甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

冬の花

2008-12-25 23:38:24 | 歳時記
 ↓は、去年の12月14日、公会堂前で撮った写真です。



 
 私が今年始めたことの一つに「ベランダ園芸」があります。つまり私は今年、「ベランダー」になったわけです。
 そもそも、お寺やら神社やらをうろつきまわるうち、様々な姿をした仏像に興味を持つようになり、「見仏記」というタイトルの文庫本に出会い、その著者である「いとうせいこう」という人に興味をもち、その著書を読んでいくうち「ボタニカル・ライフ」という本に出会い、そして・・・。
 
 すっかりはまってしまいました。

 この本(「ボタニカル・ライフ」)の中で、庭を持たない「ガーデナー」のことを「ベランダー」と名づけています。狭い上に、日当たり・風通し等の面で植物にとっては過酷な環境である「ベランダ」を唯一のフィールドとし、そんな環境であっても、植物を成長させることに喜びを見出す人のことを呼ぶ語です。

 私がベランダに植物を置き始めたのは11月はじめのことでした。始めはビオラとナデシコ。次の週にはプリムラ・ジュリアン。
 現在我が家の狭いベランダには、ビオラがプランター2つ分、ナデシコが1つ、プリムラ・ジュリアンが1つ、チューリップとムスカリの球根を植えたプランターが2つ、越冬中のリンドウが4鉢・・・他にも名前の分からない球根を寄せ植えした鉢が1つ。
 我が家のベランダにあるのは、冬に外に出されても生きていける植物ばかりです。部屋に取り込むことはできません。そんなことをしたら、猫が葉っぱを齧ってしまうか、鉢を倒してしまうか、いずれにしても我が家の猫は植物の鉢とは共存できそうもありませんので。
 今も、ビオラと、ナデシコと、プリムラ・ジュリアンが咲いています。雪が吹き込むベランダで、プランターの土が凍っても咲き続ける強い花が、そいつらなんです。

 去年までの私は、サボテンさえも枯らしてしまうほどのずぼらな女でした。
 それが天気のいい朝に寒いベランダに出て枯れた花を摘み取るような人間に化けたのは、いとうせいこう氏だけのせいではありません。


 去年の冬、公会堂に行ったとき、雪を被って、ビオラが咲いていたのです。

 びっくりしました。雪を被っても咲いている花があるということに。



 公会堂のビオラが、去年も、今年も、盗掘されているそうです。

 我が家のビオラは「ホーマック」で一鉢わずか60円くらいで買ったものです。3鉢(180円)で立派なプランターができます。(プランターは100均でも打っています。)
 公会堂のビオラは、ボランティアの人たちによって植えられ、手入れされているものなのだそうです。
 priceless とは、こういう花のために使ってかまわない言葉でしょう。

 ビオラは、雪を被っても咲く花です。だから私は大好きです。

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