Road to NORTH HARBOUR STADIUM

NORTH HARBOUR STADIUMとは州代表の本拠地であり、クラブ選手権決勝の地である

プライド

2006-01-06 | Weblog
仕事を早く抜け出し、いつもの練習場へ車で駆けつける。
急いでスパイクの紐を結び、練習に参加。

昨日は代表練習があった。
目の前に迫るトーナメントに向け、激しい走りこみの時期は終わり、今はサインプレーを細かくあわせる。
僕達バックアップメンバーはそれを見る事しか出来ない。
出来ることと言えば正代表の選手達に水を運ぶくらい。
僕は率先して水を入れ替え、練習の切れ間に水を運んだ。
個人の練習にはほとんどならなかったが、ここまでくればオークランド代表が優勝してくれる事が大事で、僕にできる仕事を精一杯こなすだけ。
今は水運びかもしれないが、いつかグラウンドで・・・と。

今日・明日とサモアやフィジー代表との試合PACIFICA TOURNAMENTが行われている。
僕は残念ながらメンバーには入っていないのでお留守番。
結果は月曜日の練習時まで聞かない事にしている。
子供のようだが、ただ単純にメンバー入りしなかった事が悔しいから。

でも、心の底から優勝を願っている。

昨日の練習の最後に円陣を組み、コーチから話があった。
「オークランドのプライドを忘れるな。俺達はディフェンディングチャンピオンなんだ」

きっと月曜日、笑顔で彼らは練習場に帰ってくるだろう。

The 2nd training of 2006

2006-01-04 | Weblog
ゆっくり起きて、朝食を食べ、顔を洗い、まぶしい太陽の下おもいっきり背伸びをする。
そしてネットで日本のニュースを確認し、たまったメールに返事を出し、アイスコーヒーを飲む。
一日の始まりはだいたいこのようなリズム。

今日はこの後、ビデオにて吉本新喜劇を堪能。
条件反射的にお好み焼きが食べたくなる。
僕のDNAには確実に吉本→お好み焼き→コーラ→昼寝というパターンが刻まれており、これは僕だけでなく多くの関西人が同じ行動パターンをもつと思われる。
土曜のお昼フルコースである。
ちなみにゴージャスフルコースとは吉本新喜劇・たかじん・上沼恵美子のことをさす。
他の地域から来た人はこのコースの最中で気絶する。

ここでは土曜のお昼フルコースは無理なので、吉本を見てからジムへ行った。
今日は下半身の日。
どっしりとした下半身を作るために必要な事は、臀筋を如何に発達させるかがキーポイント。全ての動作にからむ臀筋を鍛える事によって、安定した下半身が生まれるのだ。
野球選手が一番わかりやすい。
清原も松井も松坂も野茂もイチローも(敬称略)、ルーキー時代から一番変わっているのは臀筋だ。
野球のユニフォームを作りつづけてウン十年の職人が「あいつもええ尻になってきたな」と呟けば、必ずその選手はその年物凄い活躍をするという。
それほど臀部の筋肉はアスリートにとって重要なのだ。
というわけで約1時間、臀筋を中心にトレーニングを続けた。
まだ正月休みのせいか人も少なかったので、全てのインターバルを1分以内に設定しての1時間はなかなか内容の濃いものとなった。
その後、中国の体操選手のような体の韓国人(ややこしいわい!)がいたので、僕も負けじと三角筋を鍛えた。
そしてプロテインをゴクリ。
至福のひととき。

後1ヶ月で1年を迎えるこのブログ。
間違いなく一番使っている漢字は『筋』である。



The 1st training of 2006

2006-01-03 | Weblog
2006年1月3日。
僕のトレーニング初めの日になった。

契約しているジムまで30分かけて歩いていった。
清々しい天気に、普段はバスの道のりを歩く事にした。
すれ違いのランナーと笑顔で挨拶を交わし、バスからでは見ることの出来ない景色に心躍らせながら闊歩した。
日本ではすれ違いざまに「こんにちは」なんて言ったら変質者かストーカーか引ったくりに間違われそうだ。
見知らぬ人にも「こんにちは。天気いいね!」と言えるこの国は心が豊かと思う。
日本もそうなればいいのに。

