屋台左側面の囃し方部。
鳥の拡大部。鳥の種類は不明。
入額の拡大部。
屋台の後面の破風(はふう)入 『牛若丸と弁慶』、その下の欄間は『龍』。
後面囃子方 入額(いりがく)。下部には『鶏の親子』。左に雄親、真ん中に雌親がいます。
*8月30日からの山嵜儀作展に『牛若丸と天狗』、『牛若丸と弁慶』の彫物の実物を展示します。
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