北信の祭屋台は「一層二輪」形式が多いことは、以前紹介しました。屋台の前部が舞台、後方が御簾で囲まれた囃子方になります。舞台の天井部の板には、直径約110cmの龍を丸くした彫物『丸龍』が付けられていることが多いです。目立ちにくいのですが、屋台の彫物の主役と言っていいと思います。
丸龍も適当に付けられているのではなく、方向が大事で前方から見るとメインの龍と顔を合わせるようになっています。
(参考ま . . . 本文を読む
前回にひきつづき、桜枝町(さくらえちょう)の屋台の側面の紹介。
先ずは、最も屋台のメインになる善光寺山門での答礼。善光寺の僧正、弥栄神社宮司の前で屋台の舞台上で舞を披露する。地元の方も大変な準備がこの場面で報われたと思うのではないでしょうか。
元々、ながの祇園祭は善光寺横の弥栄神社のお祭りですが、長野では善光寺と非常に強い結びつきをもってきた歴史があります。 . . . 本文を読む
桜枝町(さくらえちょう)屋台。
彫工:山嵜儀作、明治28年(1895)、儀作64歳。
【桜枝町の基本構造】 東町、西後町屋台と同じ、一層二輪形式。前方は舞台(踊る場所)、後方は御簾で囲まれた囃子(はやし)方になる。西後町と同じで全て素木(しらき)。
平成28年(2016)に、地元の方の熱意によって25年ぶりにお披露目され巡行された。
前方の舞台の天井 . . . 本文を読む
大正4年。平坂芳文(八十吉)作。ブロンズ彫刻。
朝日町の小丸山公園の片隅に忠魂碑がそびえ立っています。その碑の上部には鷲のブロンズ彫刻がついています。平坂芳文の作で、その木彫の原型が町に残されているそうです(魚津章夫「明治の謎の彫刻家-平坂芳文(11)」より)。前述しましたが平坂芳文は宮彫師(彫工)でスタートした人間です。
忠魂碑の上部の鷲のブロンズ像。眼光するどい鷲。
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