ジムに着き、さっそくベンチ台に腰掛ける。
新年一発目は何kgでやろうか。
ほくそ笑みながら100kgにプレートをセット。
1週間ジムワークから遠ざかっていたが、心身ともにリフレッシュできた僕の体は超回復されており、マックスも143kgに上がっていた。
補助がいないのでベンチ台では130kgまでしか出来ず、それ以上の重さは座って行うチェストプレスマシンでやる事にしている。
そのマシンには143kgまでしかセットできないので、それ以上は測れない。
5回出来たので、たぶんマックスは150kgを超えているだろう。
そして背筋。
日本では疎かにしていた背筋群だが、こちらの選手のタックルの強さの源は背筋にあり!と勝手に決めて、約1年間背筋のトレーニングは欠かさず行っている。
ベンチプルも日本では100kgがやっとだったが、今は130kg。
それでもやはりプレミアレベルになると日本では経験しなかったような倒され方をする。
僕も今シーズンはタックルに入った瞬発力+その後の絞めで相手の背骨を折るようなタックルをしたい。
それに重要な筋肉が背筋群とともに腕の筋肉。
締め上げるには屈強な上腕二頭筋が必須。
そしてその衝撃を受け止められる僧房筋と三角筋。
さらにそれら全てのバランスをつかさどる腹筋・背筋群。
全てのトレーニングが終る頃、時計の長い針は3周していた。
それでも上半身のみ。
明日は下半身のトレーニングにあてよう。
トレーニング後のプロテインは、仕事の後の一杯に勝るとも劣らないうまさ。

トレーニングを終え、この休み期間剃る事の無かったヒゲを剃り、明後日からの出勤に備えた。
帰宅してフラットメイトと喋っていると、そろそろ今のバイトを止めて語学学校へ行くとの事。
良い事だ。
寿司を売るためにNZに来たわけじゃないんだから、今出来ることを精一杯、後悔することなくNZライフを楽しんで欲しい。
せっかく海外で暮らしているんだから、日本と同じような生活ではもったいない。
ここでしか出来ないような事をやってほしい。
ずっと日本人の職場にいて、1年間のワーホリ期間を全うして帰国して「英語全然喋れません」では何のために行ったのかわからない。
でも残念な事に、それを機に引っ越すとの事。
残念だが仕方がない。
別れがあるという事は、また新しい出会いもある。
新しいフラットメイトはどんな人がくるのか。
早速募集しなくては。
これを読んでる誰か!
僕のフラットに入りませんか?
随時募集中!



consciousness

2006-01-03 | Weblog
正月早々、嫌なニュースを聞いた。
神鋼のピエレが会社員に暴行し、無期限の活動停止を言い渡されたというもの。
事の真実はコウベのみんなには聞いていないので事実関係の真偽を問うブログではないことを最初に記す。
記事だけ読むと会社員に怪我は無く、事実を認めたため即日釈放とあった。
会社員に怪我が無かったのは幸い。

こういう記事を読むと辛い。
元チームメイトであるし、彼の優しさは僕だけでなくコウベのみんなやファンの皆さんが知るところだからだ。
過剰な弁護は必要ないと思うが、彼が本気で一般人の顔面を殴ったら怪我どころの騒ぎではない。
おそらく振りほどいただけを大袈裟に記事にされてしまったのだろうが、ここでの問題は怪我の有無ではない。
マスコミやアンチ神戸製鋼派に興味があるのは名門神戸製鋼の選手が酒に酔って起した行為である。
神戸製鋼の選手であろうと人。
酔っぱらう事もあるし、人に迷惑をかけることも無きにしも非ずだ。
しかし殴ったらあかん。
絶対にあかん。
これを読んでる僕をよく知る友人は「お前が言うな・・・」と思うだろうが、とにかく絶対にあかんのだ。
マスコミの格好の餌食となるのは目に見えているし、そもそも一般人とは既に体のつくりが違う。
自分達の体に殺傷能力があることを自覚しなければならない。

現役の選手達は言いにくいだろうから僕から言わしてもらうと、神戸製鋼は日本一のチームなんだから私生活も日本一でないとダメだ。
僕は今でもコウベにいたことを誇りに思っているし、弱くても強くても、僕のコウベに対する感情は、中学生の時にTVで見た時と同じく、今でも憧れだ。
日本のレベルもあがり今は神戸製鋼の独壇場とは行かないが、それでも勝負どころでの強さ、うまさは他の追随を許さない。
そんなコウベを応援するファンもまた日本一だ。

