北信濃寺社彫刻と宮彫師

―天賦の才でケヤキに命を吹き込んだ名人がいた―

■30E 水上布奈山神社(みずかみ ふなやま)本殿(千曲市)

2017年01月30日 | 30 大隅流
諏訪大隅流:柴宮長左衛門。 寛政元年。 以前、柴宮長左衛門の紹介の項で少しご紹介しました(カテゴリー「大隅流」参照)。 特に両脇障子の上部の龍が、他にはない形態で素晴らしいと思います。   右脇障子の上部の『上り龍』。また、波も非常に躍動的です。   右からの本殿。   右縁下前面の 『蘇鉄(そてつ)と兎』。     &n . . . 本文を読む

■30 柴宮長左衛門 矩重(のりしげ)とは、水上布奈山神社(30D)

2016年06月01日 | 30 大隅流
 諏訪大隅流の始祖。   古くから諏訪藩作事方大工棟梁をつとめる伊藤家の出身で、父は伊藤弥右衛門光福(みつもと)、兄は伊藤儀左衛門光禄(みつよし:元文3:1737年生まれ)で諏訪高島城の天守石垣改築を担当した大棟梁であった。長左衛門は延享4年(1747)に弥右衛門の四男として諏訪郡上桑原村で生まれ、16歳の時に母の実家、村田家(大工の家柄)の養子になり、安永2年(27歳)より4年間の江戸修行(平 . . . 本文を読む