だからこそ、今回の事件は残念でならない。

一度失落した信用を取り戻す事は容易ではない。
時間と根気と我慢が必要だが、コウベならそれをできる。
そして結果も出す。
そう信じている。



Diving Tour 4

2006-01-02 | Weblog
写真はファンガレイの滝。
今回の旅でオークランド以北の観光スポットは全て見てまわった。
しかし何度見ても素晴らしい景色、そしてその大自然の偉大さに自分のちっぽけさが浮き彫りにされる。
何百年、何千年、何万年かけてつくられたその地形、その巨木、その星の光、見るもの全てに圧倒された旅だった。

Diving Tour 3

2006-01-02 | Weblog
写真はインストラクターのスティーブン。
僕を除く5人はOWで、僕だけインストラクターコースだったので2人でのマンツーマンレッスンとなった。
もちろん講習中はず~っと英語。
休み時間に日本語を教えてあげると、彼は嬉しそうに繰り返し喋っていた。
しかしその日本語は日本で使わない方がいい事を彼は知らない・・・

初夢

2006-01-02 | Weblog
全く覚えていません・・・
たぶん見てないです。

というわけで睡眠時に見る夢ではなく、今年の夢・目標を。
なんといってもNPC。
これに尽きる。
昨年は僕の実力不足、情報不足、語学力や環境への対応、全てが足りずに目標を達成できなかった。
今季はあらゆる負の材料を取り払い、目標を達成できなかった場合は「全て僕の実力不足でした」と言えるように環境を整える。
昨季はあまりにも言い訳の材料が多かった事が反省材料。
僕の目標は僕が考えていた以上に高く、険しく、崇高なものである事を知った。
今のままではスキルや筋力といったハード面もから、人格やラグビーに対する姿勢といったソフト面に至るまで全てNPCレベルに達していない。
NZではラグビーを楽しむという基本中の基本をあらためて教えてもらい、ラグビー文化が根付くこの国の魅力を再認識。
僕は日本で勝利至上主義のラグビーを17年間やってきて、こちらの環境に目から鱗であった事は事実。
しかし我々日本人に流れる『道』という文化も忘れてはいけない。
道とは武道でいう○○道(柔道・剣道など)、つまりラグビー道。
こちらの選手達はそんな事はあまり考えないだろう。
そこに活路を見出す。
言い換えれば、そこにしか僕が上に行く道はないのだ。
同じ意味だがスピリットと精神。
NZと日本の違いは必ずしもNZの方が上とは限らない。
いい面は思う存分吸収し、日本のいい面を前面に押し出しプレーする。
日本人にしか出来ない細かいプレーがそれ。
こちらの選手のコミュニケーションはいたって大雑把。
メートルで計るこの国に対し、僕はセンチ単位のプレーで対抗する。
ラグビー道を突き詰める。

確かにラグビーにおいては全ての面で劣る日本。
人々のラグビーに対する理解や憧れ、試合までのエンターテイメント、試合のクオリティの高さ、試合後の交流、全てで残念ながら負けている。
しかしそれは平均点の話。
日本にもこちらのスーパー12(今季から14になる)にも負けない好ゲームはあるし、NPCにも十分通用する選手もいるだろう。
日本に世界で通用する競技が存在する限り、僕がNPCになれないということもまたない。
特に武道の要素は、NZ人がラグビー文化を生まれもって持つと同じく、我々日本人の中に生まれもって備わった武器だ。
柔よく剛を制す
忍耐
根気
などは日本人の得意分野。

まずは筋力・体格などで同じ土俵に立つこと。
その上でスキルの話になる。
この二つが同じレベルなら、あとは戦略やその日の体調といった細かい要素が勝敗を分ける。
更にそこも同じな場合・・・明暗を分けるのはそいつの人格だ。
異論もあるだろうが僕はそう思っている。

昨年までのブロックをばらし、もう一度最初から積みなおす。
やっつけ仕事で積み上げたブロックはいづれ歪が生じてもろくも崩れ去る。
いわば人格とは筋力・スキル・戦略や体調などを繋ぎ合わせる接着剤だと言い換えれよう。

書いていてもきりが無い。
とにかく頑張る。
素にして簡!


あけましておめでとうございます

2006-01-01 | Weblog
2006年元日はNZ最北端の町カイタイヤの空中で迎えた。
毎年の恒例行事である『カウントダウン1秒前ジャンプ年末年始空中越え』を今年はNZで行ったわけだ。
一緒にいた4名はジャンプのタイミングがはずれて年始ピッタリに地面に着地していたが、僕はしっかり空中で年越え。
こちとら年季が違う。
お国が違えどジャンプのタイミングは既に巧みのレベルといえよう。

年末はダイビング三昧。
レスキューライセンス取得のため、ケリケリで4日間を過ごした。
一緒に行った4名と現地にいた日本人1名と僕の合計6名での楽しいダイビングツアーだった。
僕を除いた5名はオープンダイバー取得の合宿。
僕が取得した頃は真冬だったので波も気温も限界を超えていたのだが、今は真夏。
しかも無風、無波。
初心者にはこの上ない条件だったが、やはり初めての海中は緊張するのだろう。
サイナスと呼ばれるダイビング特有の頭痛に悩まされたり、疲労のためにパニックになってしまったりと、僕は講習中にもかかわらず2人のマジ溺れダイバーを助ける事となった。
二人にはこれでダイビングを止めてしまうのではなく、これからどんどん素晴らしい海の散歩を体験して欲しい。
他のみんなも同じく、これからはダイバー仲間として世界中の海を旅してみたい。
日本では離れてしまっても「今年はモルディブいっとくぅ?」みたいな。
おっと、ギャル語が出てしまった。
ごめんくさい。これで許してもらおう。

ダイビング合宿のあとはNZ最北端の町カイタイヤに移動。
少し寄り道してカウリの森と90マイルビーチへ。
カウリの巨木に言葉を失い、果てしなく続くビーチに立ち尽くした。
自然はときに厳しく、ときにやさしく、僕達を少しだけ自然界に招待してくれる。
ケリケリの山で見た星空は生涯忘れる事のできない思い出になった。
みんなでこの星空をどういう言葉で日本に住む人達に伝えるかを考えたが、我々の語彙では表現不可能という結論に至った。
是非、自分の目で見て欲しい。

元日はNZ最北端ケープレインガで早朝5時から日本より4時間早い初日の出を待ったが、生憎の天気でハッキリとした太陽は拝む事はできなかった。
しかし壮大な地球の鼓動はしっかりと胸に刻んだ。

日本では決してできない年越しを経験し、今年の抱負を自問自答。
NPC。
これしかない。
NPCに全力で挑む。

自分自身のわがままで始ったこの挑戦は、すでに僕の周りを巻き込み、雪だるま式で巨大な夢の塊となりつつある。
家族や友人や全ての応援してくれる人達のためにも、必ず目標達成して日本に帰りたい。

写真は今回の旅のメンバー。



追記
子供にもわかる読んでて面白い文章をモットーにブログを作成しておりますが、それでも理解できない、面白くない人がいるようなのでここでもう一度ご説明とご注意を。
現在僕はオークランドセブンス代表のバックアップメンバーです。
誰かが怪我をしたら繰り上げメンバー入りされる可能性のある人。
これ以上簡単には説明できません。
そのために現在も最大限の努力を行い、代表練習にも参加しております。
もちろん僕だけではなく他にも数名のバックアップメンバーが代表練習に参加し、虎視眈々と正代表の座を狙っております。
そこまで行くのにも大変な苦労でした。
僕以上の努力や才能を持つ素晴らしい選手達も厳しいジャッジで次々に落とされていきました。そういう選手達も含めて全てが代表の一部だと思っております。
誰も落とされない、本当に代表なのか等の書き込みは、僕だけでなくそんな生き残り合戦を共に戦った選手や、死ぬほど努力をしている選手達、そして今まさにオークランド代表のプライドをかけて戦う選手達にとっても反吐が出るほど失礼なので、この説明でもわからない場合はすみやかに「お気に入り」から僕のブログを削除してください。
僕は残念にも落とされてしまった有力選手が既に今季のクラブリーグや来季のセブンスに向けて黙々とトレーニングをしている姿を知っています。
僕同様、バックメンバーでありながら正代表の座を狙う選手がチームのためにタックルバックを集めて練習台になったり、ボールを集めてキックを拾ったり、水を持って走っていき、チームメイトに励ましの声をかけていることも知っています。
そして現代表の選手が共に戦った選手達のためにも更なる厳しいトレーニングを行っている事も、チームに愛情をもつ事と同時にオークランド代表の誇りさえも教えてくれるエリックラッシュの想いやプレッシャーも、練習を観に来る子供たちの憧れのまなざしも。
そういう全ての人達をバカにされることは、どうしても無視することが出来ません。